【平塚市・大磯町・二宮町・中井町】1市3町 熱中症搬送は112人 住居での発生も
気象庁は9月1日、今年6月から8月の全国の平均気温は平年より2・36度高く、統計を取り始めた1898年以降で最高だったと発表した。平塚市、大磯町、二宮町、中井町1市3町の8月31日時点での熱中症による搬送者数は合計112人で、昨年の同時期より平塚市は3人、大磯町は4人増加した。
各消防本部によると、1市3町の救急搬送者数は、平塚市が81人、大磯町が16人、二宮町が12人、中井町が3人だった。平塚市消防本部消防救急課によると、「6月17日ごろから搬送者の数が継続的に増加した」という。8月31日までに搬送された81人のうち、年齢別では65歳以上が42人で最も多く、18歳〜64歳が19人、7歳〜17歳が16人、6歳以下が4人だった。
室内も注意
平塚市の発生場所を見てみると、住居が最も多い27人となっている。熱中症は炎天下の屋外で活動中に発生するイメージが強いが、閉め切った屋内でも発生する。
同課では「特に高齢者は室内でも熱中症になる場合があります。蒸し暑いと感じたら、水分補給をしてください。睡眠中も油断できません」と注意を呼び掛けている。
大磯町では同日までに搬送された16人のうち、65歳以上と18歳〜64歳がともに6人だった。二宮町は、搬送された12人のうち、10人が65歳以上だった。また半数の6人が、住居での発生となった。中井町の搬送者数は、昨年同時期よりも8人少ない3人で、65歳以上は2人だった。
熱中症のサイン
熱中症はめまいやだるさ、頭痛といった初期症状から始まる。意識がぼんやりする、けいれん、まっすぐ歩けない、38度以上の体温などの症状がある場合は、重度な熱中症を疑い、涼しい場所へ移動させることが必要。また、衣服をゆるめて首筋や脇の下など太い血管が通る部分を冷やす、意識があればスポーツドリンクなどを少量ずつ飲ませる(自力で飲めない場合は無理に飲ませない)などの応急処置を行う。
相談窓口
熱中症が疑われ、救急車を呼ぶべきか迷う場合は、救急安心センター「#7119」に電話をすれば、看護師等の専門家が相談に応じてくれるという。同課では「意識がない、呼びかけに応じない、けいれんが止まらないなど、緊急性が高い場合は、迷わず119番に通報してほしい」と話している。