片貝沖の五目釣りで大アジ連発!【千葉】本命ハナダイはやや控えめな結果に
外房・片貝といえばハナダイ。どこにも負けない大型が釣れる。一年中専門に狙う船宿があり、足しげく通う釣り人も多い。タイ独特の三段引きを何度も味わえ、40cm前後のオデコの張ったデコダイが乱舞することもある。秋が深まり、水温が低下すると同時に群れを形成するようになるので、より一層釣りやすくなるのが特徴。
ハナダイ五目に出船
9月7日(日)、同港の船宿から出船。急激に水温が低下したのか、本命は顔を見る程度だったが、代わりに大アジが登場。30cmオーバーに40cm級が交じり、まさに大アジのラッシュを見ることができた。
4時半少し前、僚船とともに出港。台風15号が前日通過したのでウネリが心配されたが、思ったほどではなくひと安心。朝焼けの空を左に見ながら進む。ポイント到着後、船長から28~23mの指示が出て開始。すぐにアタリは出なかったが、しばらくして30~25mの少し深めの指示が出るとアタり始める。
良型アジラッシュ
ドスーンという感じで、一気に竿先がひったくられるアタリ。引きが強く、かなりの重量感で上がってきたのは40cm近い大アジ。以前は春先に山ほど釣れたサイズだが、最近はなかなか釣れずさみしかったが、まさに何年かぶりの登場。
このサイズになると、抜き上げるとき口切れでバレることが多いが、この日はほとんど上アゴに掛かっており、タナがばっちり合っている証拠。
船中まさにアジラッシュで、船に取り込むときにドスンとする音があちらこちらで聞こえる。回遊しているようで、手返しよく積極的に攻めるのが定石だろう。
途中、明らかにアジと違うアタリがあり、少し慎重にやりとりして上がってきたのは、35cmほどのハナダイ。かなり白っぽく見えたので、水温が急激に下がったのかもしれない。同じ群れの中にハナダイもいるのがわかったので、一段とシャクリに力が入るが、やはり上がってくるのはアジがメイン。
本命ハナダイ登場
右舷胴の間の府中市・浅井伸一さんは、三十年来この港に通う常連。以前はオニカサゴやイカも狙ったらしいが、最近はハナダイ専門。見た目が美しくて引きが強く、数が釣れて文句なしらしい。
左舷トモの千葉市・村井晴紀さんも、昔から同宿オンリーでハナダイを狙う。当日は本命不調だったが、大アジが代役となり土産は十分。狙い物が不調でも、何かで補い最後は帳尻を合わせてくれるのが、片貝の海と先刻承知の様子。
左舷胴の間の桶川市・高松春樹さんも長年通うベテラン。ハナダイとイサキが大好きと話す。村井さん同様、大アジで土産十分となり、楽しめたようだ。
左舷ミヨシの四街道市・岡部晃夫さんは数を稼いだが、なんとか本命をと健闘。途中、やっと30cmオーバーのハナダイを釣り上げ納得。いつもと同じハナダイだが、「今日のは特別うれしい1尾」と話す。
大アジ好調で好土産ゲット
朝の時合いが終わると食いが落ちつき転々とポイント移動。途中、サバが入れ食いになる場所もあったが、今ひとつで沖上りを迎えた。
当日は釣れたタイが白っぽく、おそらく急激な水温の低下のせいで食い気がなくなったのが不調の原因と思われる。しかし、それでも大アジが豪快な引きを見せてピンチヒッターの役目を発揮。クーラー満タンまではいかなかったが、土産は十分。片貝沖は条件が悪くても、最後は必ず帳尻を合わせてくれるようだ。
<週刊つりニュース関東版リポーター坂本康年/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース関東版』2025年9月26日号に掲載された記事を再編集したものになります。