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料理はセックスのメタファー?セラピー効果も?「映画と料理」の関係から「空腹×感動」呼び起こすNetflix作品まで

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料理はセックスのメタファー?セラピー効果も?「映画と料理」の関係から「空腹×感動」呼び起こすNetflix作品まで

「映画と料理」の関係

料理と映画は切り離せない関係だ。美味しそうでも不味そうでも、映画に登場する料理には必ず意味がある。韓国映画のいわゆる“フード描写”のように登場人物の個性や置かれた環境を推測させ、社会的ヒエラルキーや複雑な人間関係を表すアイテムになり、恋愛映画では直接的なセックス描写よりもプラトニックな性表現に代わる。「キッチンセラピー」という言葉があるとおり、料理はメンタルにも大きな影響をもたらす。

では「シェフが登場する映画」「料理がテーマの映画」と聞いて、どんな作品を思い浮かべるだろうか。アカデミー賞受賞作『バベットの晩餐会』(1987年)や、おおらかなユーモアで感動をもたらす『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』(2014年)、もちろん『レミーのおいしいレストラン』(2007年)も料理アニメの傑作だ。『ファントム・スレッド』(2017年)では“食べ方”の描写が最後まで尾を引くし、伊丹十三の『タンポポ』(1985年)を観れば誰もがラーメンを食べたくなる。

Netflix『マンジャーレ!』が空腹と感動を呼び起こす!

Netflixで独占配信中の『マンジャーレ! ~ノンナのレストランへようこそ~』は、ニューヨークのスタテンアイランドに実在するレストランをモデルにした人間ドラマ。ヴィンス・ヴォーン演じる主人公が、母親の死をきっかけにレストランを開き、各地の「ノンナ(祖母)」たちが集まって伝統料理を振る舞うことで、食を通じた絆が生まれていく。

Netflix映画『マンジャーレ! 〜ノンナのレストランへようこそ~』独占配信中

この映画の最大の魅力は、なんといってもノンナたちを演じる名女優陣の存在感だ。ロレイン・ブラッコ、スーザン・サランドン、タリア・シャイア、ブレンダ・ヴァッカロらが、それぞれの個性を発揮しながら物語に深みを与えている。もちろんヴォーンの演技も感動的なストーリーをより引き立てる。近年のアクションやスリラーでは高身長&コワモテが冴えわたるが、本作では00年代に多くのコメディをヒットさせたトボケ気味のバイブスを発揮してくれる。

Netflix映画『マンジャーレ! 〜ノンナのレストランへようこそ~』独占配信中

本作はニューヨークのスタテン島に実在するレストラン<エノテカ・マリア>がテーマになっていて、様々なルーツを持つオバちゃんたちが腕を振るう店として度々ニュースにも取り上げられてきた。家族の絆や伝統を重んじるテーマは、特にノスタルジックな雰囲気を求める視聴者には必ずや響くだろう。

Netflix映画『マンジャーレ! ~ノンナのレストランへようこそ~』独占配信中

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