藁焼きの炎があがる、魚自慢の炉端焼【福岡市・平尾】
今回お邪魔したのは、魚を食べたい時に目指したい平尾の「焼魚 平尾商店」。藁焼きや原始焼きで旬魚を味わえるとあって、毎夜多くの人が訪れています。
場所は平尾駅から歩いて3分ほど。店主・田中雅人さんが店を構えるのは、修業先である「炉端ト酒 タキビヤ」(現在は薬院)がかつてあった場所です。古民家を改装した趣のある雰囲気で、囲炉裏を囲むように席が並びほっと寛げます。
早速、鰹の藁焼きをお願いしたところ、高知出身の田中さんが地元から仕入れた藁で焼いてくれました。炎が大きく上がるパフォーマンスに、思わず興奮してしまいます。
こちらが名物の「本鰹の藁焼き」(1人前1320円)です。高知ではしっかりと燻しますが、火を入れすぎず生に近い食感に仕上げるのが田中さんのスタイル。こうすることで脂がのったカツオ本来の風味を存分に楽しめます。とにかく鰹がまとう藁焼きならではのえも言われぬ香ばしさがたまりません! カツオだしを効かせた自家製ポン酢で味わうのもいいのですが、粗塩でいただくのも鰹の味が際立って大変好みでした。
「平尾商店」といえば、囲炉裏で串刺しにして焼く“原始焼き”もおすすめ。今回は夏の味覚を堪能すべく「あゆ塩焼」(1320円)をお願いしました。オーダーが入ってから串にさして遠火の炭火で焼くことで、外はパリッと身はふっくらとした仕上がりに。和歌山産の鮎のほのかな甘みが、鮮度の良さを感じさせます。
さらに一品料理を注文しました。「究極の油揚げ鬼おろしのせ」(660円)は、油揚げに粗く削った大根おろし、かつおぶしをたっぷりのせたもので、分厚くて大きな油揚げのカリっとふわっとした食感が絶品です。そして「鶏そぼろ土鍋飯」(1合868円)は、鶏だしで炊いたごはんの上に鶏そぼろ、ねぎ、ゴマ、さらに卵黄をオン! 具材をまぜていただくと、鶏の凝縮した旨味が口いっぱいに広がります。
旬の魚や手間ひまかけた一品料理が揃いつつ、1000円以下のメニューが多く、高くても1000円台というお手頃感がうれしい「焼魚 平尾商店」。近所の人はもちろん、遠方から足繁く通う常連が多いのも納得です。
焼魚 平尾商店
福岡市南区高宮1-14-17
092-521-1835