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伊賀市長選 立候補者の横顔(下)

伊賀タウン情報YOU

右から浅井氏、稲森氏、萩森氏

 11月10日投開票の三重県伊賀市長選に現職と新顔5人が立候補した。届け出順に2回に分けて横顔を紹介する。

妻とバイクで知り合う

浅井健之氏(32)=無新

 「古里に貢献する」。最愛の亡き祖母と交わした約束をずっと考えてきた。「立候補は1歳下の妻にとっても大きな決断。最大限応援してくれている。1ミリも頭が上がらない」
 大阪大進学時はエンジニア志望だったが、「経営戦略や海外展開に携わる仕事に就きたい」と進路を変更。ロンドン大院に進んだ。日本政策投資銀行は地域創生に積極的で、融資を担当した御在所ロープウエイ(菰野町)のリニューアル事業が一番やりがいを感じた仕事になった。
 官公庁や自治体、企業と連携した事業に数多くかかわるなか、失敗した自治体のプロジェクトも見てきた。「課題を一度に解決できる特効薬や逆転満塁弾はない。1つずつ市民との対話を重ね検証していく」と訴える。
 性格は「冗談好き。理屈っぽいといわれる」。趣味はスポーツ観戦、料理。妻とはバイクを通じて知り合った。選挙中に長女が1歳の誕生日を迎えた。

趣味は鉄道と離島巡り

稲森稔尚氏(40)=草新

 大東大進学を機に上京し、参議院議員の事務所でボランティアスタッフをしたのが政治への関心を高めるきっかけになった。卒業後は都内の介護施設に就職。「人生を捧げるなら、生まれ育った古里に」と思い立ち、市議選立候補のため帰郷。介護の仕事は地元も含め計約3年経験した。
 25歳で市議となり、これまでに県議選を含め5回の選挙を戦った。市長選に立候補した動機の一つは「県と伊賀市の結び付きをもっと強くしたい」という思いからだ。
 小学校教員の両親は特に厳しくなく、初孫として可愛がってくれた祖父といつも遊んでいた記憶がある。2019年には「学び直しをしよう」と三重大大学院に社会人入学し、3年半かけて修了した。
 性格は「スイッチが入ったら一歩も引かない。細かいことは気にしない」。趣味はローカル鉄道に乗ること、離島巡り。家族は妻と小学生の娘2人。

物理の研究から大工に

萩森正治氏(43)=無新

 「誰のための式典なのか」。18歳成人式に反対を訴える若者らを突っぱねるような行政の対応が報道されたころから立候補を意識し始めた。対話を軽視し、結果ありきで物事を進めるように映った進め方に疑問を募らせ、市長選への挑戦を決めた。
 元々は研究者を目指していた。愛媛大では宇宙物理学を専攻し、大阪大大学院でも研究を続けた。29歳の時、苦手の英語を克服しようと、海外留学の費用をためてフィリピンで1年間学んだが、「読み書きから入る今までの勉強の仕方が間違っていた」と痛感。進路を変更した。
 9年前から「親方」の父の元、大工として住宅の建築工事に従事する。「物理の研究も大工も好き。ゼロから組み上げて完成すると達成感がある」。
 自身の性格は「几帳面ではないが、コツコツ取り組むのは得意」。名張西高、大学ではバドミントン部に所属。趣味はドライブ。長男で両親と3人暮らし。

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