「秘密戦隊ゴレンジャー50周年記念シークレットプレミアイベント」誠直也さん、宮内洋さん、だるま二郎さん、小牧りささん、伊藤幸雄さんらオリジナルキャストが奇跡の集結! 50年ぶりの再会にあふれる想いを語る【レポート】
1975年4月5日。『秘密戦隊ゴレンジャー』がテレビの前に登場し、スーパー戦隊シリーズの歴史が幕を開けてから50年。記念すべき2025年4月5日、その節目を祝う“シークレットプレミアムイベント”が開催されました。
開催場所も、イベント内容も、すべてがベールに包まれたままの観覧募集が行われた本イベント。にもかかわらず、集まった応募総数はなんと2000件超! その中から選ばれた350名の幸運なファンが、人生に刻まれる“奇跡の時間”を共有することに……!
何が起こるのか、誰が登場するのか。期待と予感が渦巻く中、次々と明かされていくサプライズに、会場のボルテージは最高潮へ。最後にはどよめきと大きな拍手が起こるほどのサプライズ発表も!
本稿では、“50周年”という一大メモリアルにふさわしい、熱さと感動に満ちたイベントの様子をお届けします!
【写真】『秘密戦隊ゴレンジャー』50周年イベントレポート|誠直也・宮内洋らが50年ぶりの再会にあふれる想いを語る
圧巻のヒーローショーが展開!
会場となったのは、東京ドームシティにあるシアターGロッソ。
観客の期待が高まる中、「みなさん、こんにちはー!」と元気な声とともに登場したのは、今回のMCを務める関智一さん! その姿が現れた瞬間、客席からは大きな拍手が巻き起こります。
軽快なトークで観客を笑顔にしながら、「初めてテレビで観たヒーローがゴレンジャーだったんです」と、作品への熱い想いを語ります。関さんの“ヒーロー愛”あふれる進行に、会場全体が一気に温まりました。
最初のプログラムは、特別上映「秘密戦隊ゴレンジャー 爆弾ハリケーン」。
黒十字軍のミサイル作戦を阻止しようと、ゴレンジャーたちが奮闘するストーリーで、四国を舞台に展開する迫力のアクションが楽しめる1本です。
上映終了後は、再びステージに関さんが登場。「松山の海でボートに乗って戦うシーン、一番好きなんですよ」と作品の見どころを語りつつ、客席に「ゴレンジャーに会いたいよね? じゃあ、みんなで呼んでみよう!」と呼びかけます。
しかし、最初は恥ずかしがって小さな声しか出せない観客。それを見た関さんが「まだ社会の苦しみがぬぐい切れてないよ!」と絶妙なツッコミで会場を笑わせ、再び声をかけます。
3回目の呼びかけで、ついにステージの幕が上がりました。ステージ上に現れたのは戦闘員ゾルダーを引き連れた「野球仮面」! 会場の征服をもくろみ、Gロッソの客席を練り歩きます。
関さんから「助けて、ゴレンジャー!」という声があがると、あの名曲が流れ、ついにゴレンジャーが登場!
アカレンジャーはヤリビュートで野球仮面のバットとのバトルを繰り広げ、アオレンジャーはウルトラブルーチェリー、ミドレンジャーはスーパーミドメランで遠距離攻撃。
モモレンジャーは爆弾を巧みに操り、キレンジャーはパワフルな技でゾルダーを次々と倒していきます。
そして、お馴染みの決めゼリフーー「5人揃って、ゴレンジャー!」。
しぶとく立ち上がる野球仮面に対しては、必殺技「ゴレンジャーハリケーン」が炸裂! モモレンジャーからキレンジャー、ミドレンジャー、アオレンジャーへとボールがパスされます。光と実写を組み合わせた演出で見応えもたっぷりです!
最後に、アカレンジャーへボールが渡ると、野球選手のシルエットとともにフィニッシュの掛け声が決まり、ついに野球仮面を撃破!
光の中から現れたのは……まさかのオリジナルキャスト!
ヒーローショーのラスト。決めポーズとともにステージが暗転し、逆光の中から姿を現したのは、なんとゴレンジャーのオリジナルキャスト陣!
