<義母、ルール違反です!>「ひとりになって寂しい~」夫にすがる義母……イヤな予感!【まんが】
私はスズコ。夫と高校生の長男、中学生の次男との4人暮らしをしています。私は正社員として働いていて、毎日、家事に育児に仕事にと大忙し。それでも平穏な日々を過ごしていました。義母とは元々折り合いが良くありませんでしたが、義実家とは距離があったので、なんとかやり過ごしていたのです。ところが優しかった義父が急逝し、残った義母が同居したいと言い出しました。夫は昔からマザコン気味。これはもう、悪い予感しかしません……。
ついこのあいだまで元気だった義父。
しかしちょっとした病気がキッカケで、義父はそのまま帰らぬ人となってしまったのです。義父はとても心の優しい人で、私たちはみんな悲しみました。そして、いちばん気を落としていたのは義母でした。
「シンちゃん、お願い。同居してほしいの。このままずっとひとりで暮らすなんて嫌よ」
えっ? 無理無理! しかし夫は……。
「わかった。ちょっと考えてみるよ」
私は心の中で断固拒否しましたが、夫はなぜか断りませんでした。家に帰るとさっそく夫が相談をしてきました。
同居するのはイヤだけど……夫の言うことも一理あると思いました。
家にひとりでいて毎日ぼーーっとしていたら認知症とかになるかもしれない。義母の様子が変わったことに気付くことができなくて手遅れになったら余計大変かも。
私は認知症になった義母の面倒を見る未来を想像して、「そんな事態は、できれば避けたい」と思ってしまいました。同居することで、そのリスクを少しでも減らせるのであれば……。そして渋々ながら、同居をOK することにしたのです。
そのかわり、私は同居のルールを決めました。
「義母にも生活費を払ってもらう」
「家事は分担する」
「家族の部屋に勝手に入らない」
私が出した条件は大きく分けてこの3つです。
優しかった義父が亡くなり、とても寂しそうな義母。 私たちに「同居したい」と言ってきました。 もちろん義母の気持ちがわからないわけではありません。 しかし同居はそう簡単にOKできるものでもありません。 絶対に断りたかったのですが、シンジに頼みこまれて断りきれなくなった私は、仕方なく首を縦に振ることに。 同居するにあたっていくつか条件を出したので、それだけは守ってもらおうと思っています。 突然始まった義母との同居、うまくいけばいいのですが……。
しぶしぶ同居するも……「部屋が狭いわぁ~」図々しくない?
「ええ~? このお部屋なの? 私はあっちの大きい部屋がいいんだけど……取り替えっこしましょ! スズコちゃんたちは、今日からこのお部屋を使ってくれていいから」
引っ越してきて早々与えられた部屋に文句を言う義母。
「いえ、お義母さんはこの部屋でお願いします」
と、私が言うと、義母はぶつくさ言いながらも、その部屋を使うことになりました。私は夫の方をキッと睨みましたが、夫はどこ吹く風。
こういうときは夫からもちゃんと言ってもらわないと困ります。
「でも、結果的に丸く収まったし、よかったよね~」
私は頭が痛くなりました。これのどこが「丸く収まった」のでしょうか。
こうして、ついに義母との同居生活がスタートしたわけですが……来る日も来る日も義母との言い争いの日々。
なぜなら義母は、同居の前に決めたはずのルールをまったく守らないのです。
はじめに決めた生活費……いつまでたっても払ってくれる様子がありません。
仕方がないのでこちらから催促することにしました。
「あら? そうだったかしら。ちょっと今月はお金が少ないから、勘弁してもらえないかしら。スズコちゃん……老人からお金をむしり取るなんてひどいわ」
ついに始まった義母との同居。 3つのルールを設定して同居をはじめた私たちでしたが、引っ越ししてきて早々に義母から「用意された部屋が嫌。スズコちゃんたちの寝室と交換してほしい」と言われました。 そんな義母を止めてくれない夫にもイライラ。 同居初日から暗雲が立ち込める状況になってしまいました。 そしていざ一緒に暮らしてみると、義母はルールをまったく守ってくれません。 私のストレスは増すばかりだったのです……。
サイテー!気持ち悪いッ!寝室で私の下着を漁るのは……!?
