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旅情豊かな富山の温泉街で愛される釜めしの名店【味処 河鹿】海山の素材の味を活かした黒部宇奈月の名物グルメ

nan-nan 富山の情報

旅情豊かな富山の温泉街で愛される釜めしの名店【味処 河鹿】海山の素材の味を活かした黒部宇奈月の名物グルメ

富山県内でも最大級の温泉街として知られる黒部市の宇奈月温泉。

日本でもっとも険しいV字峡の黒部峡谷の玄関口として新緑や紅葉など四季折々の自然美とやわらかく肌によいとされる温泉が人々を魅了し、1年を通じて多くの観光客が訪れます。

 

そんな宇奈月の温泉街には、日帰りで温泉が楽しめる総湯や足湯、土産物店や美術館、グルメ店など、旅の気分を盛り上げるスポットが数多くあります。そのにぎわいの中心、富山地方鉄道の宇奈月温泉駅の目の前にあるのが、1968(昭和43)年創業の「味処 河鹿(かじか)」。軒先にある大きなたぬきの信楽焼が目印の店です。

 

店の名物は「釜めし」。観光だけでなく、この味を目当てにわざわざ宇奈月まで赴いて店を訪ねる客もいるほどで、地元の人たちからも長く愛されている名店です。

旅情豊かな温泉街で愛される味自慢の飲食店

喫茶店や飲食店が並ぶ温泉街の駅前通り。暖簾をくぐると、広々としたカウンターと調理場が目の前に現れます。昔ながらの飲食店といった風情で、奥には広々とした小上がりも。

ひとりで訪れてしっぽりと飲むにも、家族連れやグループでゆったりとくつろぐにも、シチュエーションに応じてどんな人でも受け入れてくれそうな懐の深さが感じられます。

現在、板場に立つのは3代目の店主、松下幸之助さんです。

先代は松下さんの両親で、初代から店の味と伝統を受け継ぎました。今は松下さんが夫婦で店を切り盛りしています。

(左)妻の智実さん (右)3代目・松下幸之助さん

釜めしが炊き上がるのを待つ間に…もうひとつの名物おでん

「河鹿」の名物は釜めし。

なんですが、注文を受けてからひとつずつ丁寧に炊き上げるため、少し時間がかかります。

 

ということで、もうひとつの名物として多くの客が頼むのが、おでん。釜めしが出てくるまでの間、おでんをつまみながら待つのが「河鹿」の定番コースです。

焼き豆腐250円 かまぼこ250円 生きくらげ150円 (すべて税込み)

地元・宇奈月で作られた焼き豆腐、黒部の港町・生地のかまぼこ、隣の入善で収穫されたきくらげ…おでん種には富山県産のものを多く使用していて、観光客にも富山の味覚を楽しんでもらえるラインナップです。

 

煮込むほどに味がしみるおでんですが、きくらげはあえて煮込みすぎず早めに出すことでコリコリとした絶妙な食感にしています。一方、富山らしい渦巻きのかまぼこと焼き豆腐は色が変わるほどしっかりと出汁がしみています。

おでん出汁は昆布と煮干しからとっていて、水出しにすることでくさみのないやさしい味わいに仕上げているのだそう。

おでん種の種類も豊富で、好みのものをゆっくりと楽しみながら釜めしを待つことができます。

宇奈月の湯のようにやさしさ――味わいに浸る「五目釜めし」

五目釜めし 1100円(税込)

数ある釜めしの中でも、特に高い人気を誇るのが五目釜めし。

ほたて、えび、かになどの海の幸と、山菜や椎茸、三つ葉などの山の幸がたっぷり入っていて食べごたえがあります。

 

注文してから待つこと、およそ15分。

完成までの待ち遠しさも、おいしさをよりいっそう引き立ててくれます。

釜めしに使用する出汁は、素材の味を楽しめるようにシンプルな味わい。魚介や山菜からにじみ出た一つひとつのうまみを上手に全体でまとめあげています。

 

そんなおいしい出汁をたっぷりと吸った米は絶妙な火加減で炊かれてもっちりとした食味。噛むほどに素材のうまみがあふれます。

開湯100年を記念した「名水ポークの角煮釜めし」も

名水ポークの角煮釜めし 1350円(税込)

長い間、「河鹿」の釜めしといえば五目釜めしの1種類のみでしたが、現在は9種類の釜めしを味わうことができます。

 

その中のひとつが、2023年の宇奈月温泉開湯100周年を記念して作られた「名水ポークの角煮釜めし」です。

名水ポークは、ミネラルを豊富に含んだ黒部川の伏流水と竹酢を飼料に混ぜることで、やわらかくジューシーな肉質に育てた地元・黒部のブランド豚。脂身が自慢の豚肉をおおぶりにカットし、しっかりと脂にうまみをしみこませるように作っているため、トロトロ~ッととろけるような角煮に仕上がっています。

 

そんな角煮が下のごはんが見えないくらいたっぷり入っていますが、さっぱりとしていて見た目よりも食べやすいのも釜めしならでは。温泉たまごがついてくるので、途中で味変するのもオススメなんだとか。

 

釜めしはこれからも新しいメニューを考案していく予定で、先々代から続く味を守りつつ、新しいことにもチャレンジしていくという3代目の「河鹿」。どんなメニューが登場するのか楽しみですね。

出典:KNBテレビ「いっちゃんKNB」
   2025年2月25日放送
記事編集:nan-nan編集部


【味処 河鹿】
住所 富山県黒部市宇奈月温泉330-19
営業時間 11:00~14:00 17:00~22:00
定休日 火曜

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