「PTA名簿」も「小学校に出す自宅地図」もまだ手書き…【ママたちの手書き苦悩】
●【9月23日は万年筆の日】「万年筆」が特許を取得した日
1809年9月23日、イギリスのフレデリック・バーソロミュー・フォルシュが金属製の軸内にインクを貯蔵できる筆記具を考案して、特許を取得しました。これによって、9月23日は「万年筆の日」とされています。
ペン先に直接インクをつけて書く「つけペン」が主流だった時代、インクを内蔵し、携帯性もある万年筆はとても画期的なものでした。1960年代にボールペンが登場し、1970年代に公文書へのボールペンの使用が可能になると、一般的な筆記具として利用されることは少なくなりました。
入園・入学シーズンには「手書き」で腱鞘炎になるママも!?
今となっては万年筆というと趣味の高級文具というイメージですね。普段書類などを書くときはシャーペンやボールペンが一般的かと思います。そもそもスマホやSNSが普及したことで「手書き」をする機会はぐっと減っているようにも感じます。
口コミサイト『ウィメンズパーク』のママたちが「手書き」するのはどんなときでしょうか?
たくさん書くならデジタル入力がラクですが、自分の手を使って書く良さもありますよね。
家計簿は手書き派が根強いようです。
「20年ほど家計簿を手書きでつけています。以前夫がパソコンで家計簿をつけられるように設定してくれましたが、シンプル過ぎてつまらず、すぐ手書きに戻りました」
「家計簿は手書きです。長年、永岡書店の家計簿を使っています」
「色々試しましたが、結局手書きの家計簿に落ち着いています。パソコンは集計が便利でしたが、急に壊れたり、アップデートを要求されたり…。携帯は画面が小さいし、自分の欲しい結果が表示されず、やめてしまいました。市販の家計簿ノートではなく、Excelでフォームを作り、印刷して記入しています。手書きだと映画を観に行ったらタイトルや感想書いたり、自由に書き込めるのがいいです」
「私も手書き家計簿におちつきました。パソコンは立ち上げが面倒。アプリも思ったように使いこなせず。。。何度も書き方や項目分けを変えながら、手書きで3年続けています」
子どもが成長して入園、入学の際には「名前つけ」「書類書き」という「手書き」にかかわるイベントが。
「新年度になると、学校や園に自宅までの簡易地図を描いて提出しますよね。下手な手書きよりGoogleマップの方が分かりやすいのに、なぜ手書きなのか…」
地図を手書きってよく考えるとレベルが高すぎる!
最近はプリントアウトしたマップに経路を記入する形にしてる人も多いそうです。
「名前つけ」も名前シールや名前スタンプを購入して乗り切る人も増えていますが、小学校入学の際に購入&名前つけをする「算数セット」だけは話が別だとも……。
なぜなら「おはじき」「数え棒」などシールを貼るには小さすぎるものがあるから!
「名前シールだと剥がれないようにセロハンテープで留めたり二度手間でした。手書きの方が早いと思って、直接名前を書きました。確かに手書きのほうが早い!どうしても手書きが無理なものだけシールにしました。」
「入学前、算数セットを購入した日から名前つけを始めましたが本当大変でした。。。シールも付属してましたが、小さいスペースに名前を手書きで書いて、貼りつけるという作業を延々とやることに。名前を500回は書きました(言い過ぎかな?)!!もう腱鞘炎ですよ!!」
園や学校のPTA役員には、まだ謎の「手書き」文化が残っているようです。
「PTA役員みんな『私アナログ人間だからパソコン全然わからなくてー』『エクセルも使ったことないんです~』と、毎回、毎回、100人分近い宛名書きをするんです。もちろん手書きで!勘弁してくれーーー!となり、私が持ち帰ってデータ化しました」
「新年度から保育園のPTAの会長をやることになりました。今は家にPCのある人が少なくて、PC持ってる人がいない委員は手書きでプリントを作成することも」
「うちの地域の児童会では、いまだに手書きで作っている資料があります。以前、ある役員が『パソコンで作った方が早いから、私が作りますよ』と申し出たところ、会長から『1回パソコンで作成してしまうと、次からもそうしないといけなくなる。パソコンを使えない人もいるし、パソコンを持っている人の負担が増えるだけだから、手書きのままでいいんです』と言われました」
そのほかにも、園や学校に提出する書類はまだまだ「手書き」が多いものです。子どもがかかわる世界がアナログで時代が止まっているからなのか、それとも結果的に「手書き」の効率がいいのか。謎は深まるばかりです。
(文・古川はる香)
■文中のコメントはすべて、『ウィメンズパーク』(2022年1月末まで)の投稿からの抜粋です。
※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。