タランティーノ、ニコラス・ケイジの『PIG/ピッグ』を「過去5年でベスト」と大絶賛
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019)『パルプ・フィクション』(1994)などの名作を世に送り出してきた映画監督クエンティン・タランティーノ。無類の映画愛好家としても知られる彼が、“過去5年で最高の映画”に選んだのは、ニコラス・ケイジ主演『PIG/ピッグ』(2022)だった。
自身のポッドキャスト「」にて、タランティーノはケイジのたどってきたアップダウンの激しいキャリアに言及。そのなかで、「『PIG/ピッグ』にはビックリした。この5年で観てきた映画のなかでベストの1本だ。監督は本当に素晴らしい仕事をした、誇りに思うべきだ」と語った。
『PIG/ピッグ』は、山奥で孤独に暮らしている男・ロブ(ケイジ)が、生活のためのトリュフ狩りをするブタを何者かによって誘拐されてしまい、その行方を追跡する“復讐スリラー”。もっとも、『ジョン・ウィック』シリーズなどに代表される“復讐モノ”をイメージしていると、その予想はあっさりと裏切られるだろう。タランティーノも、まさしくその点を高く評価しているようだ。
「復讐モノの典型をこれでもかと観たあとでは、この映画もニック・ケイジが過去5年に出演してきた“よくある復讐モノ”のように見える。けれども実際には、できるかぎりクリエイティブなやりかたで、そうではない道を意図的に突き進んでいく。そこが素晴らしいところです。」
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監督・脚本のマイケル・サルノスキは本作で長編監督デビューしたのち、『クワイエット・プレイス:DAY 1』(2024)に抜擢。『PIG/ピッグ』は高い評価を受け、世界各国の映画賞に輝いた。元アメリカ大統領のバラク・オバマも、『ドライブ・マイ・カー』『ウエスト・サイド・ストーリー』などに並んで2021年のお気に入り映画に選んでいる。
ちなみにケイジ自身もこの作品を、自身がアカデミー賞を受賞した『リービング・ラスベガス』(1995)をも超える「自分史上最高の映画」だと絶賛。「ロブを演じたとき、今までに出演したどの映画よりも自分自身に近いように感じたんです。まるで演技をしていないかのようで、これぞ自分が大切にしていることだと思いました」と述べ、撮影時から大きな手ごたえがあったことを明かしている。
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