中国で日本人男児襲われ死亡「自分に都合悪いことは全部フタ」対応への不信感
9月20日(金) 寺島尚正アナウンサーがパーソナリティーを務めるラジオ番組『おはよう寺ちゃん』(文化放送・月曜日~金曜日 午前5時00分~9時00分)が放送。金曜コメンテーターでMCPアセット・マネジメント チーフストラテジストの嶋津洋樹さんと、深圳男児刺殺事件について意見を交わした。
寺島アナ「中国の深圳で日本人学校に登校中だった男子児童が中国人の男に刺されて負傷した事件で、日本総領事館は男児が死亡したと明らかにしました。中国で日本人学校の児童が襲われて亡くなるのは異例で、日中関係にも影響を与えそうだといいます。男子児童は18日朝、日本人学校からおよそ200m離れた路上で襲われ、病院に搬送されました。腹などを刺されたという目撃情報があります。男は警察に拘束され、取り調べを受けていますが、動機は明らかになっていません。中国では6月にも江蘇省で日本人の母子ら3人が襲われ、スクールバスの誘導係の中国人女性が死亡しました。日本大使館は中国側に警備強化や再発防止を求め、日本側も学校の安全対策を進めていました。在留邦人の多い中国で法人の安全確保が重要な課題となっています。中国全土では10万人を超える邦人がいるとも言われています。男子児童が死亡する最悪の結果となりました。中国人に児童を悼む動きが出る一方で、日本政府が学校の安全対策を強化している中で事件が発生していて、保護者に動揺が広がっているといいます。この事件いかがでしょうか、嶋津さん」
嶋津「なんとコメントしていいか分からないですね。報道によると、お母様の前で…と言われていて。江蘇省の話もそうですけども、親御さんの前でそういうことが起こるというのは、本当に心が痛みます。また海外ですから、不慣れなこと当然あるわけで、その後のことも大変だと思うんですよね」
寺島「中国外務省は、亡くなった児童は日本国籍で、お父さんが日本国籍、お母さんが中国国籍だと説明しています。この件について、中国と日本は連絡を取り合っているとしています。中国の主要メディアは、この事件をほとんど報じていません。地元公安当局の指示によるとみられますが、重大な事件についても情報統制する姿勢はさらに不信を招きますよね」
嶋津「情報隠せば全て済む、情報をコントロールすればそれで終わり、という傾向は、経済政策や対外的な関係などすべての面で強まっています。中国国内では通じるかもしれませんけれども、とても他の国と付き合っていく上では許されない。認められるものではないということにまだ気づいてないのか、と思います」
寺島「自分たちにとって都合の悪いことは全部フタをするという感じですものね」
嶋津「同じようなことが海外で起きれば、中国国内の反発は当然強まるわけで、もちろんそれに対しての対応を求められるわけです。逆に中国で起きたときには、素知らぬ顔で情報統制してしまうというのは、他の国との関係をどういう風に築いていこうとしてるのかという事も含めて、色々考えさせられます」
〈出典〉
中国・深圳の日本人学校の男児死亡、腹など刺されたか…拘束された中国人の動機は不明 : 読売新聞