“正反対”だから面白い?新旧「バディ映画」4選!ついに完結『ヴェノム:ザ・ラストダンス』ほかツンデレ相棒推しムービー
地球外生命体<シンビオート>のヴェノムと人間の宿主・エディが、絶妙なコンビネーションで共存・共闘していく姿を描いた大ヒットシリーズの最新作にして最終章、『ヴェノム:ザ・ラストダンス』が11月1日(金)より全国公開となる。
映画『ヴェノム』シリーズとは?
ジャーナリストのエディ・ブロックに地球外生命体シンビオートが寄生し誕生したヴェノム。強靭で真っ黒な肉体と鋭い牙、長く伸びる真っ赤な舌で人を喰らう<最も残虐な悪>であり、マーベルコミックではスパイダーマン最大の宿敵となるダークヒーローだ。
2018年に公開されたシリーズ1作目『ヴェノム』では、そのグロテスクな風貌が強烈なインパクトを与えた一方で、1つの身体に2つの人格、エディとヴェノムの奇妙な共存関係のユニークさと、狂暴でありながら愛くるしい一面を見せる特異なキャラクターが世界中の人々を虜にした。
2021年に公開された続編『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』では、大殺戮を招く最凶ヴィランのカーネイジとの激しい死闘の中で、エディとヴェノムは一心同体となり共闘。深い信頼関係で結ばれた最強最高のバディとして世界の危機を救ってみせた。
そんな全世界大ヒットシリーズ待望の第3弾『ヴェノム:ザ・ラストダンス』が2024年10月25日(金)、26日(土)、27日(日)に先行上映、そして11月1日(金)より全国公開となる。
ケンカするほど仲が良い?「バディ映画」の抗えない魅力!
ヴェノム=エディは1つの体を共有し生活を共にすることで、時に互いにストレスを感じ、喧嘩や失敗を繰り返しながらも何とか共生してきた。その様子は同棲中のカップルのようでもあり、ファンの間では本シリーズの大きなお楽しみポイントとなっている。
彼らのような相棒=「バディ」の絆を描いた作品は見る者の心を揺さぶり、時には笑いをもたらしたりと、多くの人の心を掴んできた。対照的な2人がお互いに足りない部分を補って助け合い、対立しながらも目標に向かっていく――その姿は燃えるように熱く感動的で、「バディ映画」が時代を超えて愛されている理由の1つでもあるだろう。
ということで、そんな本作の公開を記念して「愛されバディ映画」を大特集。ときにはポカスカやりながらも相性抜群でニコイチな相棒たちの活躍が光る、新旧の名作たちを紹介したい。
「バディ映画」観るならコレ!おすすめ4選
『メン・イン・ブラック』(1997年)
スティーブン・スピルバーグが製作総指揮を担当、地球上に存在する宇宙人を監視する秘密組織「MIB(メン・イン・ブラック)」の活躍を描くSFアクションコメディであり、『メン・イン・ブラック』シリーズの記念すべき第1作目。
主演はトミー・リー・ジョーンズとウィル・スミス。ニューヨーク市警の若き警官ジェームズは、追跡していた犯人を目の前で逃してしまうが、そこへ黒服の男「K」が現れ、逃がした犯人が宇宙人であったことを知らされる。Kはジェームズの素質を見込んでMIBにスカウトし、ジェームズはMIBの新たなエージェント「J」としてコンビを組んで活動を始める。一方その頃、地球壊滅を企む昆虫型エイリアンが地球に侵入し、不穏な動きを見せはじめて……。
今でこそ某コーヒー飲料のTVCM「宇宙人ジョーンズの地球調査シリーズ」でお茶目な宇宙人役を演じているトミー・リー・ジョーンズだが、27年前の同作出演の際は、コメディ初挑戦であった。そんなトミー・リー・ジョーンズが年長でシリアスな「K」を、お調子者でツッコミ上手なウィル・スミスが「J」を演じることで、正反対すぎる2人のキャラクターのユーモアたっぷりでテンポの良い掛け合いに化学反応を起こし観客を魅了した。
当然のように同作は大人気シリーズとなり、第4作目となる『メン・イン・ブラック:インターナショナル』(2019年)が作られるなど長寿シリーズとなっている。
『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』(2011年)
