『ゴールデンカムイ』ロケ地で語る!「一番楽しかった撮影は?」アシㇼパ役・山田杏奈さん、久保茂昭監督による撮影秘話 【平取町レポ|番外編】
北海道出身の漫画家・野田サトル先生による大人気コミック『ゴールデンカムイ』。莫大なアイヌの埋蔵金を巡り、北海道の大自然の中で、一癖も二癖もある魅力的なキャラクターたちが繰り広げる冒険活劇です。ことし1月には、実写映画が公開され、大ヒットを記録しました!
10月6日からは、WOWOW で『連続ドラマW ゴールデンカムイ―北海道刺青囚人争奪編―』が放送・配信スタートッ!「実写化のクオリティ高すぎ!」「キャスティングが最高!」など、SNSでも大きな注目を集めています。
アシㇼパ役・山田杏奈さん×久保茂昭監督のトークin北海道・平取町
映画版・ドラマ版ともに撮影の舞台のひとつとなった、北海道・平取町 二風谷エリア。 10月3日(木)~10月4日(金)に、ロケ地を巡る「平取町プレミアツアー」が1泊2日で行われました。
<前編・後編・番外編のうち、番外編>
プレミアツアー2日目は、アイヌの少女・アシㇼパを演じた山田杏奈さんと久保茂昭監督がゲストとして登場ッ!二風谷での撮影の思い出や、作品へのこだわりについてお話いただきました。
平取町・二風谷エリアでの撮影エピソードについて
―久しぶりに平取町を訪れた感想はいかがでしょう?
山田杏奈さん「平取町に来るのは、撮影のとき以来なので、約1年半ぶりです。ここに来ると、当時、撮影にご協力いただいた平取町の皆さんの温かさを思い出します。こうして、また戻って来ることができて…本当に嬉しいです」
久保監督「もともと、平取町で撮影をしたいという思いが強くあったんです。常に、雪や自然との戦いのような日々でしたが、自然の中で撮影したからこそ、素晴らしいシーンがたくさん撮れたと思います。朝日が当たって、キラキラと輝く雪景色なども印象に残っていますね」
山田杏奈さん「ここのコタン(アイヌ語で「集落」)での撮影は、チセ(アイヌ語で「家」)の構造や、座る位置など…アイヌ語・文化監修の中川裕さんに、たくさんのことを教えて頂きました。お芝居をする上でとても勉強になりましたし、アシㇼパという役柄について、より理解が深まった気がします」
―「二風谷コタン・カンカンコタン」での撮影秘話はありますか?
山田杏奈さん「映画の撮影のときのエピソードですが、(1つのチセを指さして)あそこのチセのあたりで、杉元を初めてコタンに連れて来るシーンを撮影しました。ちょうどそこが少し坂道になっていて、すごく滑りやすい場所なんですよ…何回か転んじゃいましたね(笑)」
久保監督「ね~。カメラが回っているなかで、何度か“ツルッ”とね~(笑)」
ファンからの質問を交えたトークショーも開催
ロケ地「カンカンコタン」でのゲストトークに続き、平取町内にある「沙流川歴史館」にて、ツアーに参加したファンからの質問を交えたトークショーが開催されました。
ドラマ版の見どころについて
―山田杏奈さんへ質問「ドラマ版の魅力はどんなところにあると思いますか?」
山田杏奈さん「たくさんあって1つにはしぼれないのですが…なんといっても、ゲストキャラクターが“濃ゆい”ことですかね。毎回、圧巻のキャラクターたちがたくさん出てきますし、それが毎週の『ドラマ』という見せ方にすごく合っていると思いました。みなさんの熱演ぶりを、毎週楽しみに見られるというところが、ドラマならではの面白さの1つなんじゃないかなと思います」
―久保監督へ質問「実写化にあたって、一番こだわったところは?」
久保監督「杏奈ちゃんが話していた通り、キャストの皆さんがどの方も本当に素晴らしいんです。だからこそ、彼らに、どう、全力の芝居をしてもらえるか、そしてどのようにこのロケーションに落とし込むか…というところにこだわりました。『ああ、この中で本当に生きているんだな…』というのをとにかく伝えたかったからです。僕は、俳優の皆さんが、アドレナリンを出しながら、捨て身でお芝居をしている瞬間が大好きなんです。原作の野田サトル先生が描く、アドレナリンたっぷりの画も大好き。原作を超えられるとは思っていませんが、そういったアドレナリンみたいなものを大切に、僕も撮影や編集を頑張りました」
―山田杏奈さんへ質問「ドラマ版で、撮影が一番楽しかったシーンは?」
山田杏奈さん「ドラマ版の第1話で、杉元と白石と3人でお酒を飲むところが印象に残っています。ドラマの撮影がスタートして、すぐ序盤で撮ったシーンだったので、緊張感もありましたが、すごく楽しかったんです。こうして3人の関係性がこれからどんどんできていくだろうなっていう予感がする撮影でした」
