熟年離婚をした妻たちに聞いた!一番大変だったこと #2「お金がないのなら…」
年を取ってから経験する熟年離婚も、それ以外の離婚のケースと同じく「決まってから」が大変です。
住む場所にお金のことなど、配偶者なしで生きていく自分を成り立たせるのは本当にエネルギーを使います。
熟年離婚の場合は、年齢の高さや仕事の状況などもあり、その後の生活については本当に悩む人が多いのが現実。
熟年離婚を経験した妻たちに、何が一番大変だったのかを聞きました。
「元夫とは、義母の介護を押し付けられたことで離婚しました。子どもが進学で家を出たらすぐに義母との同居を求められ、断ったら元夫は義実家に入り浸るようになり、夫婦でいる意味を失って離婚を決めました。
寂しいとは思いましたが、ずっと自分の実家ばかり優先する元夫とは、こうなるのも自然かもと思いましたね。
仕事はずっとパート勤務で、離婚後は市外の実家に戻ろうと思っていました。
ところが、両親は『今さら離婚なんて、都合がいいな』と私も元夫のことも責め、事情を聞いて『戻ってくるのはいいが、お前が使っていた部屋は物置にしているから自分で掃除をしろ』と言われました。
私の自室は敷地内にある離れのような建物で、見てみたら不用品が積まれている状態。これを片付けるのは大変だと思いましたが、元夫と縁を切るためにはやるしかないし、このときが一番ストレスでしたね。
毎週末実家に行き、掃除をして業者を呼んで処分を頼み、お金も時間もかかりました。
ただ、せっせと動くのを見て親には私の本気度が伝わったようで、途中から手伝ってくれるようになったのは、ありがたかったですね。
お金さえあればひとり暮らしができてこんな思いもしなくて済むけれど、ないのなら住む場所の確保のためにはこんなこともあるのだと、歯を食いしばってやりました。
元夫とは無事に離婚が成立して今は実家の自室で暮らしていますが、両親とは何とかまともな関係を保てています。
熟年離婚は、やはりお金と住む場所の問題が大きいと実感しました」(50代/サービス業)
自分たちが年老いてから離婚を選択して戻ってくる家族を、歓迎できないという親もいるかもしれません。
それでも、生きていくためには住む場所が必要で、こんな大変さも乗り越えていくしかないときもあります。
身を落ち着かせる場所がないと離婚は難しいため、確保は最優先で考えたいことですね。
(ハピママ*/弘田 香)