家に帰るのイヤだな……なんて思いながら帰宅すると、いつもはリビングでテレビを見ている義母がいません。 私はなんだか違和感を覚えて夫婦の寝室に行ってみました。
すると……なんと義母が私のクローゼットを漁っていたのです。
「あら、おかえりなさい」
悲鳴にも近い声をあげた私とは対照的に、義母はのほほんとした様子で私の方を向きました。 見ると私の下着が収納してある引き出しを開けています。
「最低! 気持ち悪い!! 早く出てってよ!!」
私はついカッとなって叫んでしまいました。 それなのに義母はキョトンとしています。そこへ夫が帰ってきました。息子2人も子ども部屋から顔を出しています。
「スズコちゃんにいきなり怒鳴られちゃったのよ~」
義母にいきなり泣きつかれて、夫や息子たちも困った顔をしています。
「怒鳴ることないじゃない……」
「そうだよ母さん。ちょっと静かにしてよ。毎日毎日ケンカしないでよ」
「頼むから上手くやってくれって」
何それ!? 私が悪者なわけ?
全員から責められて私は頭にきてしまいました。
私が仕事から帰ると、義母がリビングにいません。 嫌な予感がして寝室に行くと、なんとそこには義母の姿が。 しかも私の下着が入っている引き出しを漁っていたのです……。 引き出しの中を見られただけではなく、下着のことにまで口を出されて私は怒り心頭。 つい大声で抗議したところ、家族全員から責められてしまいました。 ルールを破ったのは義母なのに……。 「同居を解消したい」と言ったところ、義母に泣かれてしまったのです。
「もう同居はムリ!」家族か、母親か……夫が選んだのは!?
しかもルールを守らなかったのは今回だけではないのです。
家事もしない、生活費も入れない、しかもプライバシーまで侵害するなんて! もう義母とは一緒に暮らせません。
「オレたちも困ってる。な?」
ここで息子たちが、自分たちも困ってると主張してきました。
彼らに言われてあらためて、息子たちにも迷惑をかけていたんだ……と思いました。私は子どもたちの気持ちに気付けなかったことを反省しました。そして夫と義母に詰め寄ります。
「子どもたちだって迷惑してるじゃない。どうするつもりなの?」
夫はオロオロするばかりだし、義母はボロボロと泣き出す始末です。それにこの期に及んで夫はまだ「頼むから上手くやってくれよ」というのです。
私はその言葉に堪忍袋の緒が切れてしまいました。
「母さんのことを捨てないで」
と、義母は夫にすがりついています。夫は困った顔をしたまま、私と義母を交互に見ていました。きっと私が折れるのを待っているのでしょう。私はその姿に業を煮やして言い放ちました。
「もういい。私が出ていく」
勝手に他人のクローゼットを開けるなんて、泥棒と一緒。そんな人と一緒に暮らせっこありません。
夫は驚いていましたが、私のことを止めませんでした。
「ルールを破ったんだから同居は解消!」と主張した私。 義母は泣いているし、夫はオロオロするばかりで話になりません。 それどころかこの期に及んで、「上手くやってくれ」と頼んでくる始末。 頭にきた私は、自分がこの家を出ていくという決断をしました。 子どもたちのことが心配ではありますが、もう中学生と高校生ですし、夫もいるので、どうしようもなく困ることは少ないでしょう。 それに何かあれば、私にヘルプを出せる状態にはしています。 ひとまず私は別居することにしました。
「家がゴミだらけ」息子からのSOS!アイツら~許さんッ
別居から1ヶ月ほど経ったころ、私のアパートに息子たちがやってきたのです。 私はなにがあったのか、よく話を聞くことにしました。 最初のうちは、家事をしてくれていたという義母。ご飯も作っていたようですし、洗濯も掃除もしてくれていたそうです。
しかし、最近はなにもしないで、日中は出かけていることが多いみたいです。なので、息子たちが学校から帰ってから家のことをしているというのです。 家もゴミだらけで……息子たちが片付けても、学校に行っているあいだに義母が散らかすそう。
「それにさ、それだけじゃないんだ……」 そう切り出すと、息子たちは一瞬顔を見合わせてから、おずおずと話しました。
「ばあちゃん、勝手に俺たちの部屋に入るんだよ。それで引き出しを開けてあれこれ詮索してきて……本当に気持ち悪い。やめてって言っても、やめてくれないんだ。お父さんに相談しても……」
夫は息子たちにも「上手くやってくれ」というだけで何もしてくれなかったというのです。
私は腹が立ちました。私に強いていた我慢を、今度は子どもたちにさせているなんて許せません。
はじめは、夫が困って私に謝ってくるかと思っていましたが……私の考えが甘かったようです。
「わかった。2人とも、とりあえずお母さんと暮らす?」
こうして私は、息子たちをアパートに招き入れることにしました。
そして夫に連絡をしました。
息子たちからの連絡を見て、「うまくやっているのかな」と思っていた私。 しかししばらくすると、息子たちが困り顔で私のアパートにやってきました。 どうやら義母が何も家事をしなくなったらしいのです。 義母は最初こそ張りきっていたものの、今は日中に出かけることも多く、家の中も散らかし放題。 なんと息子たちのプライバシーまで侵害しているというのです。 それでも夫は知らん顔。 頭にきた私は、息子たちをアパートに招き入れ、夫と話をすることにしました。
「家族をバラバラにしたのはアナタよ!」……分かってる!?
