発酵パワーでうまみもたっぷり!万能発酵調味料「玉ねぎ麹」レシピ【管理栄養士・村上祥子さん】
身近な常備野菜の代表格といえば、「玉ねぎ」。血液サラサラ効果や、血糖値を改善する働きもあるのが嬉しいところ。今回はそんな玉ねぎを使った発酵万能調味料の「玉ねぎ麹」の作り方と、「玉ねぎ麹」を活用したレシピをご紹介します。管理栄養士で料理研究家の村上祥子さんに教えていただきました。
※この記事は月刊誌『毎日が発見』2023年9月号に掲載の情報を再構成したものです。
玉ねぎ麴ドレッシングで
ホットサラダ
タアサイのチャイニーズサラダ
1人分69kcal/塩分0.5g
材料(2人分)
タアサイ...150g
ごま油...大さじ1
1人分98kcal/塩分0.9g
材料(2人分)
キャベツ...200g
(A)オリーブ油...大さじ1
(A)玉ねぎ麴...小さじ1
(A)明太子(ほぐしたもの)...大さじ2
こしょう...少々
作り方
(1)キャベツは3cm角に切って耐熱ボウルに入れ、ふんわりとラップをし、電子レンジ600Wで2分加熱する。取り出して水を注いで色止めし、すぐざるに上げる。
(2)ボウルに(A)を合わせ、(1)を加えて混ぜ、器に盛り、こしょうを振る。
<おいしさのコツ>
生のキャベツはえぐ味(イソチオシアネートというファイトケミカル)が口の中に残ります。そこで、50%程度加熱してからサラダにします。
玉ねぎ麴でコク増しレシピ
ベーコン入り野菜炒め
1人分180kcal/塩分1.1g
材料(2人分)
ベーコン(2cm幅に切る)...薄切り2枚
キャベツ...2枚
玉ねぎ...1/2個
にんじん...小1/2本
ピーマン...2個
玉ねぎ麴・ごま油...各大さじ1
水...小さじ2
こしょう...少々
作り方
(1)キャベツはひと口大に切り、玉ねぎは1cm幅のくし形切り、にんじんはひし形の薄切り、ピーマンは種を取って1個を8つの縦割りにする。
(2)耐熱ボウルに(1)を入れ、ふんわりとラップをし、電子レンジ600Wで2分加熱したら、野菜から出た水分をきる。
(3)フライパンにごま油を入れ、中火でベーコンを炒め、脂が出たら(2)と水を加えてのばした玉ねぎ麴を加えて強火で炒め、こしょうを振って火を止める。
<おいしさのコツ>
野菜は軽くレンチンして水けをきってから炒め、玉ねぎ麴と野菜を加えたら強火にして、短時間で仕上げるととても美味。
チキンカレー
1人分454kcal/塩分2.9g
材料(2人分)
鶏むね肉(皮なし)...100g
じゃがいも...中1個
にんじん...小1/2本
水...300ml
カレールウ(フレークまたは固形の場合は刻む)...大さじ4
玉ねぎ麴...大さじ1
温かいご飯...茶わん2杯分
作り方
(1)鶏肉はひと口大に切る。じゃがいも、にんじんは乱切りにする。
(2)耐熱ボウルに(1)を入れ、水を注いでカレールウと玉ねぎ麴を加える。ふんわりとラップをし、電子レンジ600Wで12分加熱する。取り出して混ぜたら皿に盛ったご飯にかける。
<おいしさのコツ>
電子レンジで作ると中まで味がしみるので、まるで煮込んだカレーのような仕上がりになります。しかも煮崩れしません。
しっとりうま味もアップ
漬け込みレシピ
食材を玉ねぎ麴で漬け込んでおくとおいしくなります。焼くだけでよいので調理もラクラク。下ごしらえしてストックしておくのがおすすめです。
肉:鶏肉だけでなく、牛肉や豚肉もおすすめ。
1人分205kcal/塩分1.1g
材料(2人分)
鶏もも肉(皮付き)...1枚
きゅうり...1本
玉ねぎ麴...大さじ4
すし酢(市販品)...小さじ1
赤とうがらしの輪切り...少々
作り方
(1)鶏もも肉は皮を上にしてまな板に置き、破裂防止に皮に包丁の先を5回ほど刺す。
(2)ジッパー付き袋に入れ、玉ねぎ麴を加えて袋の外から押さえ、冷蔵する。30分ほどで漬かる。
