「枡形門」など高田城の復元目指す上越市議会の議連が関係町内会長らと意見交換
新潟県上越市にあった高田城の復元や高田城址公園の整備促進を目指す上越市議会の議員連盟は2025年4月7日、同公園周辺の町内会長と意見交換した。参加した町内会長からは「枡形門(ますがたもん)」の復元に向け、市民に史料提供を呼び掛けることなどが提案された。
《画像:高田城址公園周辺の町内会長29人が出席した》
「高田城の復元及び高田城址公園整備促進議員連盟」(宮越馨会長)は、2024年6月に高田地区在住の市議を中心に14人で設立。同公園周辺の47町内の町内会長がオブザーバーとして参加している。意見交換は議連発足後初めて行われ、市議13人と町内会長29人が出席した。
あいさつした宮越会長は、市長時代の極楽橋復元や近年は住民運動で高田城址公園に名称を変更したことなどに触れながら、「高田城がいつまでもこういう状態でいいのかということは、市民の多くが関心を持っている。三重櫓も史料がなく苦労したが、みんなで作ろうという気持ちがまとまり復元できた。地元の熱意があればできる。お金は知恵を出して稼げばいい」などと熱く語った。
《画像:高田城復元について語る宮越会長》
出席した町内会長からは、市民が所有する高田城に関する史料の提供を呼び掛けることのほか、三重櫓付近の樹木や未舗装の遊歩道の整備、空き室が増えている本城町内の公務員官舎の対応などについて要望が上がった。
高田城は1614年(慶長19年)に徳川家康の六男、松平忠輝の居城として、幕府の命による天下普請で築城された。1993年には三重櫓が、2002年には内堀に架かる極楽橋がそれぞれ復元された。復元については市民団体も結成されていて、上越市は通年観光計画の一つとして、2024年度と2025年度の2年間で、極楽橋の先にある蹴出門や本城御門などからなる枡形門の復元可能性についての調査研究を業務委託で行っている。
【訂正】記事公開時に極楽橋の復元年に誤りがあり、2002年に訂正しました。