『抜け毛が多い犬』と暮らすときの注意点とは?必要なお手入れや対策まで
「抜け毛が多い犬」と暮らすときの注意点
犬の被毛には、「シングルコート」と「ダブルコート」があります。基本的には、『ダブルコートである犬は抜け毛が多い』とされています。
ダブルコートの被毛を持つ犬種には、柴犬・ポメラニアン・ゴールデンレトリバー・パグ・ダックスフンド・チワワなどがあります。
ダブルコートであると、換毛期に限らず、普段から抜け毛が多いと考えてよいと思います。我が家にはポメラニアンと柴犬風の雑種がいますが、換毛期は手に負えないほど抜け毛が多くなります。
このように、「抜け毛が多い犬」と暮らしていく中で、さまざまな工夫をこらして上手に生活していく必要があります。
そこで今回は、「抜け毛が多い犬」と暮らすときの注意点について解説します。
掃除の仕方を工夫する
抜け毛が多い犬と暮らすときの注意点は、掃除の仕方を工夫することです。
✔2階の部屋を掃除した後、1階の部屋を掃除する
✔家具の上を掃除した後、床の上を掃除する
✔床を掃除するときは、中央から外に向かって掃除する
✔リビングや廊下から玄関まで、奥から手前に向かって掃除する
このようなことに注意しながら掃除をすることで、犬の抜け毛がスッキリ取り除かれます。
下から上に向かって掃除すると、せっかくキレイになった下に上の抜け毛が落ちてきます。ホコリも落ちてきます。それこそが、(さっき掃除したばっかりなのにな…)と感じる原因なのです。
同じ理由として、掃除を終えてから窓を開け、空気を入れ替えましょう。
ブラッシングの仕方を工夫する
抜け毛が多い犬と暮らすときの注意点は、ブラッシングの仕方を工夫することです。
ブラッシングは、必ず自宅の室内で行います。ベランダや庭でブラッシングをすると、「抜け毛がうちの敷地内に飛んできた」と、ご近所迷惑になってしまうことがあります。
風で抜け毛が舞ってしまわないよう、窓を閉めて、扇風機を止めて、エアコンの風が当たらない場所でブラッシングします。
換毛期は、抜け毛と一緒に古くなった角質も取れます。細かくサラサラとしたフケが出ます。健康なフケなので心配はいりませんが、窓を開けていると、風で部屋中に舞ってしまうことがあります。
犬のフケにはアレルゲンが含まれているため、飼い主や家族の健康にも害を及ぼすことがあります。
ブラッシングをしながら皮膚の健康状態をチェックし、大粒でベタベタとしたフケは出ていないか、皮膚に赤みや湿疹はないかなど見てあげましょう。
ケージやベッドのお手入れの仕方を工夫すること
抜け毛が多い犬と暮らすときの注意点は、ケージやベッドのお手入れの仕方を工夫することです。
ケージやベッドには、犬の抜け毛やフケがたまります。お掃除が得意な飼い主にとっては何てことのないお手入れも、苦手な飼い主にとっては(毎日お手入れするのは面倒…)と感じられてしまうことがあるのではないでしょうか。
ケージやベッドのお手入れをサボっていると、不衛生になります。抜け毛・フケ・ホコリ・湿気が絡み合い、ベタベタとした塊になってこびりつくことがあります。異臭の原因にもなります。
清潔を保つためのお手入れとして、ケージにもベッドにも1日1回、掃除機をかけるのがベストです。週1回、月1回くらいは、ケージの拭き掃除または丸洗いもしてあげたいですよね。
持っておくと便利なのが、充電式のハンディークリーナーです。ケージの横に置いておくだけで、(キレイにしてあげなきゃ)という気持ちになれます。
ベッドを洗濯すると、形が崩れてしまい、寝心地が悪くなってしまうことがあります。洗濯機でも手洗いでも洗ったことがありますが、どちらも形が崩れてしまいました。
洗ってお手入れしたい場合には、洗えるベッド・洗えるクッションを買ってあげるとよいと思います。
まとめ
今回は、「抜け毛が多い犬」と暮らすときの注意点を解説しました。
これまで私が暮らした犬は、みんな抜け毛が多い犬種でした。掃除機のダストボックスはすぐいっぱいになりますし、コロコロの粘着テープの消耗も激しいです。
抜け毛の少ない犬種と暮らしたことがないので、どれだけ大変なのかはよく分かりませんが、換毛期のお掃除は諦めモードになってしまうことがあります。
少し工夫するだけで、清潔を保ちやすくなりますし、お掃除やお手入れも楽になります。犬も人も快適に安全に暮らせる環境づくりができるといいですね。
(獣医師監修:寺脇寛子)