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松居大悟の渾身作『極めてやわらかい道』を川名幸宏が潤色・演出で上演 鳥越裕貴、多和田任益、荒井敦史らが出演

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(左から)松居大悟、川名幸宏

2025年3月20日(木)~30日(日)本多劇場にて、『極めてやわらかい道』が上演されることが決定した。

『極めてやわらかい道』は、2018年公開の池松壮亮主演映画『君が君で君だ』の原作としても知られている作品で、2011年ゴジゲン第11回公演として駅前劇場にて初演、2018年にゴジゲン第15回公演『君が君で君で君を君を君を』としてリブートもされている、松居大悟の渾身作だ。

ゴミみたいな男たちの純粋すぎて歪な恋の物語『極めてやわらかい道』が、初演から14年・映画化から7年の時を経て今回、本多劇場で上演する。

演出を務める川名幸宏は、これまで松居大悟の演出助手として『イヌの日』『アイスと雨音』『みみばしる』『Birdland』を共にしてきた。演出と演出助手という長年の師弟関係を通じて築かれた深い信頼により、今回『極めてやわらかい道』は川名幸宏に託された。松居大悟の純粋さと狂気が混ざり合った独特の世界観を、繊細で重厚な作品づくりを得意とする川名幸宏の演出で描く。

GORCH BROTHERS PRESENTS『極めてやわらかい道』出演者

出演には、様々なジャンルで活躍する実力派俳優が揃った。2.5次元舞台から小山ゆうな・上田誠をはじめストレートプレイでも定評のある鳥越裕貴、ダンスエンターテインメント集団「梅棒」に所属し『シュガードックライフ』で地上波連続ドラマ初主演した多和田任益、圧倒的な存在感で舞台からドラマ・映画にて活躍目覚ましい荒井敦史。さらに、長友郁真、灰塚宗史、長南洸生、そして劇団「柿喰う客」中心メンバーの永島敬三、松居作品には欠かせない劇団「ゴジゲン」の本折最強さとし。

極端なまでに不器用だけれども精一杯の愛を伝えたい男たちの等身大の姿は、令和というこの時代にどう映るのか。ゴミみたいな男たちが織りなす、純粋すぎて歪な恋の物語の行く末を、劇場で目撃してみてはいかがだろうか。

【あらすじ】
「気持ちって何や? こんな柔らかいものに名前なんてあるか?」
むかいの木造アパートの隙間から、十年間、姫を見守り続ける兵士たち。
ある来訪を境に、彼らの国が崩れていく―
彼らは変態じゃない。ほんの少し恋の仕方を知らないだけ。
ゴミみたいな男たちの純粋すぎて歪な恋の物語。
作:松居大悟 コメント

「これを作ったら引退できる」
そう思いながら書いた作品が本作であり、いまだに引退もせずに縋りついている。
『極めてやわらかい道』は、愛が愛という言葉になる前の何かを信じた物語だ。
心も魂も道理も削ってボロボロになり、劇が終わった後、ゴジゲンは活動休止になった。
演劇をやるのも見るのも怖くなって逃げた果てで、
ゆっくり振り返ろうとした時に、そばにいてくれたのが川名くんだ。
川名くんは優しくて、熱くて、繊細で。
泣きそうなときは、気づいたら川名くんが先に泣いていて。
そんな川名くんが『極めてやわらかい道』をやりたいと言う。
なんで? やめて! 川名くんが壊れちゃう!
そう思ったけど、川名くんは震えるような目で、まっすぐに前だけを見ていた。僕は、川名くんが手掛けるこの作品を見たいと思った。

潤色・演出:川名幸宏 コメント

「あ、もう演劇やめるのかも」
そんな20代中盤に、僕は松居大悟に出会った。
当時、松居さんは演劇を再開して公演の助手を探していて、バイト生活の僕に白羽の矢がたった。
頂いた資料DVDに本作があり、身も心も削りすぎた果てに生まれた愛おしい世界に衝撃を受けた。その興奮を伝えようとしたときの、松居さんの張り詰めた表情を今でも覚えている。言葉にはしないけど、その話だけはしてくれるなと。
以来、本作の話はタブーになった。どれだけ尽くし、壊れたかを周りから聞いた。
こんなにも全身全霊で創作する人が側にいて、生半可な気持ちでやめると言えないまま、僕は今も演劇を続けられている。だから松居さんは、命の恩人。
松居さんとやれる場をいただいて、一択しかなかった。8年の時を経て、出会った頃のタブーを破って思いを伝えた。
『極めてやわらかい道』をやりたい。

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