市民劇団 こゆるぎ座が80周年 2月22日・23日 記念公演
県内最古のアマチュア劇団で、小田原市を拠点に活動している「劇団こゆるぎ座」の創立80周年記念(第71回)公演が2月22日(土)・23日(日)、小田原三の丸ホールで行われる。
同劇団は、終戦間もない1946年1月に小田原の学生たちにより創設。第1回公演は同年9月に御幸座で行った。
設立時に作られた劇団の「萌芽理念」には、「藝術は人生の理想創造である」「劇團こゆるぎは地方文化の一部門として存在する」など若者の情熱が示されている。
また、当時小田原に住んでいた劇作家の重鎮・北條秀司(1902-96)と劇団の若者が出会い、荒久の砂浜で稽古を受けたこと、作品の無料上演を特別に許可された記録も残る。
以降、市民劇団として精力的に公演を重ね、1985年には神奈川文化賞を受賞した。
平和への祈り込め
80周年公演の演目は「小田原大手前終戦物語」。座付き作家・後藤翔如さんの作品で、1995年の創立50周年記念公演で初演。後藤さんの急逝による2009年の追悼公演以来の再演となる。
物語の舞台は太平洋戦争終戦前後の小田原。大手前に暮らす畳店一家やそこに集う市民が、混沌の時代の中で力強く生き抜いていく姿を描く。
関口秀夫代表(86)は、「終戦80年でもあり平和への思いを込めています。尊い人間性、社会性を感じていただければ」と話す。
公演は大ホールで22日・午後5時開演、23日・午後1時30分開演。チケット(全席自由)1500円で、同ホール窓口、ハルネ小田原街かど案内所、平井書店で販売中。(問)こゆるぎ座【電話】080・3915・2211