犬がトイレを失敗してしまった時『飼い主のタブー行為』5選 上手なしつけ方法まで解説
犬がトイレを失敗した時のタブー行為とは
トイレトレーニング中、犬がトイレを失敗するたびに「また失敗してしまった…」と悩む飼い主は多いでしょう。しかし、犬のトイレの失敗がなかなか直らない原因が飼い主にあることも少なくありません。
ここでは犬がトイレを失敗した時にやってはいけないタブー行為を見てみましょう。
1.大袈裟にリアクションしてしまう
犬がトイレを失敗した時、つい「なにやってるの!?」「また失敗したの!?」と大きなリアクションをとっていませんか。その反応がネガティブなものだったとしても、犬は「かまってくれた」と勘違いしてしまう恐れがあります。
また、高い声で反応したり、思わず笑顔を見せてしまったりした場合、一言一句を正確に理解できない犬たちは「もしかして褒められてる?」と勘違いしてしまい、今後も同じ場所(間違った場所)で排泄する可能性があるので注意しましょう。
2.失敗したことを叱る
犬がトイレを失敗した時、これはダメなことだと理解させるために叱る飼い主は多くいます。しかし、実はトイレの失敗を叱ると、かえって逆効果になる恐れがあるとご存じでしょうか。
飼い主がなぜダメなのかを説明したところで、犬は言葉を正確に理解することができません。怒られたという事実だけを汲み取り、何が原因で叱られているのかは自分の考えで補填しています。
そのため、間違った場所に排泄したことを叱っていても「おしっこしてしまったから叱られたんだ」と若干違う意味として捉えてしまい、次回から間違った場所へ隠れて排泄するようになってしまいます。
3.粗相した場所の匂いを嗅がせる
まるで「ここを嗅いでごらんなさい」というように間違えて排泄してしまった場所を指差していませんか。飼い主視点では「ここにしちゃダメでしょう」という意味であっても、犬は「ここがトイレの匂いか」と勘違いしてしまう可能性があります。
犬はトイレの場所を匂いで嗅ぎ分けていることが多いので、間違えた場所の匂いを嗅がせてしまうと、その場所がトイレだと学習しがちです。間違えた場所は絶対に匂いを嗅がせないでください。
4.失敗直後にスキンシップをとってしまう
犬がトイレを失敗したことに気づいた直後、「またトイレを失敗しちゃったの?」と声をかけたり、うっかり頭を撫でたりしていませんか。
このように失敗した直後に優しい言動をしてしまうと、「褒められた」と勘違いさせてしまったり、間違ったことをしてしまったと気づかせる機会を失わせてしまいます。そのため、なかなかトイレの失敗に気づけず、トイレトレーニングが完了しない原因になりかねません。
5.失敗した排泄物をしばらく放置する
犬が間違った場所に排泄してしまった際は、すぐに排泄物を片付けるのが基本です。時間を置いてしまうと、その場所に排泄物の匂いが染み込んでしまい、間違った場所をトイレと認識してしまう恐れがあります。
犬がトイレを失敗した時の正しい対応は?
犬がトイレを失敗した時は、かまったり叱ったりせず、黙々と速やかに片付けを行いましょう。匂いが残らないようしっかり消臭することも大切です。
片付けが終わった後は、必要以上に無視をする必要はありませんが、なるべくその場を離れてからコミュニケーションをとってあげてください。
普段からトイレのサイン(床を嗅ぐ、ウロウロと落ち着きなく歩き回る、その場で回り始めるなど)を出していないか確認し、トイレに行きたそうな様子を見せたら犬をトイレまで誘導してあげましょう。
正しい場所にできた時は、たくさん褒めてあげてください。この時、少しはみ出したくらいであれば叱ったりせず、次回から少しシートの面積を広くするなど工夫してあげましょう。
まとめ
犬がトイレを失敗してしまった時、つい叱ってしまう飼い主さんが多くいますが、実は逆効果になっている可能性があります。
ぜひ次回からは愛犬のトイレサインを見逃さず、一緒にトイレへついて行ってあげたり、失敗した時も叱らずに速やかに後片付けを行いましょう。
(獣医師監修:寺脇寛子)