身近な釣りで自由研究のススメ:仕掛けを自作してアメリカザリガニを釣ってみよう
ザリガニ、こんなに馴染みのある生物もいざ手に入れようとなるとペットショップに出向く事となりうる昨今。しかし、池や川を探して見ると、今でも生息しているのが確認できる。今回は、そんなザリガニを釣る方法を自由研究テーマにしてみては?と提案をしたいと思う。
ザリガニが生息している場所探しとポイント
ザリガニは水田地帯の用水路に生育しているが、どこも側溝が完備され足場の良いところは少なくなってしまった。そこで家付近の公園の池やビオトープ等身近な場所を探してみよう。
立入禁止エリアもあるが、池の片隅流れ出しなどでザリガニ取りをしている少年たちもいるかもしれないので、まずは出掛けてみてほしい。都内の淡水で浅い水辺の公園があればかなり期待できる。なるべくマイナーな小さな公園が落ち着けると思う。
私の少年時代は石神井公園、善福寺公園、水元公園、多摩北山公園等各所でザリガニ釣りが楽しめた。
最近東大和市の野火止用水のビオトープでザリガニ取りの少年達に出会ったのは夏休みの夕方であった。スマホでお住まいの地域にあるザリガニスポットを検索すれば、たくさんあるはずである。
手作り仕掛けは家にあるものでOK
ザリガニ釣りの仕掛けは簡単に自作できる。裁縫箱の木綿糸、ビニール紐や凧糸、釣り糸等1m程の長さがあれば利用したい。
オモリが必要ならダブルクリップを結びエサを挟んで使うと良い。直接エサを縛って見るのもアタリが伝わって楽しい。釣場の状況で工夫してみて、その内容を研究結果にまとめてみよう。
竿は無くても良いのだが,竹ひご、割り箸、小枝、笹の茎があるとワイルドだ。習性上水面近くで逃げていくことが多いので、金魚ネットや魚取り網があると捕まえやすい。
入れ物は何でも良いが、運搬時には水は必要だ。ビニール袋やプラパッケージ、蓋付きバケツを持っていくと良いだろう。
エサの工夫も楽しんで
私が少年だった頃、エサは駄菓子屋のスルメをしゃぶり、味の抜けたものを使用していた。今は煮干しやソーセージキャベツ等であろうか?雑食なので思い付きで使って見るのも面白い。自由研究の材料になると思う。
見釣りの楽しさが味わえる
水中の物陰からザリガニが現れ、エサを掴んで食べ出したのを見てゆっくり糸を引く。後ろから網をあてがい取り込む。これが楽しい。大きさを目視しハサミの力も実感出来る。
何度かの取り逃がしの失敗でザリガニの性格を学び手に入れた時の喜びは大切な思い出になるはずである。
飼育観察で自由研究を
清潔な入れ物で飼い、水替えの必要性を学び脱皮時の共喰いの試練も経験することにとなるが、中々奥深い生き物である。
入れ物も工夫しないと、夜中逃げ出したザリガニが部屋の隅っこで干からびている姿を見る事となり、私も苦い経験をしたことがある。
かつては食用としてもポピュラーだった。ある日溜池で鮒釣りをしていてザリガニが釣れた事があるが、泥抜きをして茹でて食すという釣り人が持ち帰って行った。戦後のウシガエルの餌として日本に来たザリガニもある時貴重なタンパク源であったようだ。
(この記事はアメリカザリガニを記述させて頂いた。他種のザリガニは自然保護対象とされているのでご注意を願いたい。)
<中山祐司/TSURINEWSライター>