「未来感じる新拠点」 藤沢駅前にロボリンク開所
ロボット企業交流拠点「ロボリンク」が3日、藤沢駅から徒歩2分に立地する角若松ビル(藤沢559)6階にオープンした。同日、駅北口ペデストリアンデッキ上芝生広場で開所式が行われ、黒岩祐治県知事や藤沢商工会議所の増田隆之会頭らが出席。テープカットで新たな門出を祝った。
藤沢市を含む10市2町は、国指定の「さがみロボット産業特区」として生活支援ロボットの実用化や普及活用を推進。県支援のもと、今年5月には相模原市緑区橋本にあるイノベーション創出促進拠点「FUN+TECHLABO(ファンタステックラボ)」に、ロボット企業交流拠点が設置された。ロボリンクは県内2カ所目となる施設で、県は南北に拠点を整備することで、特区全体の活性化を図りたい考えだ。
新施設は、(公財)湘南産業振興財団が県から委託を受けて運営。少子高齢化や人口減少といった社会課題を解決に導くロボット産業に関わる企業同士の交流のほか、あらゆる生活支援ロボットの展示や地域住民に向けたロボット体験イベントなどを今後行っていく。
開所式の冒頭あいさつに立った黒岩知事は「県央エリアには、キラリと光る技術を有する中小企業が数多く点在する。福祉×ロボ、宇宙×ロボなど、それぞれのポテンシャルをどう生かすか。新拠点は未来を形づくる可能性を秘めている」と期待感を示した。その後、電動アシスト付きの車椅子や歩行補助機を使用したり、自立移動型サービスロボットとコミュニケーションを図ったりした黒岩知事は「非常に快適。使っていて面白い」と関係者らに機能性の高さを伝えた。
またドローンや月面VRの体験ブース前では、来場者が長蛇の列をなしていた。ダンスや配膳、人の手指を模したロボットなどを興味深げに見て、触れていた小学4年の男子児童は「すごくリアルに動くし、少しかわいいかも」と笑みをこぼしながら感想を述べた。