中森明菜の驚くべき変化!たった4年であどけないアイドルから魅惑のアーティストへ!
アーティストとして本格的に復帰することになった中森明菜
中森明菜がX(旧:Twitter)のアカウントを開設したのは2022年8月30日。あまりにも突然の出来事だったので、偽アカウントではないかと疑ったほどだった。同年の年末には自身のファンクラブ “ALDEA” を開設。以前から復帰を願っていたファンも、この時期は彼女の緩やかな歩みを見守るように応援していた。
そして2023年11月、林哲司50周年記念トリビュートアルバム『SAUDADE』のために新録音したセルフカバー「北ウイング -CLASSIC-」が発表され大きな話題となる。この曲のミュージックビデオは、公式YouTubeチャンネル『AKINA NAKAMORI OFFICIAL』でも公開され、2025年7月時点で700万回以上再生されている。この曲が公開された後、「TATTOO」「BLONDE」「ジプシー・クイーン」「北ウイング」「スローモーション」「Fin」といった代表曲のジャズバージョンが立て続けに発表され、この配信が完全復帰の大きな足がかりにもなっている。
2024年7月にはついにライブを開催。ファンクラブ限定ではあったが、中森明菜はアーティストとして本格的に復帰することになった。同年12月には、香取慎吾のサードアルバム『Circus Funk』に「TATTOO(feat. 中森明菜)」で参加。翌2025年4月には、大分で開催された野外音楽フェス『ジゴロック2025~大分 ”地獄極楽” ROCK FESTIVAL』に出演。小室哲哉プロデュースのステージに登場し、こちらも情報番組等で大きく取り上げられている。
そして、このフェスが行われる直前の2025年4月1日から、【中森明菜 Best Performance on NHK】の配信がスタートしている。
NHKの音楽番組での数々のパフォーマンスがデジタルリマスターで配信
【中森明菜 Best Performance on NHK】を簡単に説明すると、中森明菜が出演したNHKの音楽番組(『レッツゴーヤング』『ヤングスタジオ101』『紅白歌合戦』など)でのパフォーマンスが、4K画質相当の映像にデジタルリマスターされて配信されるというものだ。
それは2025年4月から翌年3月まで、合計24回に分けて配信されるとのことで、予定楽曲数は100曲以上。すでに4月から毎月2回、それぞれ6曲程度の映像がアップされている。すでに4月から毎月2回、それぞれ6曲程度の映像がアップされている。ここからは、7月13日配信分の映像について書かせていただく。ラインナップは以下の通り。
▶︎ トワイライト -夕暮れ便り-
▶︎ 北ウイング
▶︎ サザン・ウインド
▶︎ ジプシー・クイーン
▶︎ SOLITUDE
▶︎ BLONDE
たった4年できりっとした表情のアーティストに変化した中森明菜
▶︎ トワイライト -夕暮れ便り-
『レッツゴーヤング』1983/7/24 放送
「トワイライト -夕暮れ便り-」は1983年6月1日に発売された、中森明菜5枚目のシングル。「スローモーション」「セカンド・ラブ」に続き、来生えつこ、来生たかお姉弟が作詞・作曲を手がけた名バラード。メロディのレンジが広く非常に表現力を要する楽曲だが、バラードを得意とする彼女は見事に歌いこなしている。まだあどけない表情の中森明菜に注目していただきたい。この時期はポニーテール風の髪型が特徴。
▶︎ 北ウイング
『レッツゴーヤング』1984/7/29 放送
「北ウイング」は、1984年1月1日に発売された7枚目のシングル。前述した「トワイライト -夕暮れ便り-」から1年後の映像だが、たった1年ですっかり大人のシンガーに成長していることがわかる。この放送の4日前には新曲「十戒(1984)」がリリースされているが、新曲以外の楽曲を聴けるのも『レッツゴーヤング』の大きな魅力だった。
▶︎ サザン・ウインド
『レッツゴーヤング』1984/7/29 放送
「サザン・ウインド」は、1984年4月11日に発売された8枚目のシングル。この軽快なサマーソングの作曲者は、当時「ワインレッドの心」がロングヒット中だった安全地帯の玉置浩二。同じ放送回で、違う衣装で別の曲を聴けるのも『レッツゴーヤング』の醍醐味であった。
▶︎ ジプシー・クイーン
『ヤングスタジオ101』1986/7/13 放送
「ジプシー・クイーン」は、1986年5月26日に発売された15枚目のシングル。シンガーソングライターの国安わたるが作曲したエキゾチックな1曲。前年の「SAND BEIGE -砂漠へ-」や翌年の「TANGO NOIR」もそうだが、この時期のシングルはよりアーティスティックな方向に向かっていた。今回配信された「北ウイング」「サザン・ウインド」からたった2年で、大人のシンガーへと成長を遂げたことが映像を通して確認できる。真っ赤なドレスが自然に似合う女性になっていることも驚きだが、瞳の奥に帯びている哀愁のような表情がとても印象的だ。
▶︎ SOLITUDE
『ヤングスタジオ101』1987/7/12 放送
「SOLITUDE」は、1985年10月9日に発売された13枚目のシングル。都会で生きる孤独な女性をテーマにした楽曲は中森明菜にとても似合っていて、まるで当時の心境を投影しているかのようだった。翌1986年に発売されたアルバム『CRIMSON』はこの曲の世界観を踏襲しているように思えてならない。バブル期を思わせる、メイク、衣装、アクセサリーなども見どころのひとつ。
▶︎ BLONDE
『ヤングスタジオ101』1987/7/12 放送
「BLONDE」は。1987年6月3日に発売された18枚目のシングル。全曲英語詞によるアルバム『Cross My Palm』に収録された「THE LOOK THAT KILLS」の日本語詞バージョンでもある。エルメスのスカーフを用いたゴージャスな衣装も話題となったが、アイドルから本格的なアーティストへの変化を遂げたことは、激しいダンスをしながら歌う彼女を見ていただければお分かりいただけるだろう。
以上、2025年7月13日から配信されている【中森明菜 Best Performance on NHK】で、1983年~1987年までの7月に放送された映像が配信されている。あどけなかったアイドルが、たった4年できりっとした表情のアーティストに変化したことがお分かりいただけただろうか。2025年7月13日に記念すべき還暦を迎えた中森明菜。本格的に再始動したこれからの活動を楽しみにしているファンは数え切れない。