アカレンジャー/海城剛役・誠直也さん、アオレンジャー/新命明役・宮内洋さん、二代目キレンジャー/熊野大五郎役・だるま二郎さん、モモレンジャー/ペギー松山役・小牧りささん、ミドレンジャー/明日香健二役、伊藤幸雄さん。
まさかの登場に、会場は驚きと感動に包まれ、大きな歓声が響き渡ります。
さらに注目を集めたのが、キャストの皆さんの粋なスタイリング。それぞれの担当カラーを意識した装いとなっており、胸が熱くなった方も多いのではないでしょうか。
「50年が経ったんですね…」と語り始めたアカレンジャー/海城剛役の誠直也さん。その声には、年月の重みがにじんでいるように感じられました。「改めて50年前をふと、楽屋でみんなで話して思い出していたんですが、本当にみんな若くて、一生懸命で、この番組をなんとかいいものにしようとその時の最初の気持ちが今思っても熱くなります」と、まっすぐな想いを届けてくださったのが印象的です。
続いて、アオレンジャー/新命明役の宮内洋さんは「5人がそろったのは本当に今日が50年ぶり!(これまで)全員そろったことがないんです。それほど今日は素晴らしい日になりました」。キレンジャー/熊野大五郎役のだるま二郎さんは、「このメンバーにかろうじて入れてもらえました」と、控えめながらも誠実さが感じられる言葉で感謝を伝えます。
モモレンジャー/ペギー松山役の小牧りささんは、登場から明るくエネルギッシュな印象です。「私はとっても元気です!」と笑顔で話し始め、「こうしてゴレンジャーのメンバーに今日会えたことで、また元気が出ると思います。そしてここにお越しいただいた皆さまにお会いできたことは、とっても大事な宝物になると思います!」と、優しさあふれる言葉で会場を和ませてくださいました。
最後にミドレンジャー/明日香健二役の伊藤幸雄さんが「諸先輩が気持ちを全部話してくださったので、敢えて僕は言うことはありません。今日は短い時間ですが最後まで楽しんでいってください!」と、さわやかに呼びかけ、会場を笑顔で包みます。
またトーク準備中には、当時野外劇場で開催されていたゴレンジャーショーに足を運んでいたというファンが客席にいらっしゃることも話題に。時を越えて紡がれるつながりに、ゴレンジャーが歩んできた歴史の深さを改めて感じずにはいられません。
50年という節目に、再び集まれたことについて
誠さんは、戦隊シリーズが50周年を迎えたことに触れながら、「今日は本当に嬉しい。50年前に一緒に頑張った仲間みんなと会えたことが感無量です」と語りかけます。「ゴレンジャーをやっていて、本当によかったと実感。今日はありがとうございます」と喜びをにじませる姿に、思わず目頭が熱くなりました。
続いて宮内さんは、「今やってる(放送してる)のは、『ゴジュウジャー』……? カンタンなタイトルだね(笑)」と会場の笑いを誘いつつ、「秘密戦隊ゴレンジャーだけは2年やったんだ」と誇らしげに語ります。
それを受けただるまさんは、「四国ロケのときに、ロープウェイに乗って石鎚山にのぼるときに(宮内さんが)ゴンドラを揺らすんです」と、先ほど上映された『秘密戦隊ゴレンジャー 爆弾ハリケーン』の裏話を披露。それを受けて、宮内さんは「未だに高いところと火薬は大好き」と返し、会場も笑いに包まれます。
小牧さんは「50年経って、この場にいられるということがすごい幸せなことだと思っています。本当に嬉しいです、今日は」と感極まった様子で語りつつ、「(未経験から始めたが)結局は、アクションが一番大好きでした」と、アクションへの愛を語ってくださいました。
そして最後に伊藤さんは「50年経って最初は(会ったときは)歳とったなと思ったんですけど、話をすると、昔に戻ってるみたい」とにっこり。「50年経って、そのメンバーとこうやって会えるのはすごいなと。今更ながら“すごい番組に出させてもらってたんだな”と思っています」と感慨を滲ませます。
5人の言葉からにじむのは、作品への深い愛と、仲間たちへの変わらぬ敬意。みんながそれぞれの気持ちで、このメンバーを大切に想っていることがひしひしと伝わり、胸が熱くなりました。
命がけの青春、今だから語れる裏話
トーク後半では、キャストの皆さんが当時の撮影について、それぞれ印象深かった出来事を振り返っていきます。ハラハラドキドキするアクション満載だった『ゴレンジャー』。当時はCGもない中で、体を張った撮影の連続だったようで……!