(3)オーブントースターの天板にアルミホイルを敷き、玉ねぎ麴を軽く除いた鶏肉を皮を上にしてのせ、上にもアルミホイルをかぶせて強で10分、火が通るまで焼く。
(4)きゅうりは2~3mm間隔で切り込みを入れ、裏返して斜めに2~3mm間隔に切り目を入れ、両端を落とし、2cm幅に切り離す。ポリ袋に入れ、すし酢と赤とうがらしを入れ、口を閉じて10分ほどおく。
(5)器に(3)を切って盛り、(4)を添える。
冷蔵で3日、冷凍で1カ月保存できる。
※保存期間は目安です。保存状態などにより異なる場合もありますのでご注意ください。
※保存袋は十分に乾燥した清潔なものを利用ください。
魚:鮭やタラなど季節の魚を漬けてください。
1人分138kcal/塩分1.1g
材料(2人分)
さば...2切れ
玉ねぎ麴...大さじ2
大根おろし...適量
青柚子(半分に切る)...1個
作り方
(1)さばはジッパー付き袋に入れ、玉ねぎ麴を加えて袋の外から押さえ、冷蔵する。30分ほどで漬かる。
(2)10cm幅×20cm長さのクッキングシートで玉ねぎ麴を軽く落とした(1)を挟み、フライパンにのせる。
(3)弱火で3分加熱し、クッキングシートに挟んだまま裏返し、弱火で3分焼く。器に盛り、大根おろしと青柚子を添える。
冷蔵で3日、冷凍で1カ月保存できる。
※保存期間は目安です。保存状態などにより異なる場合もありますのでご注意ください。
※保存袋は十分に乾燥した清潔なものを利用ください。
野菜:漬けた時間によって味が変化します。
少し長く漬けると濃い味に。
1人分28kcal/塩分1.0g
材料(2人分)
きゅうり...1本
大根...100g
にんじん...30g
なす...1本(75g)
玉ねぎ麴...大さじ4
作り方
(1)きゅうりは皮をしま状にむき、2つに切り、大根は皮をむいて縦4つ割りにする。にんじんは皮をむく。なすはへたを落とし、皮をしま状にむく。
(2)ジッパー付き袋に玉ねぎ麴を入れ、(1)を加えて冷蔵する。1時間ほどで漬かる。軽く洗い、切って器に盛る。
冷蔵で5日保存できる。
※保存期間は目安です。保存状態などにより異なる場合もありますのでご注意ください。
※保存袋は十分に乾燥した清潔なものを利用ください。
玉ねぎ麴の作り方
大さじ1あたり17kcal/塩分1.4g
材料(できあがり330g)
玉ねぎ(上側と根は切り落とし、十字に4等分する)...300g(正味)
米麴(ミキサーにかけて細かくする)...100g
塩...30g
作り方
(1)耐熱ボウルに玉ねぎを入れ、ふんわりとラップをして電子レンジ600Wで6分加熱する。
(2)汁ごとミキサーに移し、滑らかになるまで回す。
(3)耐熱容器に移し、米麴と塩を加えて混ぜ、容器の大きさに合わせて切ったクッキングシートをぴったりとかぶせる。
(4)ラップはしないで電子レンジ弱(150~200W)または解凍キーで30秒加熱する。
(5)炊飯器の内釜にキッチンペーパーを四つ折りにして敷く。
(6)ふたはしないで容器を置く。
(7)保温モードにセットして、炊飯器のふたは開けたまま、乾いた布巾を内釜にかぶせ、3時間おく。
(8)表面がつやっと光り、ややベージュ色になればできあがり。ミキサーやミルサーにかけてピューレ状にして瓶に詰めて冷蔵する。
<POINT>
・冷蔵で1年間保存できる。
・ 瓶は加熱滅菌して完全に乾いたものを使用する。加熱滅菌は瓶がかぶるくらいの沸騰した湯で20分間煮沸消毒。その後、よく乾燥させる。食器洗い乾燥機で洗浄・乾燥してもよい。
・ 肉や魚などたんぱく質食材に使うと、玉ねぎ麴に含まれるたんぱく質分解酵素・プロテアーゼが働いて食材のうま味や風味を引き出し、おいしさをアップ。そして、何よりしっとりやわらかくなる。
※炊飯器の使用は取り扱い説明書に従ってください。
※保存期間は目安です。保存状態などにより異なる場合もありますのでご注意ください。
構成・取材・文/石井美佐 撮影/スタジオCOM(中野正景)