<義父のウソ>高額な披露宴を希望する義父「50万出す」え……?振り回される私たち【まんが】
5年前の話です。私ミサキと夫エイタは20代の新婚夫婦です。2年間の同棲期間を経て婚姻届を提出し、身内だけのささやかな結婚式を挙げるつもりでした。
両家顔合わせの食事会で結婚式の件を話すと、義父が「披露宴をしないのはありえない」と難色を示しました。そのため私は両親とも相談し、義父の希望どおり大勢の親族を招いての披露宴を行うことにしたのです。費用は両家で話し合いの上、折半することになりました。ところが……。
結婚式や披露宴のプランは全て義父の希望どおりにしてきました。「有名で格式の高い式場にしなさい」「親族は遠方から全員呼びなさい」「そんな食事じゃ恥ずかしいからランクを上げなさい」などと言われ、金額はどんどん膨れ上がっていったのです。義父はお金がないのに見栄だけ張ろうとしていたのでしょうか。それとも私たちに嫌がらせをしたいのでしょうか。突然の手のひら返しに信じられない思いです。
夫の気持ち
俺エイタは2年間の同棲期間を経て、妻ミサキと婚姻届を提出しました。本当は自分たちのタイミングで結婚したかったのですが、父が「同棲だなんて親戚に恥ずかしいから早く結婚しろ」と急かしてきたのです。その後も口を出されるたび、ミサキは俺を思いやって父の希望に合わせてくれていました。
「お金なら出してやるから気にするな」と言うから、父の要求どおりに準備してきたのです。ところが式場に見積もり金額を出してもらい、ミサキが父に伝えたところ突然「50万しか出さない」と手のひらを返されたのです。もはや嫌がらせとしか思えない発言を聞き、俺は怒り心頭でした。
もともと俺は父の高圧的な態度にうんざりして遠方で就職しました。父は俺が支配下から離れていくのが面白くないのかもしれません。「立派な式じゃなきゃ行かないからな」「こっちの言うとおりに披露宴をしろ」と無理難題を押し付けられ、俺もついに愛想が尽きました。
母の気持ち
娘のミサキが結婚することになりました。お相手のエイタくんも素敵な人で安心していたのですが、どうしても引っかかることがありました。それはエイタくんのお父さんの存在です。
しかし心配していたとおり、問題は起きてしまいました。「お金のことなら心配するな」と言っていたエイタくんのお父さんが、結婚式費用の負担について「出せない」と急に手のひらを返してきたそうです。お父さんの要求とおりに準備をすすめてきたミサキとエイタくんは困り果てていました。
あのお父さんがいる以上、この先また困難も起きるかもしれません。でもエイタくんが覚悟を決めて謝罪しにきたとき「この人ならば娘を守り抜いてくれる」と確信しました。今はミサキとエイタくん、結婚を決めた二人の気持ちを何よりも尊重して見守っていこうと思っています。
夫の気持ち
俺は小さい頃から支配的な父と、それに黙って従う母の間で育ちました。
結婚にあたっても父には何かと口出しをされました。「格式の高い式場で挙げろ」「披露宴は豪華にしろ」「親族を高級ホテルに招待しろ」と父の要求はエスカレートしていったのです。金なら出すから心配するなと言いながら、結局渡してきたのはその金額には到底及ばないたった「50万円」だけでした。
父は結局、無茶な要求を押し付けることで俺を支配したいだけだったのです。近所で「息子に逃げられた」と噂が立ち、肩身の狭い思いをしているのも自業自得でしょう。そして父からの無理難題で困っていたときに、温かく手を差しのべてくれたミサキの両親には感謝しかありません。助けられた恩を忘れずに、今後も大切にしていきたいと思っています。