「歯が砕けるほど硬い」という武蔵野うどんを食べてみた → 宇宙の法則に逆らってるうどんだった
みなさんは『武蔵野うどん』をご存じだろうか? 武蔵野うどんとは埼玉県西部と東京の多摩地区が発祥の郷土料理で「非常に強いコシ」が最大の特徴だ。
つい先日、初めて『武蔵野うどん』を食べてみたところ「アゴがぶっ壊れそう」と感じるほど武蔵野うどんは硬かったのだが、読者の方から「歯が砕けるほど硬いうどんがあるぜ?」と教えていただいた。ムムム! ちょっと気になるではないか……。
・タレコミ
私が「人生初の武蔵野うどん」を経験したのは、池袋にある「うちたて家」というお店。その硬さに衝撃を受ける一方で “魔性の中毒性” を持つ非常に満足度の高いうどんであった。
その記事をご覧いただいた読者の方から「うちたて家でアゴがぶっ壊れそうなら、東京うどん豚やは歯が砕けるぜ?」とのタレコミが。歯が砕けそうなうどん……! それは是非とも体験してみたい。
・歯が砕ける?
というわけで、教えていただいた「東京うどん豚や」へGO! お店はJR荻窪駅、もしくは西武新宿線上井草駅からそれぞれ徒歩15分ほどの場所にあり、お世辞にもアクセス抜群とは言えない。
……が、到着すると店の前にはあたり前のように行列が。この日は週末の11時半頃だったが、どうやら「東京うどん豚や」は非常に人気のあるお店のようだ。ちなみに火・水・金は定休日なので注意して欲しい。
で、まずは先に食券の購入から。複数のメニューがあったが、今回は1番人気だという「豚肉汁うどん黒(1250円)」をオーダー。またトッピングがモリモリの「スペシャル(500円)」も追加した。
・えっ
さあ、歯が砕けるほど硬いうどんとはどんなうどんなのか? 1度ではあるが武蔵野うどんの経験があるため、多少の違いはわかるハズ。着席からほどなくして、お目当てのうどんがやって来た。
うむ……確かに見るからに硬そうというか、頑固そうなうどんである。で、衝撃の瞬間は食べる前に訪れた。なんと箸で持ち上げたところ……
垂れ下がらない……だと?
うどんに限らず麺類は、箸で持ち上げたら必ず垂れ下がるものと思っていたが、こちらのお店のうどんは頑なまでに垂れ下がることを拒否しているではないか。重力……いや、宇宙の法則に抗ううどんと言えよう。
で、気になる硬さはというと……やっぱり硬い! もちろん歯が砕けることは無かったが「うちたて家」と比較してもさらに上を行く“超ハードボイルドなうどん”という印象だ。
そしてその硬さがイイ! 噛み応え抜群のうどんは噛めば噛むほど小麦の味がじんわり甘く、やや濃いめのスープとの相性も抜群。なお「東京うどん豚や」のスープは、お出汁と割って自分好みの濃さにするスタイルであった。
・ハマりそう
当初は「食べ切れるかな?」と思っていたが、気付けばあっという間にペロリと完食。またしても武蔵野うどんの中毒性の高さを思い知らされた格好だ。いや、これに慣れちゃったら他のうどんは物足りないかも……。
また、店内を見渡すと常連と思(おぼ)しきおばあさんが、元気にうどんを召し上がっているのが非常に印象的であった。武蔵野うどんの中毒性は、老若男女全ての人に刺さるらしい。
なお「東京うどん豚や」では、うどんの硬さをセレクトできる。心配な方は「やわらかめ」も指定できるので、購入時に「やわらかめ」をチョイスするといいだろう。
結果的に歯は砕けなかったものの、改めてハード系のうどんの美味しさに気付かされた「東京うどん豚や」。行列覚悟の名店なので、気になる方はぜひお出かけいただきたい。
・今回訪問した店舗の情報
店名 東京うどん豚や
住所 東京都杉並区上荻4-19-23
時間 11:00~14:30
定休日 火・水・金
参考リンク:東京うどん豚や
執筆:P.K.サンジュン
Photo:Rocketnews24.