<愚鈍なムスメ!毒親へ宣言>ムコ養子がゼッタイ条件!?イヤな予感がする義兄の結婚【まんが】
【私の気持ち】
私はみやこ。夫の両親と同居しています。夫の両親はほどよい距離感で接してくれて、子どもの世話もよくしてくれています。そんなある日のこと……。
けんじさんは私の夫のお兄さんです。穏やかでまじめな方なのですが……ややのんびり屋さんで、性格が合う人と合わない人がいそうな感じの方です。
なんでも、お相手のご両親がまだ結婚を認めていないのだとか。結婚するには婿養子になることが条件だと言われているらしく……。
けんじさんの結婚話はとてもおめでたいのですが、いろいろと両家の間で話し合うことも多そうです。今後、結婚の話がスムーズに進むといいのですが、なんだか胸騒ぎがするのです……。
「由緒ある家柄なんですよ」相手親の自慢話にウンザリ!
そうこうしているうちにときは過ぎ……次の週末に両家の顔合わせを行うことになったのでした。
席についてからさなえさんの両親は自分の家の自慢ばかりで、さなえさんもけんじさんも無言で座っているだけ……。笑顔も無ければ両親を諫めることもしないのです。一抹の不安が脳裏を過ぎりました。
さなえさんは悪い人ではなさそうですが、こんな人たちと親戚になって、本当に大丈夫なのでしょうか?
【さなえ父の気持ち】娘カレに不満!結婚認める条件は?
長女のさなえは、あまりできの良くない子でした。小さなころから覇気がなく、何をやらせてもやる気も集中力も感じられません。だから小さなころから私と妻で熱心に勉強を教え、毎日楽器や書道のお稽古事をさせ、小学校からは中学受験のための塾にも通わせました。その甲斐もあって有名私立中学に合格し、そのまま名門高校・有名大学へ入ることができました。すべてはさなえのためです。
さなえの彼氏(けんじ)から婿養子を承諾する旨の連絡があったのは、その翌日のことでした。最近、持病が悪化して体調が優れないことが続いていたこともあり、この男で手をうつことにしました。
【義兄の気持ち】運命の出会い!彼女と結婚できるのなら!
僕はけんじ。むかしからのんびり屋で、弟にもなんでも先を越されてきました。 あっという間に結婚を決めた弟と違って、僕には彼女すらできませんでした。当分結婚する予定もないから……退屈な毎日から脱するべく思い切って独立して会社を設立しました。その際にお世話になった会計士さん、それが結婚することになった、さなえでした。
何度もさなえの両親を説得し、ついに結婚の承諾を得ました。お義父さんから出された結婚の条件は、婿養子になることでした。でも、僕は婿養子になるかどうかに全くこだわりはありません。さなえと円満に結婚できるならと、婿養子になることを了承することにしました。
【私の気持ち】ウェルカムボードを見てビックリ!結婚式でトラブル発生
ついに今日、義兄けんじさんとさなえさんが門出の日を迎えました。会場に入ったときに私たちが目にしたのは、大きなウェルカムボードでした。さなえさんの友人が作ったそうで、とても素敵だったのですが……。
なんだか大変なことになってしまった……そう思わずにはいられませんでした。
【さなえの気持ち】遊びも進学も親に決められ……もうイヤ
私はさなえ。私の両親は、常に自分が正しいと考える人たちでした。私は幼いころから、自分の意見など持つことは許されませんでした。常に両親の意見に同意し、それに従うことを強いられる毎日だったのです。いつからか私は自分の心を隠すようになりました。
そのうち、私は考えるようになりました。このまま大人になったらどうなるんだろう? それは単純明快です。私の結婚にも口を出し、次は私の子どもにも同じことをしてくるでしょう。それは絶対に嫌でした。もう両親からの支配は終わらせなければいけない……そう思ったのです。
逃げる!「結婚の許し」はいりません!
けんじさんと出逢ってプロポーズされたのは、そんなときでした。
次女である妹には、両親はそこまで執着はなく……かねてよりお付きあいしていた男性と無事に結婚することができました。遠くで幸せにやっているようです。 ずっと私はこの機会を狙っていたのでした。その後の両親はおとなしいものでした。もう姓がかわってしまった娘には興味がないのでしょう。
私はというと、けんじさんと毎日おだやかに暮らしています。自分の意見を聞いてもらえるというのがこんなにうれしいなんて。私も相手の言葉に真摯に向き合える人間でありたいと思っています。
【さなえ母の気持ち】私からアナタへ……「最後のお願い」
長女のさなえが結婚しました。むかしから何を考えているのかよくわからない、ぼんやりした子でした。それなのに、結婚式で私たちに絶縁宣言をしてきたのです。それから夫はすっかり弱ってしまいました。もし介護が必要になってもさなえがいると思っていたのに……このままでは私が介護させられるじゃない。
夫は昔から面倒をかけることが愛情だと勘違いしている節があります。
今回もきっと私を頼るのが、愛情だと思っているでしょう。散々食事やお酒のことも言ってきたのに、自業自得じゃないですか。その責任を負わされるのは、納得いきません。さなえにできるなら……私だって……。ようやく決意できました。