【コラム】今年も暑い8月です|益田浩(元新潟県副知事・前中国運輸局長)
1. はじめに
8月も終わりになりました。相変わらず、暑い日々が続きますが、立秋が過ぎ、日が落ちるのが随分早くなったように感じます。去年7月まで広島にいて、西側に位置する分、東京よりも日の入りが30分以上遅かったので、余計、日の入りを早く感じるのかもしれません。東京と新潟とでは、日の入り時間にあまり差が無いようです。
近年は夏が長引き、いきなり冬に突入するような不順な天候ですが、食欲の秋、スポーツの秋、芸術の秋、読書の秋など、本来、楽しいことが目白押しの秋です。ふるさと納税の返礼品で届く佐渡市のおけさ柿や、毎年購入している燕市の美味しい新米はいつ食べることができるのかな、猛暑や渇水を受けた生育状況が気になります。
今年も米不足の再来が懸念されていますが、秋の米の刈入れ後、田んぼに残る切り株から青々とした茎が生えているのを見ると、何だかもったいないなという気持ちになります。近年は晩秋になってもまだ十分暖かいので、そのまま育ててまた刈り取るという、一粒で二度美味しい稲作ってできないのかな。収量や味覚に問題があり、労力に合わないとかあるのかしら。気になったので、素朴な疑問として、知
り合いの米作農家さんに聞いてみました。一般論かどうかは分かりませんが、その方曰く、「二番穂といい、新潟県でも早生品種なら何とかできる。ただ、しっかり肥料をまいても美味しくならないため、そのまま耕運して、来年の肥料となっている」とのことでした。なるほど、農家さんって大変だなぁ、美味しい米には理由があるのだなぁと、何か納得しました。
そう言えば、この8月に今の自宅を購入して10年経ったようで、住宅ローンの10年固定金利期間が終わりました。その後は変動金利の方が安いと思って選択したのですが、金利が1.6倍に跳ね上がって目算が狂いました。やはり金利がある世界に戻っているのですね。マメに繰上げ返済を進めないといけません。10年経過すると、家電も経年劣化を起こしつつあり、最近、液晶画面がおかしくなったノートPC、冷えなくなったエアコンを買い換えました。後者は、東京都による東京ゼロエミポイントにより、15年以上経ったエアコンの買換補助の対象となり、7万円の補助が出たのはありがたかったです。と思っていたら、今度はテレビがブラックアウト状態になり、ときどきしか画面が表示されなくなりました。画面表示されるときに、本体に保存した録画映像をDVDにせっせとダビングしています。こちらの買換えも時間の問題で、出費続きで頭が痛いです。
2.渇水と雨乞いの効果
今年の夏の猛暑・渇水により、7月下旬から8月上旬にかけて、新潟県上越市三和区、山形県酒田市、鳥取県倉吉市など、全国各地で雨乞いの神事が行われたとのニュースがありました。8月3日には小泉農水大臣が米どころの南魚沼市や津南町を視察したとの報道を目にしました。津南町の農業用の大谷内ダムの貯水率は、当時、貯水率が7%まで下がっていたそうです。一方、8月中旬には、下越や佐渡市で豪雨
が続き、土砂災害が発生するなど、雨の降り方をとっても新潟県の広さを感じます。
8月20日現在の新潟県ダム諸量現況表(http://doboku-bousai.pref.niigata.jp/kasen/)によると、下越エリアでは90%後半から100%の高い貯水率を維持するダムが多数確認でき、8月上旬には10%程度まで減少していた上越市の水がめ・正善寺ダムは約18%まで回復していました。雨乞いの神事の効果がありましたかね。それにしても、三和区越柳の雨乞いの神事は平成6年以来31年ぶりに開催されたそうですが、この神事は独特で、上越市のHPでは「地蔵を溜池に投げ込み雨乞いをする奇祭」と紹介されています。石製の阿弥陀如来像(雨乞い地蔵)を縄で縛り、「雨を降らさないと泥の中に入れておくぞ!放り投げるぞ!」などと恫喝しながら、池に放り込むそうです。今回は7月27日に池に浸けられ、8月2日に引き上げられたとのこと。かなり過激ですね。お地蔵さんのお慈悲で雨を降らしていただくというよりも、お地蔵さんがお怒りになり、罰として豪雨を降らせることを狙っているかのような印象すら
受けます。実際、8月6日から7日にかけて、新潟県内に線増降水帯が発生する可能性ありとの予報も出ていましたね。
※ 上越市のHP 「越柳の雨乞い地蔵」
https://www.city.joetsu.niigata.jp/soshiki/bunkagyousei/chikinotakara-r2-no32.html
3.今年のお盆の過ごし方
今年のお盆の時期は、東京にいました。8月10日と11日は東京・有楽町のヒューリックホールで、STU48のコンサートが昼夜計4回あり、全て参加したのと、16日と17日は千葉県千葉市のYohaSアリーナで、杖道中央・地区講習会が開催されたため、東京を離れませんでした。お盆の時期は交通費も高く、かつ、どこも混んでいるため、腰が重く感じたことも事実です。この週、広島ではSTU48の公演やイベントが続き、週末には2ショット撮影会・握手会が開催されていたため、かなり後ろ髪を引かれていたのですが、泣く泣く断念しました。
