タクシー業界の人手不足とシニア世代の就職難解消を目指して 第一交通産業が現役ドライバーと求職者の座談会開催(新潟市中央区)
新潟市内で開催された「マスターズの会」、グループディスカッションの様子(写真提供:新潟第一交通)
第一交通産業グループが10月30日、新潟エリアのシニアタクシードライバーと同業界の関係者による座談会を開催した。会にはハローワークや行政からの参加者に加え、タクシー業界への就職を考える一般求職者も招き、現職ドライバーの「生の声」を聞ける機会にもなった。
第一交通産業グループの「マスターズの会」は、タクシー業界の担い手不足やシニア世代の再就職の課題の解決を目指した取り組みで、全国各地で開催。県内では新潟第一交通株式会社(新潟市西区)が主催し、約35人が参加した。
取り組みの紹介(写真提供:新潟第一交通)
現役ドライバーによる意見発表(写真提供:新潟第一交通)
会では同グループが全国で行っている職場環境改善や被災地支援、若者層や主婦層の採用活動などの取り組みが紹介されたほか、現役ドライバーによるグループディスカッションも実施。
「人材不足に対して、どのようなアプローチをするとよいか?」というテーマに対しては、参加者から「特殊な勤務体系により多様な働き方をしているので、広く浅いアプローチではなく、もっと仕事を楽しんでることを伝えた方がいい」、「時間が自由なので、プライベートが充実することをもっと前面に出した方がいい」といった意見のほか「長く働ける仕事なので、ライフプランの提案をするアプローチがよいと思う」、「体験入社のような感じで、一度職場を体験してもらえれば魅力が分かると思う」といった具体的な指摘もあった。
一方で、業界の「あるある」も話題にあがり、「話をするのが好きなので、メーターを押し忘れてしまうことがよくある」などの体験談に笑いが起こる場面もあった。
65歳で京都から新潟に移住し、業界へ転職したドライバーは、「京都で第一交通で働いてたこともあり、紹介で新潟第一交通に入社した」という。「全国グループなので、定年後違うエリアで働くことができるのも、この会社の魅力」だと語る。また、営業職からの転職ドライバーも多く、公共交通が縮小されるなかでの高齢者の移動手段や、災害時の活躍など社会的な意義を感じられる点にやりがいを見出していた。
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