アシㇼパ役を演じた山田杏奈さんについて
―山田杏奈さんへ質問「アシㇼパ役はアクションシーンが多いですが、山田さん自身は、運動が苦手だとお聞きしました。アクションシーンで特に苦労したことはありますか?」
山田杏奈さん「そうなんです、本当に私は運動が苦手なんです!なので、アクション練習の時間はたくさんとっていただきました。そもそも、走り方がなんかおかしいんです…。首が動いちゃってちょっとカッコ悪く見えてしまったり。そういった細かいところもたくさんアドバイスを頂いて、練習を重ねることで、まあ…なんとかなった、というか、なんとかして頂きました(笑)」
久保監督「杏奈ちゃんのアクションシーンの練習のようすは、僕のほうにも一応チェックとして送られてくるんです。それが本当に『これ、ドキュメンタリーにした方がいいんじゃない?』って思うくらい、成長がすごいんです」
山田杏奈さん「(笑)」
久保監督「例えば、こうカッコよく走って来て、カッコよく止まる動きというのは、すごく難しいんですよ。でも、本番ではちゃんとできていました。頑張っていましたよ~!」
―久保監督へ質問「出演陣は皆さん素晴らしい方ばかりですが、アシㇼパ役を演じた山田杏奈さんについて、特に魅力的なところはどこだと思いますか?」
山田杏奈さん「いい質問!褒めてもらおう~(笑)」
久保監督「いい質問引いたね。そうですね…『山田杏奈』について、一言でいうと、まあ“最高”ですよね(笑)。アシㇼパ役はもう、杏奈ちゃんしかできないと思っています。お芝居の中で、ちょうどいいバランスで、愛らしさと美しさを見せてくれるっていうところが素晴らしい撮影しながら、僕もほんとに楽しかったなぁと思います」
山田杏奈さん「やった~!」
久保監督「食事のシーンなども大好きなんですけど、やっぱり映画の最初の登場シーンがとても印象に残っています。弓矢を打った後の、スローモーションのシーン。あのときの、凛とした表情ですよ。撮れた時は、もう『ほんとに…ありがとうございました…』っていう、感動しかありませんでした!」
山田杏奈さん「ありがとうございます!」
―山田杏奈さんへ質問「アシㇼパ役を演じるにあたって、アイヌの伝統的な工芸品や装飾を身に着けていて、とても魅力的だなと感じました。杏奈さんにとって、思い出深い小道具はどれですか?」
山田杏奈さん「職人さんの手仕事で作って頂いたものばかりなので、ぬくもりがあって…私はどれも好きでした。衣装の刺繍も、繊細なものなので、現場で引っかけないように気を付けながら、撮影をしていました。一番ワクワクした小道具は、やっぱりマキリ(アイヌ語で「小刀」)ですかね。アチャ(アイヌ語で「お父さん」)が作ってくれたという設定もあって、こう、身に着けることで、お芝居にもスイッチが入るというか、気合が入りました」
久保監督「アシㇼパの衣装や小道具もそうだし、職人の方々に協力をお願いして、作って頂いたものを撮影で使用しました。やっぱり、ひとつひとつに思いがこもっているのを感じましたし、僕もそういったものを大切に表現したいという思いで、作品を撮りました」
読者・視聴者の皆さんへのメッセージ
平取町長 遠藤桂一氏から目録を受け取った、アシㇼパ役・山田杏奈さん、久保茂昭監督
久保監督「映画から始まって、杉元とアシㇼパと白石が一緒になって、ドラマでは、共に冒険をしていく…。そして囚人たちが、原作と同じくらい、強いクセを持って登場します。
WOWOWさんを褒め称えるわけではないのですが(笑)、この企画を実現化させてくれたことが素晴らしいし、感謝の気持ちでいっぱいです。視聴者の皆さんには、『次はどんな人が出てきてどんな展開なんだろう?』と、毎回楽しみにして頂きたいです!」
―最後に、視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。
山田杏奈さん「ドラマ版も、皆さんの期待感を裏切らないくらいのクオリティになっています。思いを込めて、ひとつひとつ本当にこだわって撮影をしました。
私自身も、完成した映像を観て、『ああ…こんなに面白い作品に参加できたんだな』という喜びを感じました。ワクワクして観て頂けるような作品になっていると思うので、ぜひ楽しんでいただければと思います!」
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※2024年10月取材時の情報です。最新情報は公式HP等をご確認ください。
文:Sitakke編集部ナベ子