菅で日仏の芸術交わる 学生と住民が演技を披露
多摩区菅地区周辺に住む人たちと、フランスで芸術を学ぶ学生らによる文化交流の催しが10月25日、JAセレサ川崎菅支店を会場に開かれた。
「フランスと日本の友好芸術発表会」と題し、菅を拠点に留学生の支援や日本文化の伝承を続けるNPO法人SAGA国際交流協会と芸術海外交流会が共催。学習のため日本に短期滞在していた仏ノルマンディー地方にあるルーアン市立コンセルヴァトワール(芸術学院)の学生らが会場を訪れ、近隣町会や老人会の会員ら約70人が迎えた。
同法人の原島小賀子理事長は冒頭、「日本の人にはフランスの若い芸術家たちの優れた舞台を、フランスの人には日本の伝統文化を堪能していただけたら」と思いを述べた。クレモン・ロンデ副学長は同校教員の本多まきさんを通じ、「日本の伝統文化や生活習慣を体験できるのがとてもうれしい」と話した。
学生は楽器演奏も交えてグリム童話『ヘンゼルとグレーテル』の現代版ミュージカルや仏の文化歴史を題材にしたオリジナルの戯曲を公演。会場からは温かい拍手が送られた。一方、日本伝統芸能として地域で活動する菅お囃子和会や浜声会、生瑛会、多摩つくし会らが獅子舞、民謡、踊り、歌などを披露した。本多さんは「学生は日本文化を知らないので楽しみにしてきた。貴重な機会をいただきとてもありがたい」と話した。発表会後には交流会も催された。