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学校給食センター 全5館、整備完了 温かい給食を全中学に提供

タウンニュース

学校給食センター寺田の敷地内で行われた式典のテープカット

八王子の中学生に温かい給食を配膳しようと、2019年から工事が進められていた市内全5館の八王子市学校給食センターの整備がこのほど完了し、市内全38校で温かい給食が提供されるようになった。最後に完成した寺田町の「学校給食センター寺田」では12月7日、全館完成を記念した式典とイベントが行われた。

式典では初宿和夫市長があいさつに立ち「5カ所すべての給食センターが完成した。日頃の子どもたちへの給食提供はもちろん、災害時の食にもつながっている。万が一の支えという意味でも完成は大きな意味を持つ。今後も、地域の皆様と普段の料理教室など、センターの付加価値についても見出しながら、子どもたちの健やかな成長を願う」と話した。

来賓のあいさつの後、初宿市長や安間英潮教育長らがテープカットを行い、完成を祝った。代表生徒として式典に参加したみなみ野中で給食委員を務める藤田彩心さん(2年)は「温かいのでおかわりする人が増えた。自分もスープが好きなので、うれしい」と話し、松下治夢さん(2年)も「給食が好きなので関われてうれしい。小学校では揚げパンが好きだったので、中学でも楽しみ」と話していた。

「はちっこキッチンフェスタin寺田」と題したイベントでは、地場産野菜の販売や災害時に使用する業務用釜の調理体験のほか、きなこ揚げパンやカレーライス、スパゲティ、かてめしなど実際に提供される給食メニューの販売なども行われ、近隣住民が訪れた。

配送方式2通りに

寺田の完成は、南大沢、元八王子、元横山、楢原に続き5館目。旧稲荷山小学校の敷地を利用し2024年9月に竣工。10月21日から、みなみ野中、七国中、高尾山学園の3校へ給食の配送を開始している。

これまで、市内の中学校給食の提供方法は3通りだった。自校で調理、または近隣小学校で作った給食を運ぶ「自校・親子方式」と、調理センターから複数の近隣校に運搬する「センター方式」、栄養士が考えた献立を調理委託業者が調理し、弁当箱に入れて学校に配送する「デリバリーランチ方式」だ。

寺田から提供される3校を含む市内14校は、これまで「デリバリーランチ方式」と持参弁当との選択制で、量の調整ができないことや、衛生上の理由でおかずを温かい状態で提供できないことなどから喫食率が上がらない状況が続いていた。これを受け、八王子市はより早期に整備が可能なセンター方式を全市的に導入する方針を2017年に打ち出した。

全館が完成したことで中学校給食は「自校・親子方式」と「センター方式」だけになり、市内全38校で温かい給食が提供されるようになった。

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