【リアル給与明細】37歳、営業職。赤字になることも……。固定費は何を削るべき?【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな給与明細を大公開。質問内容から、改善できるポイントがあるのか、ファイナンシャルプランナーが解説します。【37歳 自動車メーカーの営業】
【リアル給与明細】37歳、自動車メーカーの営業の場合
プロフィール
37歳男性
自動車メーカーの営業
▼現状
12年目
主な業務は自動車のベアリングの営業
労働時間は月160時間、残業は月30時間
ボーナスはなし
【相談内容】手当がないと収支がマイナスになることもあり、生活がギリギリです。無理のない生活を送りながら貯蓄するためには、どのように固定費を見直せば良いでしょうか?
解説するのは……
◆松田亮太
ファイナンシャル・プランニング技能検定2級
大学卒業後、地方銀行、外資系生命保険会社を経て、現在FP事務所に勤務中。
現在のお給料は全国平均と比べると高い?低い?
相談者さんは自動車メーカーでベアリングの営業をしており、年収は約360万円です。
厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」における35〜39歳の商品販売従事者の平均年収は、約554万円*。
*……参考:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」
国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査」における35〜39歳男性の平均年収は約556万円*であるため、相談者さんの年収は平均よりも約190万円低い水準となっています。
*……参考:国税庁「令和5年分民間給与実態統計調査」
奥様は専業主婦でいらっしゃるようです。
家族4人で世帯収入360万円ですから、相談者さんがおっしゃるように収支がギリギリであるのも無理はありません。
固定費の削減はすぐに始められるものから
一般的に固定費の内容によって、見直しに必要な時間と効果は異なります。
すぐに見直しができるもの
効果が小さくても、すぐに見直しができるものから削減していきましょう。
すぐに見直しができる固定費は、以下の2つです。
・水道光熱費
・サブスクリプションに関する費用
数万円単位の大きな削減は期待できませんが、見直しを実施してから1〜2か月で効果が出ます。
なお、水道光熱費で基本料金を見直す場合は、慎重な検討が必要です。
効果が出るまで2〜3か月程度かかるもの
見直しの実施から効果が出るまで2〜3か月程度かかる固定費は、以下のとおりです。
・保険料
・通信費
・車に関する費用
保険料や通信費は、契約内容の見直しに時間がかかりますが、数万円単位での削減ができる場合があります。
なお、車の使用頻度が高くないようであれば、思い切って手放すことも検討しましょう。
住居費の見直し
ま固定費の中で大きなウェイトを占める住居費の見直しは、転居を伴う場合がほとんど。
削減効果は高いものの、初期費用が必要となります。
家庭の状況に合わせた方法を選択しましょう
相談者さんの場合、現時点では子ども手当の範囲内での貯蓄にとどめ、お子さまが大きくなってから奥様が働いた分を貯蓄する方法もあります。
固定費の削減や貯蓄は、各家庭の状況によっても異なるため、ご夫婦でしっかりと話し合うことが重要です。
将来の予算を立てて、長期的な貯蓄計画も検討してみてください。
まとめ
・固定費の削減はすぐに始められるものから。
・現時点だけにとらわれず、長期的な貯蓄計画の検討を。
・夫婦での話し合いが重要。
※この記事では媒体で募集した情報を掲載しています。