【新刊】「奈良好き」「歴史好き」必読!天皇との絆で読み解く日本古代のLGBTQ!?
【新刊】「奈良好き」「歴史好き」必読!天皇との絆で読み解く日本古代のLGBTQ!?
歴史好き、奈良好き必読の一冊が2024年4月16日に刊行された。
本のタイトルは『天皇との絆で訪ねる古代史 ―日本古代のLGBTQ!?』(難波美緒著/日本橋出版)。
天皇と臣下の絆を中心に、日本古代にどのような「男同士の絆(ホモソーシャル)」の描写があるかを史料からまとめた日本初の書籍である。
恋愛的な絆だけでなく、師弟愛、兄弟愛、親子愛、友情など様々な絆の記述が網羅されている。
本書の特長は、『日本書紀』や『続日本紀』をはじめとする史料に基づいて書かれており、記述の典拠史料を辿れる工夫がなされていること。
書かれている内容に興味を持ったら原典にあたってみるのもおもしろそうだ。
また、天皇宮や天皇陵についても詳しく書かれており、その多くが「奈良」にあるので、実際に現地や関連する施設へ訪れることもできるだろう。
時代考証された美しいイラストにも注目
歴史書の固いイメージからかけ離れた美しいイラストにも注目だ。
表紙や各章の表紙のイラストは、時代考証がしっかりとなされており、服装の配色や紋様など、当時の史料に基づいて描かれている。
イラストでイメージを膨らませながら、人を大切に思う心が、どのように史料に表されているのか、読んで確かめてみよう。
◆ 著者紹介
難波美緒(なんばみお)
日本歴史文化ジェンダー研究所代表。
中高生の頃、歴史系ライトノベルの影響で、歴史にハマり、日本古代史を学んで19年。大学非常勤講師や奈良文化財研究所准研究員を経るも、女性の正規研究職採用の少なさから、日本歴史文化ジェンダー研究所を立ち上げる。「何か創るなら、時代考証がちゃんとしたもので、楽しみつつ勉強できるものがいい!」との思いで、日本古代史における天皇ごとの「絆」を史料よりまとめた著書を執筆。「ライトノベルや小説、(男同士の絆が多いので)BL作品を創る人の参考資料にもなればうれしい」と語る。