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窓のない部屋がNGな理由とは|窓のない部屋をつくる方法も解説

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窓のない部屋がNGな理由とは|窓のない部屋をつくる方法も解説

窓のない部屋を居室にすることは建築基準法で禁止されています。しかし、中には「睡眠の質を上げたい」などの理由で寝室に窓を設置したくない方もおられるのではないでしょうか。

そこで、この記事では窓のない部屋をつくる方法や、メリット・デメリットについて解説します。ぜひ家づくりの参考にしてみてください。

窓のない部屋を居室にしてはいけない理由

建築基準法における「無窓居室」とは

建築基準法において窓のない部屋はリビングや寝室といった居室にしてはいけないと定められています。それどころか窓が設けられていたとしても、部屋の大きさに対して一定の基準の大きさに満たない場合も居室にはできません。

このように建築基準法の定めた基準に満たない窓しかない部屋、もしくは窓のない部屋のことを「無窓居室」といいます。

自然換気が必要だから

建築基準法では、自然換気の面で「居室には床面積の20分の1以上の有効な開口を設けること」と窓の大きさについて定められています。窓の大きさがこの基準に満たない場合は、居室とみなされません。

換気が不十分であれば、頭痛や不快感のように健康に悪影響を及ぼすおそれがあるため、健康的な生活において換気は非常に重要です。

自然採光が必要だから

採光も健康的な生活を送るうえで必要不可欠です。室内が暗いと体内時計や生活リズムに悪影響を及ぼすだけでなく、気持ちまで暗くなり、メンタルにまで不調をきたしてしまうおそれがあります。

建築基準法では窓の大きさについて「採光に有効な部分の面積は、その居室の床面積の7分の1以上(照度を確保できる照明設備を設置する場合は10分の1以上)」が必要と定められています。

窓のない部屋のメリット

ここでは窓のない部屋のメリットについて解説します。

建築コストを抑えられる

窓を設置するのとしないのとでは、コスト面にも差が出てきます。窓を設置するためには、材料費や施工費が必要となるため、設置しない場合はその分のコストを抑えられるのです。

断熱性が高くなる

実は窓があるだけで家の断熱性は大きく下がってしまいます。窓を設置すると外気温が伝わりやすくなるため、窓があるのとないのとでは冷暖房効果にも差が生じるのです。家の断熱性が高まれば、冷暖房による熱効率もよくなるため、電気代の節約にもなります。

防犯効果とプライバシー性が高くなる

窓がないメリットは防犯面にもあります。窓から侵入されることがないため、防犯効果を高められるのです。

また、外から部屋の中の様子が見えないため、プライバシー保護を優先したい方にもおすすめです。

家具の選択肢が増える

窓のない部屋の意外なメリットに「家具の選択肢が増える」という点も挙げられます。窓があることで設置できなかった家具や日光による色褪せが気になって購入できなかったアート作品など、インテリアの選択肢が増えます。

たとえば、リビングには置けなかった背が高めの観葉植物を置くのもおすすめです。日陰でも育つ観葉植物であれば窓がなくてもしっかり育ってくれます。部屋のコーデにこだわりたい方にはうれしいポイントではないでしょうか。

窓のない部屋のデメリット

ここでは窓のない部屋のデメリットについて解説します。

部屋が狭く感じる

窓には視覚的に奥行きを生じさせる効果があります。これによって、空間を広く感じられるのです。しかし、窓がないとそれらのメリットを享受できなくなるため、窮屈さや閉塞感が気になる方もいるようです。

窓を設けない場合は、部屋が開放的に見えるように工夫を試みましょう。

部屋全体が暗く感じる

日光が入らないと、昼間でも部屋が暗いままです。日中でも常に照明をつけておく必要があるため、電気代がかさんでしまいます。しかし、暗いままにしておくと精神衛生上でも悪影響が出る可能性もあるため、部屋を明るくしておく必要があるのです。

風通しが悪い

窓がないと換気できないため、空気がこもってしまい、空気の質が悪くなってしまいます。質の悪い空気を吸い続けると、酸素不足による体調不良を引き起こすことがあります。

災害発生時のリスクが上がる

災害発生時は窓も重要な避難経路のひとつです。窓がない場合は脱出経路が限られるため、万が一のときはより落ち着いて行動しましょう。

窓のない部屋を居室にする方法

あまり聞き慣れないかもしれませんが「2室1室」の間取りにすれば、建築基準法に違反せずに窓のない居室をつくることができます。「2室1室」は、2つの部屋を障子やふすまなどで仕切った間取りのことです。

2室1室の間取りの場合、片方の部屋に基準を満たした大きさの窓を設ければ、残りの部屋には窓を設置する必要がありません。窓のない部屋を居室にしたい場合は2室1室の間取りも検討してみましょう。

窓のない部屋の特徴を理解して、居心地のいい部屋をつくろう

この記事では窓のない部屋のメリットやデメリットについて解説しました。無窓居室には建築コストを抑えたり、断熱性が高くなったりするメリットがある一方、部屋の環境が悪くなるというデメリットがあります。

窓のない部屋を居室にする方法も理解して、ハウスメーカーの方と入念な打ち合わせをしながら、後悔のない部屋づくりをしましょう。

窓の位置や数は風水にも影響を与えます。家づくりにおいて風水の考え方も取り入れたい方は以下の記事も参考にしてみましょう。

運気のよい家の特徴|風水によいインテリアで運気を上げる方法8選 - リブタイムズ

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