「第15回永楽館歌舞伎」がより楽しめる!片岡愛之助さんが教えるおすすめの観劇の仕方 豊岡市
豊岡市にある近畿最古の芝居小屋『出石永楽館』の秋の風物詩である「永楽館歌舞伎」。15回目を迎える今年は、9月30日から10月5日までの6日間・全11公演が行われることが発表されました。
7月15日にホテル日航大阪で行われた記者懇親会には、歌舞伎役者の片岡愛之助さんと中村壱太郎さん、門間雄司 豊岡市長、永楽館歌舞伎実行委員会の榮木健二会長の4名が登壇。
冒頭の挨拶で門間市長は「永楽館歌舞伎の魅力はなんといっても、小さな芝居小屋ならではの“舞台と客席の一体感”であり、歌舞伎の魅力を肌で感じることができます。今回も、訪れた皆さまに満足して帰っていただけるように、街をあげて取り組んでまいります」と、15回目の節目に向けた抱負を語りました。
公演の見どころについて尋ねられると、愛之助さんは「今回の演目は、何が良いだろうと考えたとき、やはり『神の鳥(こうのとり)』だなと。永楽館歌舞伎で生まれた演目(2014年初演)であり、いつか大きな劇場でも演れたらいいなと思っていたら、なんと『歌舞伎座』(2021年)で上演させていただきました。凱旋公演というわけではありませんが、15回目の節目にふさわしいということで選ばせていただきました」とコメント。
『神の鳥』は、兵庫県の“県鳥”であり、永楽館のある但馬地方にゆかりの深い「こうのとり」の親子を主人公に描いた、優美な舞踊劇。愛之助さんは「以前よりもブラッシュアップして挑みたい」と、意気込みを語りました。
高校生の頃から永楽館歌舞伎に出演している壱太郎さんは、「これまでも色々な演目を永楽館でやらせてもらって、本当にありがたく思っています」と感謝の気持ちを述べ、「(今回のように)上方の役者が集まれることも、永楽館ならではです」と、永楽館歌舞伎の魅力を紹介。
また、自身が振付を担当した映画『国宝』のロケ地のひとつに永楽館が使われたことを受け、「映画をきっかけに、若い人が歌舞伎を知ってくれたことが嬉しい」と話し、「永楽館は舞台のすぐ裏に楽屋があるんですが、壁が一枚もないのは、おそらくここだけ。(作中の)永楽館のシーンには、そんな舞台裏の様子もしっかり映っていました」と、笑顔で語ってくれました。
映画を観て歌舞伎や永楽館に興味を持ち、初めて「永楽館歌舞伎」を観に来る人に向けた“観劇のポイント”を尋ねると、愛之助さんは「イヤホンガイド」の利用がおすすめと即答。
「たとえば、テレビでしか役者の顔を知らずに観に来られて、『あれ? 白く塗ってないんですけど?』という方もいらっしゃるんです。上演中に『あれ?これでいいのかな?』と思われることもあるかもしれません。そうならないように、事前にガイドを利用していただくのがおすすめです」。
「衣装の意味なども解説してくれて、『実はこういう意味があるんですよ』ということを、すごく良いタイミングで教えてくれるんです。なかには役者自身も知らないようなことまで紹介してくれることもあるので、初心者の方だけでなく、普段から歌舞伎をご覧になっている方にこそ、聞いていただきたい内容がたくさん詰まっています」と、イヤホンガイドの魅力を語りました。
そんな「永楽館歌舞伎」のチケット販売は、8月3日からスタート(一部の窓口は8月4日、5日から)。詳細はページ下部をご確認ください!
初日前日の9月29日には、『出石家老屋敷』で幹部俳優の皆さんによる「お披露目挨拶」が行われ、挨拶の後には「餅まき」も予定されています。
日程
2025年9月30日(火)~ 10月5日(日)
※6日間 全11公演
※千穐楽の5日(日)は午前の部のみ1回公演
場所
出石永楽館
(豊岡市出石町柳17-2)
時間
午前の部
開場 11:00、開演 11:30、終演 14:30(予定)
午後の部
開場 15:30、開演 16:00、終演 19:00(予定)
出演者
片岡愛之助 松鶴屋
中村壱太郎 成駒家
中村福之助 成駒屋(初)
中村歌之助 成駒屋
坂東彦三郎 音羽屋(初)
チケット
全席指定
一般 14,000円、市内学生 4,000円(小・中学生、高校生)
チケット販売日
●出石永楽館窓口
8月3日(日)~
TEL 0796-52-5300
※8月3日(日)は9:00~16:30(窓口販売のみ)
※8月4日(月)以降は9:30~16:30(窓口および電話予約可)
●チケットホン松竹、チケットWeb松竹
8月3日(日)~
●ローチケ、イープラス
8月4日(月)~
●松竹直営劇場窓口
8月5日(火)~ 大阪 大阪松竹座
京都 南座
東京 歌舞伎座・新橋演舞場・サンシャイン劇場
※劇場以外、すべて10:00からの販売
定員
360席/1公演