幽霊目線で描かれる新感覚ホラー『Presence』ティザー映像 ─ スティーヴン・ソダーバーグ監督新作
『オーシャンズ』『マジック・マイク』シリーズなどで知られるスティーヴン・ソダーバーグ監督による、“幽霊の一人称目線”で描かれるという新作ホラー映画『PRESENCE(原題)』の新ティザーが公開された。
とある郊外に越してきた家族が、新居には謎の”存在(Presence)”が棲みついていることにすぐさま気づく……。開されたティザー映像は、”存在”が棲みついている家を上空から、そして徐々に玄関へと寄っていくワンショットで捉えるのみで、人物は一切映らない。重苦しい環境音がなんとも不気味で、不安を煽るようだ。「この家には家族がいる」「この家には秘密がある」「この家には想像を絶するものがある」とのテロップの意味するところとは……?
サンダンス映画祭でのプレミア上映後のによると、「ある悲劇によって新天地での生活を余儀なくされた一家の、超自然現象への信仰」を描く物語とのこと。ありきたりな夫婦喧嘩をするレベッカ(リュー)とクリス(サリヴァン)、妹のクロエ(リァン)を上から目線でいじめる兄タイラーなど、登場人物はごく普通の人々。親友を不慮のオーバードーズにより喪ったクロエが”存在”と絆を分かち合うとも明かされており、クロエが本作のキーパーソンとなりそうだ。
先に公開されていたティザー映像も同様に人物は映らず、人の声もしないもので、家の中から外をぐるりと眺めるようなワンショットで捉えている。この浮遊するような映像も、“幽霊”の視点ということなのだろうか……?
脚本は『ジュラシック・パーク』シリーズで知られるほか、『パニック・ルーム』(2002)『シークレット ウインドウ』(2004)『レフト -恐怖物件-』(2020)などの大御所デヴィッド・コープ。出演には『チャーリーズ・エンジェル』シリーズや『キル・ビル』(2003)のルーシー・リュー、『アンカット・ダイヤモンド』(2019)のジュリア・フォックス、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(2017)のクリス・サリヴァン、タイ映画『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』英語リメイク作品『Bad Genius(原題)』のカリーナ・リァンらが揃った。
人間ではない目線で語られる超常的な要素が題材の映画といえば、A24製作、デヴィッド・ロウリー監督・脚本による『A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー』(2018)が思い出される。交通事故で無くなった夫が、幽霊となって残された最愛の妻を見守る物語だ。多くを語らず切ない余韻を残す一作だが、ティザー映像を見る限り、『PRESENCE』はより不穏な作品になっていそうだ。米のレビューによると「怖くはない」とのことだが、シニカルでクールな味わいを持ち味とするソダーバーグは、本作で一体何を仕掛けてくるのか。
『PRESENCE(原題)』は2025年1月17日米国公開。
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