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マグロの心臓の刺身はまるでレバ刺し イタリアでは「生ハム」に加工されることも

TSURINEWS

マグロの心臓(提供:茸本朗)

その大きさと美味しさから世界中で愛される魚・マグロ。海外には、日本ではなかなか想像のできないマグロの食べ方が存在します。

マグロは「モツ」も美味しい

黒いダイヤと呼ばれるクロマグロをはじめ、高級で美味な魚の代名詞とも言えるマグロ。大きなものでは2m100kgを超えるほどの巨体に、赤身や中トロ、大トロといった様々に美味しい部位を内包します。

クロマグロ(提供:PhotoAC)

そんなマグロの部位で最近注目されているのが「モツ」。体が大きな肉食魚ということもあってその内臓は巨大で美味く、マグロ漁が盛んな地域ではモツ料理が名産になっています。

マグロの心臓は美味

そんな「マグロの内臓」の中で、個人的に最も美味しいと思っているのが心臓。マグロの心臓は握りこぶしほどのサイズが有り、「ホシ」という名前で流通することもあります。

クロマグロの心臓(提供:茸本朗)

血液をたっぷり含む部位のため血抜きをしっかり行う必要がありますが、きれいに洗った新鮮な心臓はプリッとして美しく、食欲の湧く見た目です。

心室(三角錐で赤い部分)の肉は素直な質感で、かつて広く愛されていた「レバ刺し」と見た目も食感もそっくり。薄くスライスしてごま油と卸にんにくで食べると最高です。また心房(白い部分)は強い弾力があって焼き肉のミノのような食感があり、こちらはさっと茹でてポン酢で食べると素晴らしい酒肴になります。

「マグロ心臓の生ハム」

そんなマグロの心臓ですが、我が国ではまだまだマイナーな食材。しかし海外ではその加工品がかなり市民権を得ているところもあります。

そのひとつがイタリアのサルデーニャ島。この島は地中海産マグロ漁が盛んで、古くからマグロの加工品が作られてきました。その中で近年、廃棄されがちなマグロの心臓を使った塩蔵乾燥加工品、つまり「生ハム」のようなものが開発され、市販されています。現地では「クオーレ・ディ・トンノ(イタリア語でマグロの心臓の意)」と呼ばれています。

クオーレ・ディ・トンノ(提供:茸本朗)

その味は非常に独特で、青魚の血合いを煮詰めたような香りとアンチョビのような発酵臭があり、食べる人を選びます。しかし、口に入れて噛みしめると非常に濃厚な旨味があり、塩気も相まってお酒がカパカパ進みます。現地では素パスタと和えて白ワインと合わせるそうですが、日本のお酒ではやはり焼酎がベストマッチでしょう。

<脇本 哲朗/サカナ研究所>

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