交通安全協会 今月で閉鎖 警察の非現金化に伴い
鎌倉と大船の両交通安全協会が、2月末をもって閉鎖する。神奈川県警が3月から「警察手数料のキャッシュレス決済」を導入するのに伴い、交通安全協会が担っていた収入証紙の現金販売が終了し、活動の財源が確保できなくなることが主な理由。鎌倉と大船の両警察署は、免許更新や各種申請時にクレジットカードや交通系ICカードなどの持参を呼びかけている。
神奈川県警では3月から、運転免許証の更新や道路使用許可、自動車保管場所に関する申請時などに発生する警察手数料の支払いが、従来の現金からクレジットカードや交通系ICカード、コード決済などのキャッシュレス決済に移行する。
両交通安全協会は、警察署に併設し、運転免許証の更新に必要な収入証紙の販売や顔写真の撮影などを担当。その業務の際に利用者に対して交通安全協会の活動のPRや特典などを説明し、任意加入の会員を募集してきた。しかしキャッシュレス決済の導入により、交通安全協会が担当する業務が大きく削減される。対面で会員を勧誘する機会が失われ、活動の財源が確保できなくなることで閉鎖に至った。
交通安全協会では、事故防止の啓発や学校での安全教育、祭りやイベントでの交通指導員配置などの活動を展開してきた。両警察署は、「地域を支えてきてくれた存在。閉鎖による混乱や市民への影響が出ないように準備を進めていく」と話した。
大船署は写真持参
交通安全協会の閉鎖に伴い、大船署では運転免許証に必要な顔写真の持参も必要になる。即日交付警察署の鎌倉署では、これまで通り署内で撮影できる。