小田急線登戸駅 高架下道路が開通 交通の円滑化に期待
都市計画道路「登戸野川線」の小田急線登戸駅高架下を通る区間が、8月29日に開通した。登戸土地区画整理事業の一環として市が整備を進めてきた工事で、小田急線を挟んだ登戸駅周辺の北(西)側と南(東)側を結ぶ要衝が開通したことで車両や歩行者などの交通の円滑化が期待される。
登戸野川線は同駅周辺を走る主要道である「登戸2号線」「登戸3号線」「登戸駅線」と連絡し、将来的には現在、登戸駅の南側で整備中の駅前広場ともつながる重要な市道だ。今回開通したのは小田急線高架下部分の延長約30m。片側一車線で幅員は16m。中野島方面から高架をくぐり向ヶ丘遊園駅方向に曲がる際の右折帯も設けられた。道路の両側には3・5mの歩道がそれぞれ整備された。施工・管理は市。
1988年から続く登戸土地区画整理事業の一環で、今年2月下旬に高架下部の開通に伴う工事がスタート。信号機の設置を多摩警察署と調整した上で、この日に開通することになった。
午前10時前、登戸土地区画整理事務所や市北部都市基盤整備事務所の職員、多摩警察署員、工事関係者らが高架下に集い安全を祈願した。その後、関係者が見守る中で多摩署員が車両や歩行者の通行を止め、信号を運転。切り替えがスムーズに行われたのを確認し、10時18分頃に通行止めが解除されると高架下を多くの車両が通り抜けた。
開通を受け、登戸土地区画整理事務所の担当者は「今まで区画整理事業を進めてきた中、ここで大きな工事が終わり、交通の流れが大きく変わる。交通の円滑化とともに、皆さまに安全に通行していただけるよう願っている」と話していた。
整備中の登戸駅前広場(生田緑地口)の出入口となる交差点には、車両と歩行者の横断が交わらない歩車分離式信号と横断歩道が設置された。スクランブル式ではないので斜め横断はできない。
今後は、電線・電柱の地中化や歩道の植栽、周辺道路の整備などが順次進められていく。高架下の開通に伴い、バスの通行ルートも今後変更される予定。