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神戸の主要漁港である垂水漁港。その目の前にある『地魚かっぽう＆鮨 くら蔵（くらくら）』（神戸市垂水区）は、鮮度の高い魚介類を味わえる和食料理店です。

地元では有名店ですが、会席料理や仕出し料理のイメージが強く、“特別な日”に訪れる場所だと思っていました。

実は、日常のランチやディナーとしても気軽に利用できるメニューがあると聞いて、早速取材に出かけました。

お店に入るとふわっと漂う香ばしい香り。入ってすぐの場所には、職人さんが目の前で調理する姿を眺めながらできたてをいただくことのできる「凌ぎ席」があります。

ここで一杯飲みながら好きなものをつまむ、そんな使い方もできるということにまず驚きです。

奥まで進むと、目の前に垂水漁港が見えます。同店は「昼網」のセリの権利を持つ唯一の料理店なのだそう。

午前中に水揚げされたばかりの鮮魚を昼網のセリで買い付け、生け簀（いけす）付きトラックでお店まで運びます。地下にある大型生け簀に移し、専門の職人さんがベストな状態で活け締めすることによって、鮮度をそのままに食感のよい魚を味わうことができるのだそうです。

明石海峡で育った天然真鯛を使ったランチ御膳「天然鯛しゃぶ彩り膳」をいただきました。せっかくなので、白ご飯を「鱧・鯛・しらすの三種丼」に変更します。

見てください！透き通った身の美しいこと。飴色に輝くのは、脂の乗った新鮮な天然鯛である証。

まずはお出汁を一口。鯛のアラや数種類の野菜を煮込んで抽出するという鯛出汁は奥深く、思わずうっとりする味です。

「しゃぶしゃぶ」していただくと、プリプリの身に感動！淡白といわれる鯛ですが、脂が乗っていて、特有の旨味が凝縮されています。臭みはまったくなし。皮のコリコリとした食感も楽しめます。

このプリプリとした身のハリを、地元では「活（い）かってる」というそう。鯛そのものの良さはさることながら、熟練の職人さんによる丁寧な締め作業が秘訣。これは、どこででも味わえるものではないと思います。

「垂水漁港といえばしらす」「夏といえば鱧」…魅力的なメニューが多く、迷ってしまいます。そんな“欲張り”を満たしてくれるのがミニ丼です。

兵庫の海苔を使った出汁醤油が、ふっくらとした釜揚げしらすの旨みを引き立てます。ミニサイズでもしらすたっぷりなのが嬉しい！

関西の夏の味覚「鱧」も、垂水漁港で水揚げされた天然物です。“鱧の花が咲く”と形容される美しい見た目、最高の口当たり、歯応え…熟練の技が光ります。

より気軽にいただける「海鮮丼」や「鱧ソースかつ丼」などのメニューもありますので、日常のランチやディナーにもおすすめです。

抜群に新鮮な地魚、熟練の技、リーズナブルな価格。垂水ならではの、同店だからこそ実現できるメニューの数々。観光客や特別な日だけのお店にするにはもったいない！本物の“活かった魚”食べてみたくなりませんか？

場所
地魚かっぽう＆鮨 くら蔵
（神戸市垂水区平磯3-7-10）

営業時間
ランチ　：11:00～15:00（L.O.14:00）
ディナー：17:00～21:00（L.O.20:00）

定休日
なし（1/1のみ）

TEL
078-754-8996

備考
・ランチタイムとディナータイムでメニューが変わります
・「天然鯛しゃぶ彩り膳」はランチタイムのみ。ディナータイムは「地魚お造りと浜焼き＆鯛しゃぶコース」となります
・予約可。特に週末は混雑が予想されますので予約をおすすめします