毎日にちょっとした癒やしを。元歯科技工士「dnsk」のキャンドル。
仕事や勉強に疲れた日、キャンドルの灯りを見ながらボーっとするの、いいですよね。ハンドメイド作家として新潟市内で活動する「dnsk(デンスケ)」さんは、視覚だけではなく聴覚や嗅覚からも癒やされるキャンドルをつくっているんです。ハンドメイドをはじめたきっかけや、キャンドルのこだわりを聞いてきました。
dnsk
dnsk
新潟市出身。歯科技工士として県外で働いた後、新潟に戻りハンドメイドをはじめる。2匹の猫を飼っている。2匹は食欲がすごくて、いつもごはんが欲しいと鳴いているらしい。
ものづくりが好き、からはじめたハンドメイド。
――dnskさんは「元歯科技工士」さんなんですね。
dnskさん:県内の短大を卒業したあと、歯科技工士として県外で働いていました。クリニックで働く歯科衛生士とは違って、歯科技工所っていう工場みたいなところで、入れ歯や差し歯を作っていました。
――もともと歯科技工士を目指したのはどうしてなんでしょうか。
dnskさん:小さいころからものづくりが大好きだったんですよ。母が歯科助手として働いていたのもあって、歯科で自分の得意なことを活かせたらいいなと思ったのがきっかけでしたね。
――ハンドメイドをはじめた経緯を教えてください。
dnskさん:新潟に帰ってきてから、ハンドメイドをはじめました。最初はアクセサリーをつくっていて、同じような友人がいたので、一緒にイベントに出ていたりしていました。でもアクセサリーをつくることに、どこかしっくりきていなかったんです。
――ふむふむ。
dnskさん:そんなときに知り合いの作家さんが出店しているイベントに行って、キャンドルを販売している作家さんとお話する機会があったんです。そのときに、キャンドルもいいなと思って、つくりはじめました。歯科技工士を経験していたことで、キャンドルはとても身近な存在だったんですよ。
――キャンドル制作と歯科技工士のお仕事には、どんな接点があったのでしょうか。
dnskさん:いろんな作業の中で、よくロウが使われていたんです。いざキャンドルをつくってみたときも、素材となるワックスの扱いには慣れていましたし、温度によって変わるロウのへこみ具合なんかも、はじめから考えながら作業ができましたね。
――歯科技工士ならではの知識を活かすことができたんですね。
dnskさん:それでも最初は苦戦していました。気泡や亀裂が入ってしまうことが多くて、ただロウを溶かして固めるだけじゃないんだって気づいて(笑)。そこから試行錯誤を繰り返していくうちに、どんどんハマっていきましたね。
――「dnsk」という名前も歯科技工士が関係しているのでしょうか。
dnskさん:「dnsk」は実は私の実家の屋号からきているんです。はじめた当初、そこまでがっつり活動するとは思っていなくて、なんとなくつけた名前だんたんです(笑)
音と香りに癒やされる、「dnsk」のキャンドル。
──dnskさんはどんなキャンドルをつくっているのでしょうか。
dnskさん:パラフィンワックスとソイワックス、2種類のロウを用途やデザインによって使い分けています。透明なパラフィンワックスはドライフラワーを入れたキャンドルに使いますし、ソイワックスは比較的融点が低いのでアロマオイルをいれたキャンドルに入れています。
――素材の特徴で使い分けているんですね。
dnskさん:使用しているロウはすべて国産なんです。国産って安心するじゃないですか。お子さんがいる方にも気軽に使ってほしくて、ここはこだわっていますね。
――火を使うものですし、安心して使えるのはありがたいです。
dnskさん:素材もそうですが、ドライフラワーが入っているキャンドルは入れ方にも工夫をしています。見た目をキレイに見せるのはもちろん、キャンドルが溶けていく中で火が燃え移らないように花びらを入れるようにしているんですよ。
――dnskさんのおすすめのキャンドルを教えてください。
dnskさん:アロマオイルの入ったキャンドルはとてもおすすめしています。ベルガモットやラベンダーをはじめ、最近では自分で香りをブレンドしたアロマオイルを使ったものもご用意しているんです。PMSに効果がある香りや、リラックスできる香りをつくっていますよ。
――身体に嬉しい効果もあるんですね。
dnskさん:香りは独学で学んでいるんですけど、自分が不快にならないような香りにするように心がけています。やっていくうちに面白くなってきて、アロマに関する勉強をもっとしたいなと思っています。
――アロマキャンドルにはどんなこだわりがあるのでしょうか。
dnskさん:香りはもちろん、キャンドルの芯にもこだわっています。糸の芯がポピュラーですが、アロマキャンドルは木の芯を使っているんです。
――木の芯、はじめて見ました。
dnskさん:火を着けたときに、焚き火をしているときみたいに「パチパチ」って音がなるんです。静かにリラックスするときに、音でも癒やされますよ。あとは、火の燃え方も糸の芯より大きくなくて、個人的にはこっちのほうが好きですね。
――キャンドルが缶に入っているのも珍しいです。
dnskさん:使い勝手がとても良いんですよ。蓋があるので自分の好きなときだけ香りを楽しめますし、火を消すときも蓋を閉めればいいですからね。缶自体もお部屋の雰囲気を邪魔しないよう、シンプルなデザインにしています。
――dnskさんのキャンドルはどんな人におすすめなのでしょうか。
dnskさん:癒やしを探している人にぜひ使ってもらえたらと思っています。ハンドメイドのキャンドルって値段が高いと感じている方も多いと思うんです。そんな方にも試してもらいやすいような値段設定にしているので、キャンドルの入口として、使ってもらえたら嬉しいですね。
──これからの目標を教えてください。
dnskさん:もっといろんな方に「dnsk」を知ってもらいたいですね。イベントでの販売を通して、リピートしてくれる方や名前を覚えてくれる方を増やしていけたらいいなと思っています。アロマキャンドルは香りの種類もいろいろあるので、ぜひ自分の好みの香りを見つけてみてくださいね。
dnsk