老舗「魚國」、早川へ移転 現店舗の営業は年末まで
創業110年を超える小田原市の老舗鮮魚店「魚國」(栄町)が年内の営業を最後に、小田原漁港近くに移転する。
6階建ての「魚國ビル」が完成したのは1971年。以来、小田原駅前の商業地のシンボル的存在でもあった。11月下旬、ビル1階の店頭に「移転のお知らせ」が張り出されると通行人や来店者が足を止め、驚きや寂しさを口にしていた。
株式会社魚國商店の古川孝昭社長(71)は移転理由について、売上の減少、近い将来設備の更新や店舗改装が必要になること、車社会においてマイカーでの買い物がしにくい立地などを挙げ「決断は難しかったが総合的に判断した」という。
魚市場に近く、観光客も増加し、交通アクセスも良い早川への移転を検討していた中で、物件が見つかったという。
現店舗の営業は12月31日(火)まで(水・日定休、29日(日)は営業)。新店舗(早川1の3の8)は来年1月11日(土)オープン予定。古川社長は、これまでの感謝を示しつつ、「新店舗でも小田原の魚のおいしさを多くの人に届けたい」と話した。