私は、息子たちが、なぜこの家にいたくないのか理由を話しました。
ご飯も自分で用意しないといけない。掃除も洗濯もしないといけない。片付けたはずの部屋は散らかり放題で、しかもプライバシーまで侵害される。子どもたちが見られたくないところに土足で踏み込んだのです。そりゃ、帰りたくなくなるのも当然だと。
「まあでも、なんだかんだあっても家族なんだから上手くやってくれれば……」
夫はいつもそう言うけど「家族だから上手くやれる」っていうのはお互いが思いやってこそだと私は思います。
どちらかが一方的に我慢を強いられる関係なんて、うまくいくわけがありません。
「……ごめん、オレも母さんも謝るから。母さんも、これからはルールを守れるよね? だからまたみんなで……」
私はそういうことを言っているのではないのです。夫は何もわかっていません。
ルールを破ったのは義母です。もし、そのときに夫がちゃんと義母をたしなめてくれていたら、ここまで大きな問題にはならなかったはず。
迷惑をかけられた側に我慢をさせ続けるなんて信じられない!
困り果てた息子たちがSOSを出したことを受けて、私は夫や義母と話すために家へ出向きました。 しかしいくら私が話をしても、夫はオロオロするばかり。 そんな夫に義母は「私を捨てないで」と泣き落としにかかります。 お約束の構図にウンザリしてしまった私は、ついに夫に2択を迫りました。 つまり「妻と子どもたちをとるか、母親をとるか」ということです。 即答できる問題でないのはわかっていますが、夫の本心が聞いてみたかったのです。
夫「母さんを見捨てることはできない」……なら答えは一択ね
突然の2択に夫は面食らってしまったようでした。
義母はルールを守ってくれないし、夫もそれを咎めないのです。そんな人たちとこれ以上一緒に暮らしていくことは不可能です。
夫はまごまごしています。すると、義母はより一層悲痛な声を出しました。
「こんな老人をいじめないで。ひとりで生きていくなんて嫌よ……」
わざとらしい甘ったるい声に、胸やけしそうです。
しかし夫は義母のこういった言葉にめっぽう弱いのです。夫は義母のことを見つめると
「……スズコ、ごめん。オレは母さんを見捨てることはできない……」弱々しくこう言いました。
彼のこの言葉を聞いて、気持ちがよくわかりました。
「じゃあ離婚して」
私は、前もって用意しておいた離婚届を差し出しました。
夫はそこまでの話になると思っていなかったのでしょう。ひょっとしたら私が折れて、またここで5人で暮らすことになるとでも思っていたのかもしれません。
「そ、そんな……」
夫はがっくりと肩を落とし、さすがの義母も驚いた顔をしていました。
それから私たちは何度か話し合いを重ね、結局離婚が成立。息子たちも納得してくれました。
息子たちが心配ではありましたが、今のところ楽しく暮らせているようです。「お父さんに会いたい」とも言いません。ひょっとしたら、義母に会う可能性を心配しているのかもしれません。
3人暮らしを始めて1年くらい経ったころ、元夫から「助けてほしい」と何度か連絡が入ってきました。
煮えきらない夫に、私は2択を迫りました。 すると夫が選んだのは、なんと自分の母親でした。 ひとりっ子で溺愛されていたことや、「見捨てないで」とすがられたことを考えたら、仕方のないことなのかもしれません。
しかしだからといって、ルールを破った母親を注意しないというのは、看過できることではありません。 結局私たち夫婦は離婚を選択。 息子2人は私が育てることになりました。 これから大変なこともあるかもしれませんが、息子2人との生活を大切にしようと思います。
【夫の気持ち】親孝行しよう「家族にルールなんてイラナイ」
オレはシンジ。妻のスズコと、息子2人と4人暮らしをしていました。先日父が亡くなり、ひとり暮らしになった母。「寂しい」と繰り返す母を不憫に思ったオレは、母から提案された同居話を受け入れることにしました。スズコは最初こそぶつくさ言っていましたが、最終的には説得することができました。しかし同居を始めてからもスズコの文句は止まりません。同居することに決まったのだから、上手くやってくれないと困るのに……頭が痛いです。
オレは、若いころはずっと「母さんを守らなきゃ」と思ってたのに、自分に新しく家族ができてから、そんな気持ちを忘れてしまっていたような気がします……これからはしっかりしないと。
