【Pick Up】ユニークなウイスキーづくり!完全自家農業型蒸溜所を目指すロッホリー蒸溜所
世界で初めて、自社で使う大麦をすべて自家農場から賄う「完全自家農業型蒸溜所」を目指すロッホリー蒸溜所。今回は、新たな挑戦を試みるスコットランドのユニークな蒸溜所をご紹介いたします。
ロッホリー蒸溜所とは
スコットランドのエアシャー地方に位置するロッホリー蒸溜所は、牛の飼育とその餌となる大麦の栽培を行っていたロッホリー農場の跡地に設立されました。しかし、農場経営の厳しさを考えたオーナーのニール・マクゴーさんは、大麦栽培を拡大し他業種へ転換。建物を改築し、ロッホリー蒸溜所として2018年にウイスキー生産を開始しました。
完全自家農業型蒸溜所を目指して
ロッホリー蒸溜所では、スコットランドの伝統的なフロアモルティングを採用しており、毎年春になると床一面に麦芽を敷き詰め、週間にわたって伝統的な手作業での製麦を行っています。現在、この手作業で製麦された大麦は全生産量の約15%ほどですが、今後は人手が許す限りこの工程を拡大していく予定だといいます。
100%自家農業型の蒸溜所を目指すロッホリー蒸溜所。最終目標は、地元産の原料と熟成環境を活かし、エアシャーを代表する地域密着型のユニークなウイスキーをつくることです。1つの敷地にすべての工程を集約することで、すべての原料がどこから来たのか把握でき、全工程が追跡可能になることが強みだといいます。また、大麦の製造工程を緻密に管理することで、SDGsに配慮した大麦栽培も実現しています。