誠さんは、2メートルほどの高さから飛び降りた草むらの下に鉄骨が突き出していて、そこに着地してしまったとか。靴の真ん中から骨がへこみ、結果的に陥没骨折となったと語ります。
それでも毎日続く撮影。「みんな一生懸命やってるからさ、少しでも演出家が欲しいことに対しては、それ以上に応えてやろうと思うから……そうだよな、青春だよな」と、当時をしみじみ回想する誠さんの言葉には、責任感と覚悟が感じられました。
宮内洋さんは「2回、死ぬかと思ったことがある」と衝撃的なエピソードを披露。ロープウェイのロープの上でポーズを決めたときに急にロープウェイが止まり、揺れ始めたこと。そしてもう一度は、真冬の日本海に浮かぶシーンで雪が降る中の撮影だったそうです。
すると関さんがすかさず、「2回ということは、1年に1回死にかけてますね」と絶妙なツッコミを入れ、会場には笑いが起きました。
二代目キレンジャーとして参加しただるま二郎さんは、変身ポーズもわからない状態からのスタート。剣友会やメンバーに教わりながら、少しずつ覚えていったそうで、「メンバーの方には迷惑を随分かけたと思う」と振り返ります。
そんなだるまさんに対し、誠さんが「かかってませんよ。二郎ちゃん、大丈夫だよ」と優しく声をかけます。それに対して「優しいでしょう、皆さん。嬉しくなっちゃうんですよね、こういうの聞くと……」と笑顔で応じるだるまさんの姿に、当時から続く絆が垣間見えました。
伊藤さんは痛い思い出として「嫌いな爆発。本当に怖くて!」と、特撮の醍醐味である爆破撮影の思い出を語ってくださいました。爆発に向かって走っていき、煙の中に消え、再びカメラ前に現れる演出。ある時には石が顎に当たり、顔が大きく腫れたこともあったそうです。
どのエピソードも、今では笑い話のように語られますが、当時はまさに命がけ。だからこそ、50年経っても色あせることのない名作が生まれたのだと、改めて実感できるトークタイムでした。
トークのラストには、小牧さんが大切な“お宝”を披露する一幕も。それはなんと、当時実際に着ていた衣装とブーツ、さらに第7話と第41話の台本。とても綺麗に保存されており、半世紀の時を超えた愛と誇りがしっかり伝わってきました。
「全スーパー戦隊展」の開催をサプライズ発表!
司会の関さんが「そろそろお時間が来てしまいました……」とイベントを締めくくろうとした瞬間、誠直也さんが「ちょっと待った!」とマイクを握り直しました。
「今日はこれだけ皆さんが来てくださっているので、重大発表というか、素晴らしいものを皆さんにプレゼントします!」
その言葉とともに発表されたのは、「全スーパー戦隊展」の開催決定というビッグニュース! 会場中からは驚きと喜びの声が上がります。
告知CMでは、誠さんの「ありがとう」という一言が使用されており、そのたった一言のためだけに収録に行ったのだとか。「どういう想いを込めたんですか?」という問いに対し、誠さんはファンへの大きな感謝を語ってくださいました。
また、宮内洋さんは『秘密戦隊ゴレンジャー』の他にも『ジャッカー電撃隊』『超力戦隊オーレンジャー』など数々のスーパー戦隊作品に出演されています。そのすべての歴史を辿ることができる「全スーパー戦隊展」の開催に「素晴らしいですね」と感動を表していました。
イベントのラストには、誠さんが5人を代表して、全世界のスーパー戦隊ファンへ向けたメッセージを届けてくれました。
「本当に長い間、ありがとうございました!まだまだこれから先があると思うので、どうぞ皆さんの応援次第ですから。これからもよろしくお願いします」
その後、キャストがステージを後にする際には、客席から「ありがとう!」という熱く力強い声援が飛び交っていました。
50年の時を越えて再会したヒーローたち。その姿は、まるでひとつの奇跡のようでした。彼らが歩んできた歴史は、今もなお続くスーパー戦隊シリーズの礎となり、これからの未来へと力強くつながっていることを実感させてくれる貴重なイベントでした。
『全スーパー戦隊展』は、2025年8月に東京ドームシティ・プリズムホールで開催予定。その後は全国巡回も予定されています。イベントの詳細は、今後公式HPやSNSで随時発表されていくとのこと。
SNSで盛り上げる際には「#全スーパー戦隊展」 のハッシュタグをつけて、スーパー戦隊への愛を届けましょう!
[取材・文/五六七 八千代 撮影・編集/小川いなり]