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今週の関東ヘラブナ推薦釣り場2024【長野・聖湖】

TSURINEWS

標高1000mにある聖湖(提供:週刊へらニュース棚網久)

自宅のある埼玉県越谷市では、このところ連日35度超えの猛暑日が続いている。これでは釣行どころか健康被害を及ぼしかねない。でも、釣りには行きたい!ならば標高のある聖湖(長野県麻績村)はどうだろうか。片道約3時間の道のりではあるが、湖面に立てば朝は寒さを感じるほど。冷房の効いた車内でドライブを楽しみ、現着したら数釣りを堪能。そのまま帰路につけば終日汗をかくこともない。これってもしや夏の正しい過ごし方なのでは。

聖湖の概況

長野県東筑摩郡麻績村にある聖湖の湖面標高は約1000m。広島県北広島町にも同名の湖があるが発電用ダムであり、長野の聖湖は周囲約2kmの自然湖だ。

大きな流れ込みはなくおもな水源は湧き水。岸辺の湖底からは連続した泡が数十秒間続いて見られ、この時に湖底から水が湧き出しているのかもしれない。最大水深は約8m。

聖湖の概況(作図:週刊へらニュース棚網久)

真夏でも水温は適温に保たれ関東の平場にありがちな、触るとお湯のように感じるなんてことはない。ヘラにとって適正な水温が保たれるためか活性はかなり高く、空いている時にエサ打ちすると水面が盛り上がるほどエサ追いをする。

ただし連日のエサ打ちによってエサ慣れ感は否めず、セッティングやエサが合わないとカラツン地獄に陥る。50枚ならたやすくとも100枚釣るとなれば、それなりの創意工夫が必要だろう。

なお直近の釣況はすこぶる良好。エサ打ち数投でウキが動きだし、すぐに釣れ始めるだろう。タナもカッツケ~底釣りと好みでOK。夏に底釣りが楽しめる釣り場は、今や貴重な存在ではないだろうか。

ポイント

湖畔には総延長約400mの釣り専用桟橋が設置され、釣りはここからのみで陸釣りは禁止。

街道桟橋

定員74人。混雑時以外は釣り人の姿をあまり見かけない。夏には水草が多く生えるので魚礁にはなるが、釣りのしやすさとしてはマイナス面が多い。

一本杉桟橋

32人。真裏に駐車場があるため常に釣り人がいる人気の桟橋。ただし底が凹凸で根掛かりもあるので底釣りにはやや不向き。

一本杉桟橋(提供:週刊へらニュース棚網久)

崖桟橋

50人。左右がほぼフラットなので底釣りに最適。一部破損していた一本杉寄りの先端付近が今年は再整備され入釣が可能となった。

崖桟橋(提供:週刊へらニュース棚網久)

公園下桟橋

39人。崖桟橋とつながっていて明確な境目はない。山側に寄るほど浅くなる。

白樺桟橋

67人。両端から中央に向かって深くなるすり鉢地形。岬突端付近の水深は4m弱で同湖にある桟橋のなかでもっとも深い。南を背にする地形なので、日中は日陰になりやすい。涼を求めるならここが一番。

白樺桟橋(提供:週刊へらニュース棚網久)

釣り方とエサ

聖湖の釣り方とエサを解説しよう。

聖湖の宙釣りタックル(作図:週刊へらニュース棚網久)

平日(閑散時)

何をやってもよく釣れる。カッツケ~底釣りと好みの釣り方で数釣りができるだろう。エサも両ダンゴで十分だが、自己記録更新を狙うほど釣り込むならひと工夫は必要だ。今回竿を出した感じでは本気で数を狙うなら竿8~10尺タナ50㌢より上の両トロロがベストと感じた。

休日(混雑時)

魚の奪い合いになるため競い食いに持ち込めず、口を使う魚が激減する。エサの芯から遠ざかりやすくなるので竿頭を狙うならセットが無難だろう。活性があるならトロ掛けで食い渋ったらウドンセットに軍配が上がる。また平日なら竿は短くても十分だが、混めばそれなりに長い竿を必要だ。

底釣りの場合は両ダンゴで十分と思われるが、底まで追いかけてくる魚の絶対量が平日に比べ減るので、寄せをより意識したエサ作りが求められるかもしれない。

なお楽しむだけなら休日であっても両ダンゴで十分。高原の爽やかな空気感を感じつつ、ポツポツと竿を曲げるだけでも十分な心の癒やしになるはず。それをかなえてくれるのが聖湖だ。

<週刊へらニュース棚網久/TSURINEWS編>

この記事は『週刊へらニュース』2024年7月12日号に掲載された記事を再編集したものになります。

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