「ウーロン茶1杯」なのに割り勘8000円!? 20歳若手が「おかしくない?」職場の飲み会で反論した結果 ある女性の回想
お酒を飲まない人にとって、飲み会での割り勘は理不尽に感じるかもしれない。だが不満を感じながらも、波風を立てたくないから、と割り勘に応じる人が多いだろう。
しかし大阪府在住の矢野さん(仮名、40代女性)は20歳の頃、当時の職場の飲み会で真っ向から異議を唱えたことがあるという。
「アルコールを受け付けない体質なので、ウーロン茶にご飯をチマチマと……」
一切お酒を飲まず、料理にもほとんど口を付けなかったが、会計時に理不尽な割り勘を要求されてしまう。すかさず、「おかしくない?」と反論したという矢野さんに、編集部は話を聞いた。(文:天音琴葉)
大食いの先輩の割り勘宣言に「冗談じゃない!」
今から20年ほど前、20歳だった矢野さんは携帯キャリア店で販売の仕事をしていた。ある日、2支店の集まりが開かれ、合計10人ほどが京都のおしゃれな居酒屋に集まった。
矢野さんはウーロン茶1杯と誰かが頼んだ料理の余りを少し食べた程度。金額にすると「1000円くらいです」と振り返る。
その一方で、参加していた年上の男性2人がよく飲み、よく食べていた。すると会計時、その男性の一人が「1人7000〜8000円なー!」と叫んだという。矢野さんが飲食した分とは、あまりにもかけ離れた金額だった。
「冗談じゃない!コイツらが飲んで食った料金をなぜ他の人間が払わなければいけないのか」
そう思った矢野さんは次の瞬間、声を上げた。
「自分達の分くらい自分達で払いや!」20歳の反論
その職場で一番年下だった矢野さんだが、臆しなかった。
「それおかしくない?自分達の分くらい自分達で払いや!」
その発言に一瞬、場は静かになったという。大食いしていた男性が舌打ちし、反論しようしたが事態は動く。
「自分達だけがアホみたいに呑んでたやん!」
と、他の参加者が援護射撃したのだった。矢野さんと同じように、割り勘に理不尽さを感じていた人は他にも複数いたようだ。
結局、割り勘の話はなくなり、矢野さんに限っては「『よく言うた!』って感じで褒められて、支払い無しになりました」という。他の参加者も1人3000円程度の支払いで済んだそうだ。
一方で大食いしていた男性2人は、残りの6万円ほどを割ることに。「1人2~3万円は払ってたと思います」と矢野さんは推測する。
「生意気認定されました」セクハラ被害も……
結局は支払わずに済んだ矢野さんだが、話はこれで終わらない。その後、件の男性たちから嫌がらせを受けるようになった。
「同じ支店だった男性からは、なぜかセクハラが始まりました。後ろから抱きつかれたり……私は気が強いので突き飛ばしたりしてましたが」
当然、矢野さんはこのセクハラの事実を社長に直訴した。すると、当該男性はセクハラの常習犯であることが判明する。他の女性社員からもクレームが入っていたそうで、ついに「辞めさせられました」という結末を迎えた。
「正直ざまあみろと思いましたし、とてもスッキリしました!」
この一件以来、割り勘に不満だった人たちから「さらに可愛がられるようになりました」と、理解者も得たそうだ。
セクハラという許しがたい二次被害はあったものの、図らずも矢野さんは最初に海に飛び込む“ファーストペンギン”になり、同じ不満を持つ人たちが後から続いた形だ。
「年齢が下だからとかで遠慮してその場の雰囲気に流されたら、自分が損をするだけなので、おかしいと思った事は誰が相手でもハッキリ言おうと思いました。理解してくれる方は必ず居るな……と」
総じて「黙ってるより言って良かった」と振り返った矢野さん。若い頃にこうした経験をした意味は、きっと大きかったのではないだろうか。
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