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「子宮内胎児発育遅延」で帝王切開で産む予定が、陣痛が始まり急きょ”自然分娩”に

たまひよONLINE

2006年に長男、2010年に双子の男の子を出産し、現在40歳のママライター“NON”です。3年前にアパレルの販売員として仕事復帰をし、育児や家事と両立しながら日々奮闘中です。私にとって初めてのお産は、つわりを体験し乗り越えた先に、まだまだ乗り越える山が待っていました。

油断大敵! 体重増加とともに“血圧”も“蛋白”も!


妊娠32週で里帰り出産のため帰省し、実家近くの病院に転院しました。母が他界しており、父も姉も仕事のため家にはほとんどいなかったので、心から相談し頼れる人が身近にいませんでした。

でも、夫・姉・友だちと食事や遊びに出かけたり一緒に散歩したりと、安定期に入ってから楽しい妊婦生活を過ごしていたので、このまま順調に出産を迎えられると思っていました。

そんな中、妊娠37週の健診で血圧が高く、蛋白の数値がプラスになってしまい、”妊娠高血圧症候群”、”子宮内胎児発育遅延”と診断が下りて、そのまま管理入院となりました。

この時、出産・入院準備を早めにしておいて本当に良かったと思いました。そして、妊娠39週になっても、「状態が変わらない、このままでは母体も胎児も心配」と先生からお話があり帝王切開で出産することになりました。

手術前日に陣痛が! 痛みとの闘いの中、手術の準備へ


ところが手術予定日の前日、寝ていると生理痛のような痛みで目が覚めました。でも、「気のせいかな? きっとまだまだこんな痛みどころじゃないだろう。ちゃんと眠らなきゃ」と言い聞かせ、朝になるのを待ちました。

ようやく朝になり看護師さんに痛みを伝えると、「陣痛の感覚が短くなってきているから」と、緊急手術の準備が始まりました。痛みに耐える中、担当の先生も午前の診察中。夫も、父も、姉も翌日が手術と安心していたため、誰とも連絡がつかず、すがる思いで友人に連絡したところ、直ぐに駆けつけてくれました。

友人は出産を経験していたので、腰を押したり、ずっと背中をさすってくれたり、とても頼りになりました。

子宮口が全開に! 自然分娩を決断!


陣痛がどんどん強くなり、想像以上の激しい痛みとともに子宮口が全開に。私は、「痛い!」「早くして!」「もう出したい!」「生まれる!」と大声で叫びました。

ようやく担当の先生が駆けつけ、「もう下がってきている。これから帝王切開はつらいと思うから、このまま自然分娩でいこう」と説明され、私は「とにかく早くしてくれ、ようやくいきんでいいんだ、早く出してこの痛みから解放されたい」という気持ちで、とにかく必死でした。

連絡を受け、姉、父もギリギリ出産に間に合い、付き添ってくれた友人も一緒に立ち会ってくれました。夫は残念ながら、病院へ向かっている途中、高速道路で移動している時に連絡を受けたそうです。

そして、キャーキャー叫びながら、4回目のいきみで母子ともに無事に出産することができました。喜んだのもつかの間、それから再び陣痛・出産以上の痛みが襲いかかってきました。会陰が裂けてしまい、縫合の間泣き叫びました。退院後もずっと痛かったのを覚えています。

まさかのマテニティブルー!助産師さんに感謝


週数も正産期内で赤ちゃんはとても元気だったため、保育器には入らずに済みました。私は出産直後は血圧が高く、めまいで意識がもうろうとしていましたが、翌日には体調も落ち着き、母子同室で退院まで一緒に過ごすことができました。

でも、入院中何をしても泣き止まない赤ちゃんを一日中抱っこしながら、小さく産んでしまったことに申し訳なく感じ、退院してからの生活を考えると不安になり、涙が出るようになりました。

まさか自分がマタニティブルーになるなんて思ってもみなかったので、その事もショックでした。そんな時、助産師さんが本当に親身になって話を聞いてくださり、心も体も救われました。退院後も励ましのお電話やお手紙を頂き、今でもあの助産師さんの事を思い出し感謝しています。

妊娠39週1日、2182g、42.6cmで生まれた我が子。初めて胸に抱っこしての早期母子接触をした瞬間、涙が止まりませんでした。おなかの子どもにようやく会えた喜びは、一生忘れられません。でも、出産・子育ては一人では決してできない事だと思います。周りの人の助けや支えがなければ、乗り越えることはできなかったと思います。「亡くなった母に“ありがとう”と伝えたかったな」と、出産を終え心から思います。私にとってこの出産は、人としてとても大切でかけがえのないものを教えてもらった経験でした。

[NON*プロフィール]
現在12歳の長男と、8歳の双子の、男の子3児のママです。3年前からアパレルの販売員として復帰。子どもたちも大きくなり、子どもの成長の早さに改めて驚き、家族と子どもとの時間を最優先に考え、ライターとして新たな1歩を踏み出しました。

※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。

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