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様々なバックグラウンドがある50代女性たち。そんな女性たちが再就職するにはどうすればいいのでしょうか？　東京都で働きたいという希望があれば、都が運営する女性しごと応援テラスの利用がおすすめです。女性しごと応援テラスは、再就職を目指す女性向けの再就職支援サービス。手厚いサポートはすべて無料です。東京しごとセンター総合支援部のしごとセンター課長・稲垣裕之さん、女性再就職支援担当係係長・金子郁恵さん（取材時）、総務課企画調整係・倉持公美さん、女性しごと応援テラス事業責任者・村上美都里さんに聞きました。

様々なバックグラウンドを持つ再就職が難しい50代女性たち

「仕事を離れた50代女性の中には10年以上のブランクがある方も多くいらっしゃいます。 企業は即戦力を求めている場合もあり、ブランクがあると再就職のハードルは上がります。また、介護や夫の転勤などで、すぐに働くことが難しい女性たちも同様です」と東京しごとセンターの村上さんは言います。

家庭と仕事の両立を希望する50代女性の再就職

悩んでいる女性たちが利用したのは都が運営する女性向け再就職支援サービス・女性しごと応援テラスです。女性しごと応援テラスには専任のアドバイザーがおり、再就職が決まるまで同じアドバイザーが継続的にサポートしてくれます。これまでも女性しごと応援テラスは、様々なバックグラウンドを持つ女性たちを成功再就職へと導いてきました。

テラスを利用することで、どのように再就職に成功したのでしょうか？　介護と仕事を両立できたTさんの例を見てみます。Tさんはテラス主催の「はなさきカフェ※1」やPCのスキルアップ講座を利用し、再就職に成功しました。

※1はなさきカフェ：登録者が少人数で気軽に語り合い、情報交換しながら、 再就職へのノウハウや、女性が働く上での課題解決を考えあう場

介護と育児でブランク　培ったコミュニケーションスキルが仕事に生きた事例

Tさんはテラスの子育て女性向けイベントの参加者です。イベントに参加するのも、かなり勇気がいりました。迷っていたところ、小学生のお子様に「行ってみたら？」と背中を押されての参加だったとTさんは振り返ります。

最初は再就職に対して夫の反対が予想されるため、就職活動していることを子ども以外には話しませんでした。しかし、はなさきカフェの参加やPCのスキルアップなど準備は進めていきました。その後しばらくして、Tさんは勇気を出し「仕事をしたい」と夫に伝えたところ、少しずつ家族の理解と協力を得られたのです。

結果、法律事務所の事務職として再就職が決まりました。事前に弁護士の先生は気難しい先生と聞いていましたが、採用になったわけです。採用後、Tさんがご挨拶にいらしたとき、どのような状況か質問したところ、採用の決め手はTさんの面談のときの言葉であると知りました。

「失語症の義母の対応は観察の連続でした。言いたいことと反対のことを言ったりするので、とても丁寧にコミュニケーションをしてきました。それに比べれば、先生とのコミュニケーションは何のストレスもありません」と花のような笑顔で話されたそうです。Tさんはテラスに対し、「お母さんが幸せそう、よく笑う」とお子さまも喜んでいることを嬉しそうに報告しました。