「Windows10」サポート終了まであと半年!今がパソコン買い替え時?
きょうは最近のパソコン事情についてです。
世間をざわつかせている「トランプ関税」。日々変わるトランプさんの発言に世界が振り回されているいますが、4月上旬に相互関税の対象として、「パソコン関連も価格が上がるのでは?」と心配の声がありました(その後、パソコン部品の「半導体」は対象外になりましたが…)。
急遽セール立ち上げ!「為替に翻弄されている」
そこで実際のパソコン価格に、何か影響はあったのか詳しく聴きました。まずは、秋葉原のパソコン専門店「ドスパラ」を運営する、サードウェーブの取締役社長、永井正樹さんのお話。
株式会社サードウェーブ・取締役 社長執行役員 最高執行責任者(COO) 永井正樹さん
関税そのものが、価格に影響を及ぼしているっていうのは、正直あまりないとは思うんですけども、「為替相場」が動いたことによって、今は実際に「円高」に進んでいるという状況ですので、日本に入ってくるほとんどの製品、パーツというのは、ドルベースの取引をされておりますので、そういう意味で円高が進むことによって調達価格が下がる。それが製品価格に反映されるというような現象は、今の為替の状況では起きていると思います。
当社自身も実際に4月に入ってですね、「円高還元」という形でセールをしたりしておりますので。正直、「円安」の時に仕入れている在庫もありますので、そこはちょっと無理して販売している部分もゼロではないですけど、頑張ってそれは販売しています。巻き込まれますね、はい…。
秋葉原「ドスパラ」を運営するサードウェーブの永井社長にお話を伺いました
トランプさんの発言が二転三転している中で、実際のところパソコン価格には「関税」そのものよりも、「円高や円安」といった「為替変動」の影響が強く出ているようです。
とくに「ドスパラ」は、海外から直接パーツを仕入れ、製造から販売まで行っているため、為替変動の影響をダイレクトに受けてしまいます。そのためトランプさんの一声に反応して、急遽「セール」を開催するなど、現場は大変なようです。
「Windows10」サポート終了まで、あと半年を切った!必ずバージョンアップして
パソコンの価格が安くなること自体は、私たち消費者には嬉しいことですが、ただ、安心してばかりはいられません。実は価格の話とは別に、Windowsユーザーには知っておかなければいけない「重要な期限」が迫っているんです。その問題について、セキュリティ会社・トレンドマイクロの高橋 正也さんに伺いました。
トレンドマイクロ株式会社・広報 高橋 正也さん
マイクロソフトが提供するOS=OSというのは基本ソフトのことなんですけれども、これの「Windows10」のサポートが終了いたします。2025年10月14日にサポートが切れるというふうなアナウンスがされています。継続して使用することは、非常に危険な状態になります。
このサポートを切れたOSを使い続けることは、「鍵はかけているのに窓に穴が開いている」ような状態です。そもそも窓に穴が開いている状態なので、そこからですね侵入者が入ってきてしまうような危険がございます。
半年ございますので、OSというソフトウェア自体を 新しい「11」に更新いただく。もしくは「パソコン自体を買い替えていただいて」新しい「Windows11」が入っているものをお使いいただくことを推奨します。
パソコン(イメージ)
実は、「Windows11」にバージョンアップすれば、今のパソコンをそのまま使える人と、新しく買い替えなければいけない人がいます。
まずは、自分のパソコンがどのバージョンのWindowsなのか、確認してみてください。デスクトップ画面に『PC』というアイコンがあると思いますが、それをマウスで右クリックして、『プロパティ』を選ぶと、今使っているWindowsのバージョンやパソコンの性能を簡単に確認できます。
ここで「Windows10」と表示された方、注意が必要です。サポートが終了するのは10月14日。この日を過ぎると、セキュリティに問題が起きやすくなり、サイバー攻撃によって個人情報が盗まれたり、重要なデータが失われたりする危険性が高まります。
コロナ禍の巣ごもり需要でパソコンを買った人、特に注意
「知らなかった」では済まない話ですので、油断せず早めの確認が必要ですが、では、実際に買い替えが必要な人はどのくらいいるのか?再びドスパラの永井さんに伺いました。
株式会社サードウェーブ・取締役 社長執行役員 最高執行責任者(COO) 永井正樹さん
ちょうどコロナが5年前というところで、そこで「巣ごもり需要」であったりとか、そういうことも含めて、一旦パソコンがバーッと売れて、その時に買ったパソコンというのが、やっぱり新しいOSになる前と。潜在的には結構、「買い替え」が必要なパソコンが世の中にあるんじゃないかなと思っています。
「Windows10」自体のサポートが10月で切れるという事実そのものを、まだまだ正直知らない方がたくさんいらっしゃるんじゃないかなというふうに思います。パソコン自体が、その時期に需要が急に増えて、なかなか入手しなしづらくなったりとかっていうこともあり得るでしょうし、データとかいろんなものをきちんと引き継いだりとか準備したりっていう時に、やはり時間には余裕を持ってやっていただいた方がいいかなというふうには思いますね。
「Windows 11」には厳しい性能要件があり、国内のWindowsパソコンの約半数にあたるおよそ2000万台がアップグレードできず、買い替えが必要という情報もあるようです。
過去、Windows 7から10への切り替えの際にも、直前になって多くの人が慌てて買い替えに走り、パソコンが手に入りにくくなったことがあったそうです。今回も同じように、期限が近づくと品薄になる可能性があるため、早めに行動することが大切になりそうです。
(TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」取材:田中ひとみ)