Yahoo! JAPAN

紅葉のシーズンもおすすめ!静かな山奥の集落に、ひっそりと佇む古民家カフェ。|鳥取県智頭町

na-na

na-na

こんにちはウタです(・Θ・)

先日、友達とドライブに出かけた際、とても素敵なカフェに行ってきました。
深い緑の杉林に包まれた、静かな山里にひっそりと佇むカフェです。
その魅力を皆さんにもご紹介しますね。

鳥取県智頭町・板井原集落とは…?

訪れたのは、町の総面積の9割以上が山林といわれる「杉のまち」鳥取県智頭町。

その智頭町にある板井原(いたいばら)集落には、地元の食材を使ったランチが楽しめる、古民家を改装した素敵なカフェがあります。

緑が生い茂る山々に囲まれたこの場所は、紅葉のスポットとしても知られているそうですよ。

板井原集落に到着して、ひときわ目を引くのがこの大きな茅葺き屋根の建物。
昭和の山村風景がそのまま残されており、まるで日本の昔話の世界に足を踏み入れたかのような光景が広がっています。

かつては20数戸の家々に人々が暮らしていた板井原集落も、現在の住人はわずか3人。
昭和30年代の山村の姿をそのまま残す、全国でも数少ない集落のひとつであり、2004年には「鳥取県伝統的建造物群保存地区」に選定されました。

昔ながらの山村風景を求めて県内外から観光客が訪れ、今では「日本の山村集落の原風景」として、文化遺産としても注目されているそうですよ。

橋の下を流れるのは板井原川。
そのほとりには、石段の洗い場がひっそりと残されています。

集落の路地(六尺道)を歩いていると、首に鈴をつけた一匹の猫がお散歩中。

こちらは、先ほど目にした茅葺き屋根の建物佳
智頭町の有形文化財に指定されている「藤原家住宅」でした。
二つの蔵に加え、味噌蔵や養蚕場も備えた、とても大きなお屋敷です。

古民家カフェ和佳

藤原家住宅を過ぎると、今回の目的地「古民家カフェ和佳(のどか)」さんが見えてきました。
店主・前橋佳恵さんの話では、ここは築100年以上の養蚕農家(ようさんのうか)を改装したカフェなのだとか。

軒先に吊るされているのは、智頭町のシンボル「杉玉」。
入り口には藍染の暖簾が掛けられており、鳥取県立智頭農林高等学校の生徒さんが制作されたものだそう。

丸太を半分に割って作られたベンチ。
そばには灰皿のような器が。

静かな空気の中、ここはひと息つける場所なのかもしれません。

こちらは、縁側を撮った一枚。
紅葉の季節には、きっとさらに美しい景色が広がるのでしょうね。

入り口の暖簾をくぐると、目に飛び込んできたのは、鹿の頭部と立派なツノ。
なんと、それは本物でした。

これを見て「もののけ姫」を思い出したのは私だけでしょうか?

障子の向こうに見えるのは、囲炉裏のある風情漂う一室。

川が見える窓際の席も気になりますが、今日は囲炉裏の席におじゃますることに。

智頭杉でつくられた椅子は、地元の大工さんの手によるもの。
座ってみると、木の自然なぬくもりが感じられます。

囲炉裏のある部屋の隣を覗くと、畳の和室がありました。

畳の和室の窓際にもカウンター席が設けられています。

メニュー

そして、こちらがメニューです。

和佳さんで一番人気なのが「柿の葉ずし」だそう。
今日はこのランチをいただきます♪

智頭の伝統食でもある「柿の葉ずし」は、柿の葉がなくなり次第終了とのこと。
提供期間は5月下旬から10月初め頃までで、取材時はなんとかギリギリ間に合いました。

お水は、板井原の澄んだ湧き水が提供されました。

私たちがゆっくりくつろいでいると、あら!?さきほど見かけた猫がいつのまにか後ろに!
もしかして、私たち以上にくつろいでる…?笑

柿の葉ずし 2,000円

こちらが、和佳さん名物の「柿の葉ずし」。

智頭町の名産・柿の葉に、軽く酢でしめた鱒の切り身を酢飯の上にのせた「柿の葉ずし」。

鱒の真ん中には、青山椒の実が二粒ちょこんと添えられていて、ぷちっと噛むと、爽やかでちょっとクセのある香りがふわっと広がって、鱒や酢飯と合わさってたまらない美味しさに。
お米は、板井原の澄んだ湧き水で炊いているそうで、ふっくらつやつやです。

この柿の葉ずしは、前橋さんのお母さんから受け継いだ昔ながらの製法で、ひとつひとつ丁寧に作られているそうです。

鮎の身はふっくらとしていて、塩加減も絶妙です。

茄子とみょうが、厚揚げが入った味噌汁。
どこかホッとする、やさしい味わいです。

副菜は時計回りにさつまいもサラダ、鶏肉と白菜のあんかけ、きんぴらごぼう、ろくろ豆腐。

国産大豆のみでつくられた「ろくろ豆腐」は、智頭町芦津にある老舗の豆腐屋さんによるもの。
こちらは、出汁の効いた土佐醤油をかけていただきます。
ほのかに甘く、なめらかな口当たりの豆腐に、土佐醤油がよく合い、大豆の風味がいっそう引き立ちます。

食後を締めくくるのは、梨のコンポートとマスカット。
口当たりをすっきりと整えてくれます。

地元の食材をふんだんに使ったランチは、お腹だけでなく心まで満たしてくれて大満足です♪

現在、柿の葉ずしの提供は終了し、炊き込みご飯や焼き魚を中心とした「ほっとする味わい」が登場しています。
価格も1,500円〜1,800円と、柿の葉ずしよりも気軽に楽しめる設定になっているそうですよ。
どうぞお楽しみに。

カフェでは雑貨の販売も…!

