歴代オープン戦最下位チームのシーズン成績 V奪回狙うオリックスに吉兆か凶兆か
日本ハムが優勝、最下位は3勝10敗3分けのオリックス
2025年のプロ野球オープン戦は全日程を終了した。日本ハムが10勝3敗3分けで優勝。逆に最下位は3勝10敗3分けのオリックスだった。
4連覇を目指した昨季はまさかの5位に沈んだオリックスは中嶋聡監督が退任し、岸田護監督が就任。逆襲を期して臨む今季を前に、オープン戦は16試合で12球団中11位の37得点、同12位の69失点。チーム打率は同6位の.229、防御率は同12位の4.02、失策数は同9位タイの11個だった。
オープン戦とはいえ、最下位に沈むのは喜ばしいことではない。ただ、過去のオープン戦最下位チームの成績を振り返ると、シーズンでも苦戦する例が多い一方、2020年以降は3チームが優勝するなど両極端な成績となっている。2001年以降のオープン戦最下位チームの成績は以下の通り。
2020年以降は3チームがオープン戦最下位からリーグ優勝
オープン戦最下位からシーズンでも最下位に沈んだのは、24年間で11回もある。さらに5位が3回、4位が5回でBクラスは19回。同率最下位もあるため、のべ27チームの割合で言えばBクラス率68%、最下位率39%と高い。やはりオープン戦で最下位になるのはそれなりの理由があり、シーズンでも苦戦していると言えるだろう。
ただ、明るい材料もある。優勝が6回もあり、優勝確率は21%と高いのだ。特に2020年以降は優勝が3チーム、2位が2チームとシーズンに入ると逆転するケースが多く、むしろ吉兆とも言える。
昨季のチーム防御率2.82でリーグ2位だったオリックス投手陣は、山下舜平大が腰の違和感で開幕絶望となっているものの、開幕投手に決まっている宮城大弥は順調。広島からFA移籍した九里亜蓮も計算が立つ。
中継ぎは宇田川優希、阿部翔太、吉田輝星ら故障者が多いのは気掛かりだが、クローザーのマチャドはオープン戦3.1回を投げて無安打無失点4奪三振と安定している。オープン戦は失点、防御率とも12球団ワーストだったとはいえ、各投手が本来の実力を発揮すれば、そこまで不安はないかもしれない。
心配なのは打線だ。森友哉がケガで離脱。昨季はいずれもリーグ5位のチーム打率.238、402得点だったが、今オープン戦も16試合で37得点しか奪えていない。
ジョーダン・ディアス、エドワード・オリバレスの新外国人次第ではあるものの、杉本裕太郎や西川龍馬ら実績組の活躍はもちろん、チームを勢いづけるような若手の台頭が待たれる。
選手寮「青濤館」などがある二軍施設は大阪・舞洲にあり、大阪・関西万博が行われる夢洲のすぐ近く。世界中から人が集まる大阪で、万博を凌駕するような盛り上がりを演出できるか。まずはホーム・京セラドーム大阪に楽天を迎える28日からの開幕3連戦に注目だ。
【関連記事】
・オリックス・バファローズの歴代開幕投手 宮城大弥が2年連続の大役
・オリックス逆襲のキーマン山﨑颯一郎、データが示す復活への道筋
・背番号65から再スタートのオリックス福田周平、データから見える課題と復活の可能性
記事:SPAIA編集部