オレは母さんとの同居を受け入れることにしました。
それが今までの罪滅ぼしになるとも思ったからです。
それに、長男として、ひとり息子としてできることはやってあげたかったのです。
「同居するならルールを守って」
と、スズコには言われてましたが、これも形式上の話でしょう。
きっとそのうち必要なくなると思います。だって一緒に暮らし始めた時点で、「家族」なのですから。こんな他人行儀なルールなんていらなくなるはずです。
しかし思っていた以上に、スズコは母さんに対して文句を言うのです。
まるで母が悪者かのように。
父が亡くなったことで、母から同居の申し入れがあり、快諾したオレ。 しかし妻はなかなか首を縦には振りませんでした。 オレが妻を説得すると、「じゃあルールを守ってくれるなら」と言って、3つほどルールを作ったようです。 とはいえ一緒に暮らせば家族なのですから、そこまで必要がないのではないかとも思えます。 さて実際に同居をしてみると、スズコの口からは文句ばかり。 たしかに家族が増えると大変なのはわかりますが、もう少し寛容に受け入れてほしいものです。
許してやれよ!鬼の形相で怒鳴る妻「幻滅だ」
スズコがすごい形相で母を睨みつけていました。
息子たちも心配そうにしています。話を聞くと、どうやら義母が寝室に入ったようなのです。
もちろん形式上、ルールは決めました。しかし家族なんだから、その程度で怒っていたらキリがないでしょう。
そして最終的に「お義母さんが出ていかないなら私が出ていく」と言い出しました。「息子たちのことがあるから出ていくわけがない」とオレはたかを括っていました。
しかしそれから少しして、スズコは本当に出ていってしまいました。
オレはスズコを連れ戻そうかとも思いましたが「じゃあ代わりにお義母さんを家から追い出して」と言われるでしょう。それは避けたかったので、黙っておくことにしました。
ずっと別居なわけがない。きっとほとぼりが冷めたら頭を下げて帰ってくるだろう。そう思っていました。 しかしスズコは帰ってきませんでした。
すると、今度は、息子たちがスズコのような小言を言い始めたのでした。
オレには仕事があるし、家のことなんてどうしたらいいのかわかりません。
「家族なんだから上手くやってくれ」としか言えないのです。
攻撃的な言葉で母に「出て行け」と叫んでいる妻を見て、正直なところオレは幻滅してしまいました。 「心細い」という理由で同居を始めたのに、そんなひどいことを言ったら母が可哀想じゃありませんか。 しかも理由は「寝室に入るなというルールを破ったから」 家族なんだからそれくらいは寛容な心で許してあげてほしいものです。 最終的に妻は、「お義母さんが出ていかないなら自分が出ていく」と言い出し、本当に別居してしまいました。 そしてそのうち、息子たちも出ていってしまったのです。
離婚後、母が認知症に?「元嫁にヘルプだ」
「母さんにはオレがついてないと」 そう判断したオレは、母さんと一緒に暮らすことを選びました。そして、そのまま離婚されることに。 こうしてオレと母さんの2人暮らしが始まりました。しかし2人暮らしが始まってから、母さんの様子が少しずつおかしくなっていきました。
「仕事はやめられないしセーブするのも難しい。出張だってある。これはさすがにマズい」
そう思ったオレは、恥を忍んでスズコに連絡することにしました。 「母さんが認知症になって……助けてほしい……」しかしスズコの態度は冷たくて。
「どうして私が助けないといけないの? 他人なのに」
スズコから怒りに満ちた表情で、「自分たちか母親か選べ」と迫られたオレ。 正直なところ、その必死な様子にオレはドン引きしてしまいました。 そして一方にはうるうるとした目で、「私にはシンちゃんしかいないの」と訴える母。 この状況でオレが母を選ぶのは、無理もなかったと思います。 しかしほどなくして母は認知症になり、人が変わったようになってしまいました。 慌ててスズコに連絡を取るも、母親を優先して離婚したくせに今さらと手伝いを断られてしまいました。 もう「上手くやってくれ」と言える相手は誰もいません。 残された道は、嫌がるであろう母を施設に入れるか、仕事を犠牲にして母のそばにいるか……。 そんなことくらいしか今のオレには思い浮かびません。 これからオレはどうしたらいいのでしょうか。