カフェの一角では、バッグやポーチ、名刺入れにクラフトバンドの籠まで、いろいろな雑貨が販売されていました。

カフェを営業する中で、「食事だけでなく、お土産やちょっとした買い物も楽しみたい」というお客様の声があり、それなら地元で活動されている方の作品を紹介する場にもなればと、ハンドメイド雑貨の展示・販売スペースを設けることにしたそうです。

店内には、地元の作家さんを中心に、ほとんどが一点ものというハンドメイド作品が並んでいて、見ているだけでも楽しくなります。

こちらは本のコーナー。
カフェの中には、待ち時間に読めるように、さまざまなジャンルの本が本棚に置かれていました。
なかには、お客様から贈られた一冊もあるそうです。

本棚で、思わず手に取りたくなるような興味深い雑誌を見つけました。

写真左に写っている、黄緑色の帯が目を引く一冊は、「孤独のグルメ」の作画を担当されたことで知られる漫画家・谷口ジローさんの遺作「光年の森」。
この作品に登場する「山間の村」は、板井原集落が舞台の参考になっているそうです。

そして右側に並んでいるのは、2016年に出版された「廃村をゆく」。
前橋さんによると、表紙に使われている風景は、なんと板井原集落なのだとか。

廃村として紹介されている「板井原集落」。

実はかつて、「板井原」と呼ばれる集落は二つ存在していたのだそうです。
ひとつは、ここ八頭郡智頭町市瀬にある「(上)板井原」、もうひとつは旧用瀬町(現在の鳥取市)にあった「板井原」。
しかし、旧用瀬町側の板井原は1970年代に廃村となり、今ではこちらの板井原だけが残されています。
この雑誌に紹介されているのは、旧用瀬町にあった板井原集落なのだそう。

カフェを始めたきっかけ

店内で見つけた、オープン当時の和佳さんの写真です

カフェをオープンしたきっかけを前橋さんに伺いました。

前橋さんは、短大在学中に教員免許を取得し、卒業後は地元の教育施設に就職。
そんなある日、友人に誘われて夜の仕事のアルバイトを始めたところ、その楽しさにすっかり魅了され、いつしか夜の仕事一本に。

それでも「夜の仕事はいつまでも続けられるものではない」と、30歳を節目に退職を決意したそうです。
ちょうどその頃、智頭町がこの古民家カフェのオーナーを募集している記事が目に留まりました。

「仕事を辞めたタイミングと募集の時期が、まさにドンピシャだったんです」と前橋さんは語ります。

さらに、募集されていた場所が、前橋さんのお母さんの実家がある板井原集落だったことも、大きな決め手となったようです。

そして店名の由来ですが、実はこの場所でカフェを開くのは前橋さんで四代目。
最初にこの地で営業していたお店の名前が「のどか」だったことから、智頭町の人々に親しまれていたその名を継承することにしたのだそうです。
店名は「のどか」に決まったものの、漢字表記をどうするか悩んでいたところ、「『和み』の“和”と、佳恵の“佳”を合わせてみたら?」とお母さんから提案があり、「和佳」という名前が誕生しました。

こうして前橋さんが店主となり、2020年5月8日「古民家カフェ和佳」がオープン。

今では多くのお客様が訪れ、リピーターも着実に増えているそうです。

おわりに

癒しと懐かしさを感じていただけることをコンセプトにしたカフェですので、疲れているときや、少し日常を離れてリフレッシュしたいときに、ぜひ立ち寄っていただけたら嬉しいです」と前橋さんは話します。

紅葉の美しさでも知られる板井原集落。
冬は雪景色、春は桜、夏は新緑と、四季折々の風景が楽しめる魅力的な場所です。
豊かな自然と日本の原風景に触れながら、皆さんもゆったりとランチを楽しんでみませんか。

お店情報

古民家カフェ和佳
住所:鳥取県八頭郡智頭町市瀬1947
電話:0858-75-3017
時間:10:00〜18:00(ランチ11:00〜14:00)
定休日:火曜・水曜(祝日の場合は営業)他不定休あり
駐車場:あり
<Instagram>

おすすめの記事

新着記事

  1. スヌーピーやキティのクリスマスメニューが登場 USJ「ユニバーサル・クリスマス・フード・フェスティバル」初開催

    あとなびマガジン
  2. 糸原美波、スレンダー美スタイルあらわなニットワンピース姿を公開!!

    WWSチャンネル
  3. 東京ディズニーシー新アトラクション4つをデザイン「ワッペンアクセサリー」が新登場

    あとなびマガジン
  4. 年齢より若く見える!今注目のショートヘア〜2025年晩秋〜

    4MEEE
  5. 乾かすだけでキマるって本当?扱いやすいショート〜2025晩秋〜

    4MEEE
  6. 京都町中華の名店「マルシン飯店」から京都土産が登場!名物“天津飯の餡”を再現

    キョウトピ
  7. 「いつも思うけど、のんちゃん腕も指も細~い」のん、台湾の京都・台南で過ごした夜の思い出ショットにファン歓喜「スッゴイ楽しそうな4人兄妹に見える」「現地の空気が伝わってくるよう」「細身の美人」「のんちゃん超笑顔最高」の声

    WWSチャンネル
  8. ウワサのリカバリーウェア「BAKUNE」登場! 「大丸心斎橋店」に期間限定ポップアップが出現

    anna(アンナ)
  9. 通路の前に座っている猫→通路から他の猫が出てくると…親切すぎる『お手伝いの光景』が71万再生「面倒見よすぎw」「誘導してくれてる?」

    ねこちゃんホンポ
  10. 9mm Parabellum Bullet、初のライブ映像作品を“再構築”する『Re-act I』を2026年3月に開催

    SPICE