「もう死んでしまいたい」と思ったことも。第2子で経験した壮絶なつわり
ライターの“マミ”です。助産師をしながら28歳と31歳で出産。現在は育児休業中です。第1子とはまた違う症状でつらかった、第2子のつわりの経験についてお話しします。
胎嚢が確認できたばかりですぐに吐き気が…
第1子を妊娠したとき、吐き気を感じ始めたのは妊娠3ヶ月ごろ。吐き気と同時に食べづわりがあり、空腹にならないよう食べ続けることで吐き気は和らぎました。どんなものでも食べ続けることができたため、つわり特有の吐き気もそこまで苦痛ではありませんでした。
しかし、2人目の妊娠はまるで違いました。赤ちゃんがこれから育っていくための袋である“胎嚢”が見えたころ、つまり妊娠2ヶ月から、今まで経験したことのないような吐き気に襲われたのです。
助産師として勤務している私はラッキーなことに、すぐに職場で医師に診察してもらい、薬を処方してもらうことができました。でも、薬も効かず、常に船酔いをしているような気分の悪さと闘う日々を送っていました。
大好きだったのに。魚やパンの匂いが異臭に変化
“妊娠初期から栄養バランスのとれた食事をとる”という意識が強かった第1子のときは、朝食に、焼き魚・納豆・卵・野菜味噌汁を欠かさない毎日。特に青魚が大好きな私は、サバやイワシ、サンマを食べるのが楽しみでした。また、仕事が休みの日は、ホームベーカリーで焼きたてパンを食べるのが至福のとき。
しかし、第2子を妊娠した途端、青魚の焼けるにおいや、パンの焼けるにおいが異臭にしか感じられないのです。「見るのもイヤ!」と感じ、パン屋さんやスーパーに行くことも苦痛に。
「とにかくエネルギーになるものを摂取しなければ…」と思い、ご飯、味噌汁、納豆を少量ずつ何とか無理やり口に放り込んでいました。
「死んでしまいたい」とまで思った妊娠7週~9週
私の場合、吐き気のピークは妊娠3ヶ月ごろ。つわりは“Morning sickness”と言われるだけあって、朝一番は起き上がることもままなりません。水を飲む気力もありません。
「食べられるものを食べられるときに、空腹をさけるようにこまめに摂取しましょう。例えば飴とかガムとかオススメですよ」なんて、仕事では妊婦さんにアドバイスしていた私。でも実際に自分が経験してみると、飴もガムもジュースも水も何もかも受けつけないのです。空腹にしていた方がまだ楽になるタイプでした。
気持ちが悪いのに嘔吐することもできず、特に激しい吐き気と倦怠感、無気力感に襲われる朝は、「もう死んでしまいたい」と思うばかりでした。
妊娠12週で変わったつらさ。16週ではスッキリ!
妊娠12週に入ると、朝の吐き気と倦怠感、無気力感が落ち着いてきました。しかし今度は、仕事が終わって疲れた夕方以降に吐き気が襲ってくるようになったのです。
そして、いわゆる安定期に入った妊娠16週からは、吐き気や倦怠感、無気力感は嘘のようになくなりました。水分をとる意欲や食欲が少しずつ戻ってきて、調子がよくなっていった実感がありました。
しかし、焼き魚やパンの焼けるにおいで気分が悪くなるのは相変わらず。自宅では常にマスクを着用。スーパーに行くときもパン屋さんの前を通らないなど、工夫しました。
つらいつわりを経験しましたが、わが子は妊娠36週に身長46cm、体重2680gで元気に生まれました。
第1子と第2子のつわりの症状で決定的に違う点は、大好きな食べ物を食べることができなくなってしまったこと、ピーク時の倦怠感・無気力感が非常に強く、「もう死んでしまいたい」という気持ちまで出てきてしまったことでした。今までの私は助産師として、つわりの対処方法を保健指導でマニュアル的にアドバイスするだけでした。でも今回私自身がつらいつわりを経験したことにより、つわりは100人いたら100色、決してマニュアル通りにはいかないこと、その人の気持ちに共感してただ傾聴するケアをしていく必要性を強く感じさせられました。
[マミ*プロフィール]
夫と4歳、0歳の2人の子どもの4人暮らしをしています。新しい職場で再び助産師として働いています!育児と仕事との両立は大変なこともありますが、試行錯誤しながら育児を楽しんでいます。
※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。