アーサー・コナン・ドイルの生み出した名探偵シャーロック・ホームズを主人公に、ガイ・リッチー監督、ロバート・ダウニー・Jr.主演で描く『シャーロック・ホームズ』(2009年)の続編。
ヨーロッパ各地で連続爆破事件が発生し、ホームズは天才数学者で作家のモリアーティ教授(ジャレッド・ハリス)こそが黒幕だと推理する。事件に関与していると見たアイリーン(レイチェル・マクアダムス)が姿を消し、「手を引かなければワトソンの命も狙う」とモリアーティから脅迫されたホームズは、事件解決の鍵となる女性シム(ノオミ・ラパス)を探しにフランスへ向かうが……。
前作に続き、ホームズはジュード・ロウ演じる相棒のワトソン医師と共に事件の真相解明に乗り出すが、同シリーズの魅力はなんと言っても、ホームズとワトソンの相性抜群なコンビの軽妙な掛け合い。探偵としては超一流だが、超個性的で情緒不安定な一面を持つホームズを、ワトソンがまるでお目付け役のようにフォローしていく。同作では結婚を発表したワトソンの恋人にホームズがヤキモチを焼いたりするなど、男の友情を超えた“ブロマンス”なやり取りも散りばめられており、SNS上では2人の関係性に悶絶する人も続出。ここで描かれる武闘派ホームズとワトソンは、ヴェノムとエディの関係性にも通ずる部分があるかもしれない。
『バッドボーイズ RIDE OR DIE』(2024年)
ウィル・スミス&マーティン・ローレンス共演、マイアミ市警の型破りな刑事コンビの活躍を描いた大ヒットバディアクション『バッドボーイズ』シリーズ第4弾。
マイアミ市警の敏腕ベテラン刑事コンビ<バッドボーイズ>ことマイク・ローリーとマーカス・バーネットは、相変わらずそりが合わずにいた。ある日、彼らの亡き上司ハワード警部に、麻薬カルテルと関係があったという汚職疑惑がかけられる。無実の罪を着せられたハワード警部の汚名を返上すべく独自に捜査に乗り出すマイクとマーカスだったが、なんと彼ら自身が容疑者として警察からも敵組織からも追われる身となってしまう。頼れるのはお互いだけ――そんな絶体絶命の状況のなか、上司が遺した「内部に黒幕がいる」というメッセージを胸に、2人はマイアミを離れて命がけの戦いに身を投じていく。
1作目の公開から29年目にして4作目が製作されるという異例の大人気シリーズだが、シリーズを通して描かれてきた凸凹コンビ、マイクとマーカスのヤンチャっぷりが本作でも大きな魅力となっている。まるで夫婦漫才のようなマイク&マーカスの掛け合いは、ヴェノム&エディの微笑ましい関係を彷彿させる。
『ヴェノム:ザ・ラストダンス』
2024年10月25日~27日より先行上映/11月1日より全国公開
全世界で累計13億6200万ドルを超える超特大ヒットをたたき出した映画『ヴェノム』シリーズ最終章となる『ヴェノム:ザ・ラストダンス』は、新情報が解禁される度に、世界中のヴェノムファン、映画ファンから大きな期待と注目が集まっている。
未だ謎に包まれている部分が多い本作だが、先だって全世界で解禁された予告映像では、これまで描かれてこなかったヴェノムの故郷のシンビオートたちの存在や、彼らの<創造主>である“ヌル”の姿も収められており、シリーズ完結にしてこれまで明かされてこなかったヴェノムの秘密も明らかに。
また、ヌルから逃げてきた数々のシンビオートが捕獲され、国家機密機関で研究されているだけでなく、研究所の女性はエディとヴェノムが一緒にいることで世界は危険にさらされていると語っており、特殊部隊と新たな敵により多方面からヴェノムが追い詰められていくようだが――。
『ヴェノム』シリーズの魅力の一つは、衝動的に行動し、エディとの「悪人以外を食べない」という約束の為にいつもお腹を空かせているように見えるヴェノムと、正義感は人一倍だがときに身勝手にも見えるエディの2人が、喧嘩しながらも互いに欠ける部分を補い合い、絆を深めていく部分だろう。
最強で最高のバディ、ヴェノムとエディに待ち受ける運命とは? そんな2人が迎える結末を、ぜひ劇場の大スクリーンで目撃しよう。