7月に開催された杖道の東京都大会では初戦敗退し、再来年春には五段の昇段審査を控えているため、今回は、推しごとよりも杖道の講習会を優先しましたが、講習会場では、広島勤務の際に通っていた道場で鍛えていただいた講師や先達と1年ぶりにお会いでき、参加した甲斐がありました。
杖道中央・地区講習会@YohaSアリーナ
4. 推し活と移動需要の創出
お盆期間中の広島行きは断念しましたものの、8月23日に広島で開催されたSTU48のコンサート(昼の部のみ。夜の部は落選)はしっかり観てきました。この機会を利用して、今月3日に開業した広島電鉄の広島駅前大橋ルートに乗車しています。JR西日本・広島駅ビルの2階部分に、直接、路面電車である広島電鉄の車両が乗り入れします。それだけでも壮観ですが、さらに広島駅に入る迂回部分が短縮されたため、随分、所要時間が短くなったような印象を受けました。下の画像をFacebookに投稿すると、「新潟駅かと思いました」とのコメントがありました。確かに、2018年4月15日から、新潟駅で上越新幹線と在来線(特急いなほ)とが同一ホームで乗り換えできるようになりましたからね。当日の開業時の式典に来賓として出席しました。懐かしいです。
広島駅ビル2階に乗入れた広島電鉄
STU48の関係では、今月30日にも、東京都のお台場・青海エリアで、12thシングルの発売記念イベントが開催されます。楽しみです。一方、NGT48に関しては、6月8日に東京ビックサイトで開催されたHKT48・NGT48合同の2ショット撮影会以降、ご無沙汰をしており、新潟市での劇場公演にも足を運んでいません。遠い広島には行って、相対的に近い新潟には行っていないなぁと、あらためて気づきました。上記の2ショット撮影会では、NGT48のメンバー数人から「もっと新潟に来て!」と要望(圧
?)を受けていたのですが。
相対的にNGT48不足になっている要因は明らかで、認知があるメンバーが減っているためです。認知されていたNGT48のメンバーが次々と卒業していた結果、現行メンバーでは、1期生、ドラフト3期生、2期生のうち、わずか計5人からしか認知をされていません。3期生以降、新しく加入したメンバーの開拓ができていないので減るばかりです。一方、STU48の現行メンバーでは、ニューシングルの選抜メンバーから全員認知されていますし、1期生から3期研究生に至るまで、あわせて20人を超えるメンバーからの認知を受けています。認知の多寡により、劇場公演中のレスの頻度やその後にあるお見送り(メンバーの前をファンが歩いていき、その一瞬の間にメンバーと会話する儀式)での充実度が全然違い、グループへの誘因力の差が生じます。
それでは、NGT48のメンバーからの認知を増やせば良いのですが、鶏と卵の関係で、現状では、関東圏で両グループに接する機会にかなり差があります。どちらも、ファンとの交流イベントを関東圏で開催しており、2ショット会があるのは同じですが、STU48の握手会に対して、NGT48がハイタッチ会になります。握手だと、メンバーにより握り方(普通の握手、いわゆる恋人握りなど)や力の入れ具合など、個性が出てきます。腕を自分の方に引き寄せられたり、手を握っている間、手の甲を触られたりもして、ドキドキします。ハイタッチはどうしても瞬間の接触にとどまるので、印象が弱いです。
さらに、コンサートや劇場公演の開催頻度ではもっと違いがあります。NGT48は、2022年に新潟県のほか、東京都、埼玉県、千葉県で開催したライブツアー「未完成の未来」以降、関東圏で単独のコンサートは開催していません(HKT48との合同ライブなどはあり。)。一方、STU48は、今年、3月に恵比寿で開催された8周年コンサートや上記8月の有楽町での4回のコンサートと、今年は計5回のコンサートを実施しており、さらに、池袋にあるCLUBMIXAをSTU48東京劇場として、定期的に劇場公演を実施しています。関東圏にいながら、メンバーのパフォーマンスを目にする機会が増えると、愛着も湧きやすく、地元の劇場公演にも行ってメンバーに会いたいと思うようになります。新しいメンバーに関心を持つきっかけも増えますし。AKB48グループはそれぞれ地域に根差した活動をしていますが、関東圏は、ファン層の厚さからすると、競争が激しいレッドオーションだとは思うものの、そのボリュームは無視しがたい地域だと思います。移動に伴う交通費や時間的な制約などを加味しても、果敢に関東圏を攻めているSTU48と、今は新潟をより深く耕そうとしているNGT48、どちらの戦略が正解なのかは、現時点ではよく分かりません。ただ、ファンの目線からすると、新潟から上越新幹線で2時間(広島からは東海道新幹線・山陽新幹線で3時間50分)足らずなので、もっと関東圏でNGT48の姿を観たいなという
のが、偽らざる感想です。
とはいえ、推しごとは広域に移動需要を創出する貴重なきっかけでもあります。私もまた新潟に足を運ばなければいけませんね。真面目に新潟訪問を考えつつ、今回は終了とします。
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